毎年、1~2月にかけて、必ずと言ってよいほど、一度は風邪に罹る体質なのだが、
今年もめでたく先週末から風邪でダウンして、まったく動けない状況になってしまった。
実を言うと、先々週にも、体調を崩し、その時は発熱と不快感で済んだので、
今年は案外、軽く終わったと秘かに喜んでいたのだが、
どうやらそれは単なる「前触れ」でしかなかったらしい。
ちょうど金曜日の昼過ぎ辺りから、突如として咳が止まらなくなると同時に、
関節痛が全身を襲うに至って、こりゃもうダメだと観念して、寝床へ潜り込んだのであった。
その後、2日間、水分補給以外は一切、受け付けず、
医者に掛かる気力さえも湧かず、
横になりながら、ひたすら体内で暴れ回るウィルスと格闘を続けていたのだが、
今日になって、ようやく机の前に座ることができるくらいにまで快復してきた。
あとは、体調の推移を見ながら、薬をうまく使っていけば、
元に戻ることができるだろう。
いやはや、まずは一安心といったところである。
それにしても、今年の風邪はしつこかった。
元来、風邪の治療法などといっても、
「寝て治す」以外に方法がないというのが古くからの知恵であって、
医者に掛かったところで、感冒薬を処方されるだけで、根本的な治療が施されるわけではない。
そのため、個人的には、いつも風邪に罹ったと分かった段階で、
まずは熱めの風呂に入り、ウィルスが暴れやすい環境を作ってやった上で、
随時、水分を多めに補給しながら、あとはそのまま体調が戻るまで寝るという方法を採っており、
この方法だと、大体、丸一日もすれば、寝床から起きられるようになるのだが、
今回は丸二日かかった。
昔から風邪を引くと、この方法で治してきたが、
ある人に言わせると、さっさと医者に診てもらって薬をもらった方が良いと言われる。
確かにそうかもしれないが、基本的に風邪はウィルスによって発症するので、
抗生物質は基本的に利かない。
根本的な治療が施されるわけではないというのは、そういう意味であり、
せいぜい風邪の諸症状を抑制するだけでしかないのである。
したがって、風邪を治すためには、やはり自己免疫に頑張ってもらうしかないわけで、
早い段階で薬に頼ると、症状が抑えられたことで風邪が治ったと勘違いして、
結局は、風邪を買い殺してしまうことにもなりかねない。
時折、冬の間中、ずっと風邪気味の人がいるが、
それはまさに典型的である。
ただし、風邪もピークを過ぎて、次第に快復傾向に手応えを感じ始めたら、
抗生物質を使って、その流れを支援してやった方が良いように思われる。
すでに体内には、今季の風邪のウィルスの抗体ができているので、
あとは放っておいても、風邪はいずれ治っていくのだが、
裏を返せば、ウィルス抗体が最も多く産生されているということであり、
ここで一気にウィルスの駆逐を行なうチャンスと言える。
快復してきたという実感も伴うので、精神的にもプラスの作用が見込める。
風邪でグズグズした状態が続くのが好きではないので、
どうしても短期集中で治そうと思うと、こうした方法になってしまうのであるが、
幸い、この方法を採るようにしてから、
どんな風邪でも大体3日間ほどで治すことができるようになった。
病院に行く気力があるくらいなら、家で寝るに尽きるというのが結論である。
なお、3日間、寝ているにもかかわらず、症状が快方に向かわない時は、
おそらくそれは風邪ではなくて、何か別の病気である。
そういう時は、すぐに病院へ行った方が良い。