秀明記(syuumeiki)

着物デザイナーが日々感じたこと、
全国旅(催事)で出会った人たちとのエピソードなど・・・
つれずれなるままに。

京都非観光案内その33.廣誠院。

2008年03月06日 07時09分52秒 | 京都非観光迷所案内
今回は名所だけど非観光地。と、いうのは普段公開されていないから、観光はできません。
3月の一週間に限り、申込者にのみ公開されました。

場所は押小路木屋町の南西角。高瀬川の一之舟入の南。付近の風景です。↓
  

前回公開されたのは4年前。ですから今回の非観光案内はお値打ちですよ!3月の雪↓
  
このあたりは長州藩邸のあった場所で、蛤御門の変(京のどんどん焼け)で焼け野原
になったそうです。伊集院兼常が明治25年にこの地を買得し、建てたのがこの廣誠院。
その後所有者が何度か変り、昭和7年、臨済宗の寺院となりました。ですからできた
当初は廣誠院という名ではなかったんですね。
  

室内は写真撮影禁止ですから、庭から建物をご覧ください。建物は書院、茶室、広間
からなっており、柱に面皮柱をもちいる数奇屋風の造りとなっています。
天井板などに屋久島杉、軒の出が3メートルもある庇に北山杉を使用しています。
床を支える柱もすべて規格品以外を使用する数奇屋造りは、今ではもう造ることの
できる職人がほとんどいないそうです。これは太平洋戦争で技術を伝えるべき職人
がみんな戦争に取られたため。

  
↑西園寺公望の書。茶室です。躙口(にじりくち)からみる円窓。↑
しかし寒い日であった・・。晴れたかと思うと雪。ほんまに3月かいな、と思い
ましたね。明日は庭を中心にご覧ください。   私が生きてたらね。