高く腕を振り上げた叶方が、手にしたカリンカを、いら立ち紛れに地面に叩きつけようとした。
クククククッ――。
と、叶方の手の中で、カリンカが笑い声を上げた。
「なにがおかしいの」京卦が、怒ったように言った。
「おまえの体は、私の物だよ」と、カリンカが言った。
叶方は、カリンカのマスコットを、地面に向けて放り投げた。
フワリ、と宙に浮かびあがったカリンカは、二人を呪うように言い放った。
「青騎士がまた現れるよ。二人を狙って出てくるよ。首がほしいと歌っているよ――」
「うるさい」京卦が杖を振ると、フワリと宙に浮かんでいたカリンカが、力なく地面に落ちた。
「動かないけど、どうなったの」と、マスコットを拾った叶方が言った。
「気を失っているだけよ」と、京卦が言った。「魔力も吸い取ったから、しばらくおとなしくしていてくれるわ」
――シャリン、シャリリン。
真っ青な鎧を身に纏った青騎士が、獣が現れたのと同じ場所に、再び現れた。
クククククッ――。
と、叶方の手の中で、カリンカが笑い声を上げた。
「なにがおかしいの」京卦が、怒ったように言った。
「おまえの体は、私の物だよ」と、カリンカが言った。
叶方は、カリンカのマスコットを、地面に向けて放り投げた。
フワリ、と宙に浮かびあがったカリンカは、二人を呪うように言い放った。
「青騎士がまた現れるよ。二人を狙って出てくるよ。首がほしいと歌っているよ――」
「うるさい」京卦が杖を振ると、フワリと宙に浮かんでいたカリンカが、力なく地面に落ちた。
「動かないけど、どうなったの」と、マスコットを拾った叶方が言った。
「気を失っているだけよ」と、京卦が言った。「魔力も吸い取ったから、しばらくおとなしくしていてくれるわ」
――シャリン、シャリリン。
真っ青な鎧を身に纏った青騎士が、獣が現れたのと同じ場所に、再び現れた。