秀明記(syuumeiki)

着物デザイナーが日々感じたこと、
全国旅(催事)で出会った人たちとのエピソードなど・・・
つれずれなるままに。

百話その6。

2007年05月03日 20時04分54秒 | 秀明百話
GWも折り返し地点。川も海も釣り人で賑わっているでしょうね。

ワタクシこの間は家でお仕事です。(GW終わるのをじっと待ってます。)

以前は釣りも仲間と出かけることが多かったけど、今は生活サイクルが
違ってきたもんで、一人で釣行がほとんどです。

どうしても朝イチに釣り場に到着するためには、夜中に家を出るハメに
なりまな。

気味悪くないですか?と、よく聞かれます。

なるべく「その手の話」は思い出さないようにしてるけど、それより
気持ちは釣り場に飛んでますから・・・。

第一話の久多の山中みたいに後で?、と思い出すくらいですからね~。

廃村のそばの川で釣りをしていると、ときおり子供たちの賑やかな声が
聞こえてきたりしたこともあったけど、恐ろしい、とは思えなかったな。

廃村八丁の土蔵(今はもうありません)に泊まると、夜中に「人ならぬモノ」
に首を絞められた、という話は読んだことあります。

友人の「K」は鮎釣りが大好きで、ある時釣りから帰った翌日、腰痛で
起き上がれなくなったらしいです。

ウエーダー(ウエットスーツみたいな物)を履いているとはいえ、冷たい
川に一日浸かっているから、冷えすぎのせいだ、と思っていたらしいんですが。

彼の父親の友人で「視える人」がいるんですが、その人が彼を見て、
「えらいもん、連れて帰ったなぁ」と一言おっしゃた・・・。

なんでも見知らぬ女が彼の腰にべったり纏わりついていたそうですわ。

その人はなにやら呟きながら、彼の腰から太ももを何度か撫でてくれたそうです。
そのうちに嘘みたいに腰痛は消えた、というコトでした。

口の悪いワタクシたちは女クセの悪い「K」の事、「それは生霊違うん?」と
と笑ってましたけど、どうやらその川で亡くなった女性の霊だったそうです。

余りモテすぎるのも考えもんですな。
 
渓流物語・山本素石著・朔風社。
今では失われてしまった山村の話などの中に、著者が体験、見聞きした不思議
な話も納められています。妖怪譚の他に大蛇の話等リアルに語られてます。