映画で楽しむ世界史

映画、演劇、オペラを題材に世界史を学ぶ、語ることが楽しくなりました

ニューヨークのラ・ボエーム「月の輝く夜に」

2008-03-01 18:07:37 | 舞台はアメリカ

2月28日の衛星映画劇場「月の輝く夜に」

 

 この映画を簡単に関するネット記事などを見ると「ニューヨークである未亡人に求婚する二人の兄弟をめぐるラブ・コメディ」とか「ブルックリンのイタリア系社会の人間模様を、暖かい眼差しで描くロマンチック・コメディ」とか紹介されている。  

 

 それはそれで正しいが、少し詮索してシチリア人社会を描いたものという点に拘れば、いわば「ゴッド・ファーザー」の裏版=平穏社会版と考えられなくもない。  

 

 しかしもう一つの観点は、終始一貫オペラ「ラ・ボエーム」を意識していること。

 ラ・ボエームはパリの裏町でうごめく貧しい苦学生たちの物語だが、この映画はニューヨーク下町の貧しい人たちと、オペラの舞台を共鳴させたかったのだろう。 

 いずれにしてもオスカー主演女優賞にふさわしいいい映画だ。

 

 


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