百姓通信

自然と素直に向き合い、全身で風を感じて私は百姓しています。
①土づくり②循環型③無農薬・無化学肥料④永続性を大切に!

祈りの農業

2014-02-01 23:26:45 | Weblog
「言霊」を信じる人がいる。
農業をやっていると自分の思い通りにならないことが多すぎる。
暑ければ暑いで文句をいい、寒ければ寒いで愚痴をいう。雨がない日々が続くと晴れの日を待ち、日照りが続くと雨乞いをする。
自然とはそんなもので、我々に何が出来るというものではなく、農業を行うときの心得として必要なことは、その天真爛漫な自然に身も心も委ね、変に欲ばらない覚悟を持つことのようだ。
農業とは、そうはいいながらも、ただ偶然うまくいくことや、不思議と思いが伝わることも多く、日々なんとか“風”を感じながら農業が出来ればそれだけで十分幸せになれるものなのだか。
そんな中、「かわいいね、ありがとう!美味しく育ってね!」と声をかけながら育てた野菜と「バカ野郎!おまえなんか嫌いだ!」といって育てた野菜(実際そんなことをいいながら栽培している人を見かけたことはないが)では、出来も味も違うという。「言霊」は人だけでなく植物にも伝わる、とその人はいう。
「言霊」の力は自分でも試してみないとわからないが、人間の限られた“力”ではどうしょうもない大自然と共に生きる(生かせていただく)のが農業だと考えると、やはり謙虚になって『祈る』(お願いというより、ただ祈る)ことがもっとも大切なことなのかもしれない。