米国の防諜機関といえば、連邦捜査局(FBI)が即座に想起される。
実際には、軍部やCIAをはじめ、多くの政府機関に防諜活動を担当する部局が存在しているのだが、
そうした政府機関とFBIが決定的に異なっている点として、
FBIのみに逮捕権が認められていることが挙げられる。
従って、当然、FBIと他の政府機関の間には、防諜活動を進める上でもアプローチ上の違いがある。
例えば、FBIの場合、スパイ活動を同定すると、出来るだけ早く摘発に乗り出そうとする。
これは、証拠隠滅や国外逃亡を未然に防ぐために、スパイの身柄確保が最善と考えるからであり、
いかにも逮捕権を持つFBIらしい発想と言える。
一方、他の政府機関では、逮捕権を持たないため、こうした方法でスパイと対峙することができない。
それでは一体、どうするか。
まずスパイを発見しても、すぐにはFBIへと通報しないで泳がせておく。
これはスパイ容疑の人物が誰と接触し、どんな人間関係を構築しているのかを把握するためであり、
そうしてスパイ網の全体像を明らかにしていくのである。
場合によっては、スパイ本人とも接触を試み、様々な情報を提供しながら、
実質的に二重スパイのような役回りにして、相手側の情報を獲得することもあり得る。
FBIに通報するのは、二重スパイが発覚し、相手側から粛清の手が回ってきた場合や、
スパイ網の全容が解明し、一網打尽で摘発する場合などであり、
基本的には、「監視」が主な防諜活動の手段となっているのである。
ところで、日本には「スパイ防止法」と呼ばれる法律がない。
従って、現時点において、スパイ活動を理由に逮捕することは不可能であるため、
日本ではもっぱら非FBI型の防諜活動が実行されることになる。
最近、NHKの土曜夜に「外事警察」というドラマが始まった。
作家の麻生幾氏が原案に参加しており、
まさしく「監視」を手段にした防諜活動の様子を、緊迫感に満ちたストーリーで上手に描いている。
この分野に関心のある人には面白い内容となっているので、お勧めしたい。
実際には、軍部やCIAをはじめ、多くの政府機関に防諜活動を担当する部局が存在しているのだが、
そうした政府機関とFBIが決定的に異なっている点として、
FBIのみに逮捕権が認められていることが挙げられる。
従って、当然、FBIと他の政府機関の間には、防諜活動を進める上でもアプローチ上の違いがある。
例えば、FBIの場合、スパイ活動を同定すると、出来るだけ早く摘発に乗り出そうとする。
これは、証拠隠滅や国外逃亡を未然に防ぐために、スパイの身柄確保が最善と考えるからであり、
いかにも逮捕権を持つFBIらしい発想と言える。
一方、他の政府機関では、逮捕権を持たないため、こうした方法でスパイと対峙することができない。
それでは一体、どうするか。
まずスパイを発見しても、すぐにはFBIへと通報しないで泳がせておく。
これはスパイ容疑の人物が誰と接触し、どんな人間関係を構築しているのかを把握するためであり、
そうしてスパイ網の全体像を明らかにしていくのである。
場合によっては、スパイ本人とも接触を試み、様々な情報を提供しながら、
実質的に二重スパイのような役回りにして、相手側の情報を獲得することもあり得る。
FBIに通報するのは、二重スパイが発覚し、相手側から粛清の手が回ってきた場合や、
スパイ網の全容が解明し、一網打尽で摘発する場合などであり、
基本的には、「監視」が主な防諜活動の手段となっているのである。
ところで、日本には「スパイ防止法」と呼ばれる法律がない。
従って、現時点において、スパイ活動を理由に逮捕することは不可能であるため、
日本ではもっぱら非FBI型の防諜活動が実行されることになる。
最近、NHKの土曜夜に「外事警察」というドラマが始まった。
作家の麻生幾氏が原案に参加しており、
まさしく「監視」を手段にした防諜活動の様子を、緊迫感に満ちたストーリーで上手に描いている。
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