秀明記(syuumeiki)

着物デザイナーが日々感じたこと、
全国旅(催事)で出会った人たちとのエピソードなど・・・
つれずれなるままに。

紙屋川。

2008年01月12日 09時22分13秒 | Weblog
「いずれに参られる」
兄の直綱は聞こえぬふりで十数歩あるき、長屋門のところまできて、やっと足をとめた。
「紙屋川」
空を見上げ、釣り師らしく天気を気にするしぐさをしてみた。
「京の剣客」
司馬遼太郎氏、真説宮本武蔵より。

今では当事の面影はありません。鳴滝から鷹峰台地を経て北野へ。途中から
天神川と名を変えます。いにしえの「西堀川(河)」にあたるそうです。

由来は平安時代に朝廷御用の紙を漉く紙屋組織(紙屋院)から付いた名です。

ワタクシは下京で暮らしていたので天神川、というほうが馴染み深いんですが、
すでに天神川=ドブ河のイメージでしたね。

まだ染色業界も活気があって、ドブの流れからも僅かに染料の匂いがしていた
気がします。