消えた娘が老婆になって帰ってきた 遠野「寒戸の婆」
寒戸の婆は、民俗学者の柳田國男の「遠野物語」に出てくる妖怪。それによれば、岩手県遠野市の寒戸にいた娘が、樹の下に草履だけ残して姿を消すという事件があった。
何年か経った後に、嵐の晩に娘が帰ってきたのだが、その姿はすっかり老いさらばえてまるで老婆のようだったという。
この話は柳田國男が同地の民話収集家、佐々木喜善の収集した話から取り上げたものだが、その話では娘が寒戸ではなく登戸の生まれと言うことになっており、また老婆は一泊して山に帰る。それから毎年、この老婆が村に来るたびに嵐となったため、村人達は巫女や山伏に頼んで村境に石塔を建てたところ、老婆は村を訪れなくなったとされている・・・(この続きはこちらから)