三女を出産した時は、自然分娩で一週間、帝王切開で10日間の入院だった。
いよいよ、入院手術となったわけだが、ワタシは手術が初めてなので
極度の緊張状態にいた。
前日の昼から絶食で、一日経った時には足元ふらふらで
早く何か食べたいと思っていたものだ(苦笑)
いよいよ出産、ということで手を振って手術室に入り
腰椎麻酔を受けた。
しかし。
極度の緊張のためか、効かない(汗)
時は刻々と経つのだけど、一向に麻酔は効かない。
しびれを切らした医師が
「全身麻酔をかけます」
マスクをつけられ、強制的に空気を送られる。
苦しくて、息が吐けなくて、マスクの中で
「苦しいんですけど!!」
と、訴えてみたものの、聞き入れられず、そのまま眠りの中へ。
その最中に聞いた医師の言葉。
「これ、数値おかしいじゃない。」
ほれ!やっぱりおかしかったじゃろう!
排気数値間違っとったんかいっ!
うっすらと意識があるかないかの状態で、出産。
三人目の、愛しい我が子を抱いたのだった。
ストレッチャーで、病室に戻る中、看護師さんに聞かれた。
「痛くなかったですか?」
『はい』
「いや、手術中、ずっと喋ってたから・・・(苦笑)」
お、憶えてない(;・∀・)
出産後、入院中は実祖母が顔を見に来てくれていた。
ただ、実祖母から気になる話を聞いた。
なんでも、二女の暴れっぷりが激しく、両親の手が取られてしまい
長女がポツンと寂しそうだ、というのだ。
もちろん、実祖母もかまってくれてはいるのだが、父のイライラにビクついているのは
見ていられないというので、
(夫で慣れているとはいえ、やはりあまりストレスをかけたくはなかったので)
一日2往復させるのも申し訳ないと思ったけれど
実祖母にお願いして、長女を毎日連れてきてもらうことにしたのだった。
(個室だったし、病院にもOKをもらっていた)
術後3~4日目になれば、起きていても大丈夫だし、授乳と検診以外は暇なので
長女とゆっくりと過ごしたものだ。
実祖母はおにぎりを二つ持たせてくれたので、
ワタシに出るご飯のおかずを分け合って、食べていた。
いまだに、あの時食べたステーキおいしかったね、という言葉が長女から出る(笑)
ほんの3~4日間の出来事だったけど、今でも鮮明に思い出す。
ワタシは、父の性格が嫌だった。
瞬間湯沸かし器のようにカッとなり、怒鳴り、モノにあたる性格。
子煩悩ではあったので、遊んでもらった記憶はあるが
結婚するなら、父のような人間性の人とは絶対にしたくない、と思っていたのに。
なんのことはない、同じような(というかさらに悪い)人間と添い遂げようとしてしまったのだった(チーン)