秀明記(syuumeiki)

着物デザイナーが日々感じたこと、
全国旅(催事)で出会った人たちとのエピソードなど・・・
つれずれなるままに。

墨染め。(すみぞめ)

2007年08月27日 21時55分43秒 | 着物話
京都には墨染め、と呼ばれる地区があります。

ワタクシが今、偽サラリーマン(アロハ着たサラリーマンなんておらんヮ!)に
なって通勤している京阪電鉄にも「すみぞめ駅」があります。

伏見稲荷にも近い場所です。→

正確に調べてはいないけど、もしかしたら墨染めの職人が多く住んでいた町かも
しれませんね。

墨染めとは、墨のような黒染めの事。今の墨染めと大宝衣服令の頃とは異なった
ものらしいんですが、橡(つるばみ)とともに一般庶民の服色だったといわれて
ます。汚れが目立たなかっのかも知れませんね。

墨染め、と混同しがちな染めに法衣染め、という染めもあります。

これは僧侶が纏う黒染めなんですね。普通の染め屋でも黒は染めない事は無いけど
、基本的に黒は、専門の染め屋が担当するもんなんです。

西院に「北平」というお店がありますが、ここは以前法衣染めの問屋さんでした。
今はオシャレなお食事所になってます。

さすがに寺だらけの京都、お坊さん相手の商売で財をなした家屋、一見の価値は
ありますよ。

そして今宵も8時過ぎに帰宅。空を見上げると満月。月が歪んで見えるのは老眼、
それとも疲れのせい?(カメラがぶれただけです・・・・。)