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記念日や行事・歴史・人物など気の向くままに書いているだけですので、内容についての批難、中傷だけはご容赦ください。

ユネスコ憲章記念日

2007-11-04 | 記念日
1946(昭和21)年の今日(11月4日)、ユネスコ憲章が発効し、ユネスコ(UNESCO)が発足したことによる。
ユネスコ(United Nations Educational, Scientific and Cultural Organizatio)は、日本語で、国際連合教育科学文化機関といい、本部はフランスのパリにある。
第2次世界大戦中の1942(昭和17)年、ロンドンで開催された連合国文部大臣会議で教育・文化に関する国際機関の設立が検討され、大戦終了後の1945 (昭和20 )年11月に連合国教育文化会議で44か国代表により採択されたのが、ユネスコ憲章(正式には「国際連合教育科学文化機関憲章」)である。憲章は翌1946(昭和21)年の今日(11月4日)発効、同年12月には国際連合との協定により、ユネスコ(United Nations Educational, Scientific and Cultural Organization)は、教育、科学、文化に関する国際協力を促進し、世界の平和と安全に貢献することを目的とする国連の専門機関となった。
ユネスコ憲章には、その冒頭に、「戦争は人の心の中で生まれるものであるから、人の心の中に平和のとりでを築かなければならない。相互の風習と生活を知らないことは、人類の歴史を通じて世界の諸人民の間に疑惑と不信をおこした共通の原因であり、この疑惑と不信のために、諸人民の不一致があまりにもしばしば戦争となった。・・・」と書かれており、過去の戦争が何故起こったのかその真実を射抜いた言葉であり、教育や文化の振興を通じて、人類が二度と戦争の悲劇を繰り返さないようにとの願いが込められている。
このユネスコに日本が加盟し、60番目の加盟国となったのは、1951(昭和26)年7月2日のことであり、これは、日本が国際連合への加盟が認められた1956(昭和31)年よりも5年も前のことであった。(7月2日 はユネスコ加盟記念日 )
このように日本が、早く加盟国となったきっかけは、全国規模の民間運動があったからだそうであり、それは、日本が敗戦の荒廃と混乱のなかにあった1945(昭和20)年~1946(昭和21)年当時、「心の中に平和のとりでを築こう」という憲章を掲げてのユネスコ誕生の報道に、多くの日本人が復興への光明と受け止め、行動を起こさせた。その運動はやがて、1947 (昭和22)年7月19日の仙台ユネスコ協力会の発足に至ったが、これは、世界で最初のユネスコ協力会(後のユネスコ協会)の誕生であった。そして仙台ユネスコ協力会発会式の時の決議を英訳・障子紙に墨書し、日本もユネスコ運動に協力している旨をパリのユネスコ本部に送った。この手紙が同年11月にメキシコ・シティで開かれた第2回ユネスコ総会で紹介され、各国に大きな反響を呼んだそうだ。〔以下参考に記載の〔社〕仙台ユネスコ協会より)
発会式の時の決議→http://www.unesco.jp/sendai/seimei.htm
ユネスコは国連などと同じく、国が加盟している政府間組織でありながら、ユネスコ憲章の前文で平和を守るためには、市民の参加と協力が必要である旨をとうたっており、その憲章前文の精神を各国が守るために、憲章第7条では、加盟国は民間の代表を含む「国内委員会」を設置するようにとあり、ユネスコは、各国政府間組織と民間組織が一体となって活動を展開している国際機関であることが特色である。(目的及び任務等は…ユネスコ憲章を参照)
ユネスコへの現加盟国は191ヶ国、準加盟国6を数える(2006年7月現在)。加盟各国内には憲章に則ってユネスコ国内委員会が設置されており、日本では文部科学省内に 「日本ユネスコ国内委員会」(文部科学省・日本ユネスコ国内委員会とは参照)が置かれ、「日本ユネスコ協会連盟」を中心とする民間ユネスコ活動と ともに官民一体となった活動を繰り広げている。現在、地域ユネスコ協会は、279(2007年6月2日現在)にのぼっているという。
その活動にあたっては、重点的に推進する目標として「万人のための基礎教育」「文化の多様性の保護および文明間対話の促進」などを定めており、それに基づき例えば前者に関しては識字率の向上や義務教育の普及のための活動、後者については世界遺産の登録と保護、文化多様性条約の採択(文部科学省・文化多様性の保護,促進のための国際的な体制の構築に向けて〔提言〕を参照)のほか、歴史的記録遺産を保全する世界の記憶事業などを実施している。
戦争は人の心の中で生まれるものであるから、人の心の中に平和のとりでを築かなければならない。相互の風習と生活を知らないことは、人類の歴史を通じて世界の諸人民の間に疑惑と不信をおこした共通の原因である・・・。2001年9月11日のアメリカ同時多発テロ事件以降、アメリカはイラクへの侵攻をし、未だにテロリストとの泥沼の抗争を続けているが、このようなテロが起こるのも、つまるところは、貧困と相互不信が根っこにあるからであり、武力によってテロをなくすことは出来ない問題のはずである。9月11日、アルカーイダがアメリカ同時多発テロを起こしたとして、アメリカはその報復としてアフガニスタンにも侵攻。その後の新政権とテロとの戦いが続いている。先日、TVで日本人医師の中村哲さんが、干ばつで餓えに苦しんでいるアフガニスタン農民達を救うため土木工学なども独学で勉強し、井戸を掘り、用水路造りをしていることが報告されたが、その用水路造りに参加している者の中には、アルカーイダの人たちも参加しているとの事であった。中村さんの話など聞いていると、テロを撲滅するための武力行使がいかに無力か・・。民間の人達の地元での地道なボランティア活動がいかにその国の多くの人たちを救うことになるのかを改めて、教えられた気がした。また、相互の風習と生活を知らないこともその国に対する不信感につながっている。以下参考に記載の中村さんの公演など読まれて見られると良い。
(画像は日本ユネスコ協会連盟のロゴマーク。以下参考に記載の日本ユネスコ協会連盟HPより)
「孤立のアフガン」~中村哲氏講演会
http://members.jcom.home.ne.jp/katori/nakamuratetsu.html
参考:
国連教育科学文化機関(ユネスコ)
http://portal.unesco.org/en/ev.php-URL_ID=29008&URL_DO=DO_TOPIC&URL_SECTION=201.html
国際連合教育科学文化機関 - Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%9B%BD%E9%9A%9B%E9%80%A3%E5%90%88%E6%95%99%E8%82%B2%E7%A7%91%E5%AD%A6%E6%96%87%E5%8C%96%E6%A9%9F%E9%96%A2
日本ユネスコ協会連盟
http://www.unesco.or.jp/
日本ユネスコ国内委員会(文部科学省ホームページ)
http://www.mext.go.jp/unesco/index.htm
(社)仙台ユネスコ協会
http://www.unesco.jp/sendai/
アメリカ同時多発テロ事件 - Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A2%E3%83%A1%E3%83%AA%E3%82%AB%E5%90%8C%E6%99%82%E5%A4%9A%E7%99%BA%E3%83%86%E3%83%AD%E4%BA%8B%E4%BB%B6
中村哲 (医師) - Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%B8%AD%E6%9D%91%E5%93%B2_(%E5%8C%BB%E5%B8%AB)
9月8日「国際識字デー(International Literacy Day)」
http://blog.goo.ne.jp/yousan02/s/%A5%E6%A5%CD%A5%B9%A5%B3
世界寺子屋運動
http://www.kairin.co.jp/unesco/katudo/2007/poster.htm
「孤立のアフガン」~中村哲氏講演会
http://members.jcom.home.ne.jp/katori/nakamuratetsu.html

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