五十の手習い足払い

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セミナー「老舗企業に学ぶ経営のコツ」

2011年02月19日 | 日々のつれづれに
就職活動と直接関係のあるものではありませんが、「老舗企業に学ぶ経営のコツ」といセミナーを聴きに行ってきました。

急激に変化する経営環境の下、企業存続の秘訣を老舗企業に学ぼうという趣旨の演題です。
セミナーでの定義は「創業百年以上」の企業。

日本には老舗企業がたくさんあるとのことで世界最古の企業も日本にあります。
「金剛組」という寺社建設を行う会社だそうで、創業なんと1432年!
あの聖徳太子ゆかりの四天王寺の建立に由来するのだとか。

老舗企業の半数以上は製造業でお酒とか呉服などを作る会社が多いんだそうです。
なぜ日本に老舗企業が多いのかはイマイチよくわかりません。
ひょっとすると、長年同業者だけで組合のようなものを作って新規参入や自由競争を防ぐ仕組みが出来上がっていたのかもしれません。

老舗企業イコール同族企業と思いがちですが、経営がうまくいっているところは必ずしもそうではない、というのが講演者の意見でした。
まあ、本業の部分を頑固に守りつつ、時代の流れにうまく順応してきたところが老舗と呼ばれるようになっているんでしょうね。

こんな川柳があります。

 売家(うりいえ)と、唐様で書く、三代目

この意味は、親が努力して築き上げた家庭も、孫の代になると放蕩や遊び暮らしのせいで家まで手放す羽目になる、というものです。
「唐様(からよう)で」と書くところがナカナカのものです。

一方、今日のセミナーでは「老舗の土台を築くのは三代目あたりの養子」という指摘がありました。
親の血を引く跡継ぎが入るのもかかわらず、養子に迎えた娘婿のほうが優秀なら、そちらを後継者に選ぶことも辞さないような柔軟な考えが、老舗と呼ばれる企業を育てるということらしいのですが、ここで賞賛されるべきは二代目の見識ですね。
はっきり言って、老舗企業に限ったことではありません。
企業のトップは常にそうあってほしいものだと思います。

もうひとつ興味深かったのは、こうした老舗企業の社是・社訓(中には家訓と呼ぶところも)の中には、「かきくけこ」で表される高いモラルを掲げたものが多いことだそうです。

 か:お客様や取引先などに「感謝」するこころ
 き:正直で真っ当な商売を心がける「勤勉」のこころ
 く:常に時代に合わせていく「工夫」のこころ
 け:無理や無駄を省き、むやみな拡大をしない「倹約」のこころ
 こ:家族や地域・社会に「貢献」するこころ

なるほど、と思わせますね。


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2 コメント

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Unknown (kincyan)
2011-02-20 16:21:27
幸之助さんなんかも、いいこと言ってますものね。サラリーマン社長では、なかなか家訓を残せませんね。
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経営理念 (のせ)
2011-02-20 17:05:54
「私たちの使命は、生産・販売活動を通じて社会生活の改善と向上を図り、世界文化の進展に寄与すること」(原文は口語体で書かれています)。
松下幸之助さんご本人が「(経営理念は)昔も今も将来も、また日本においても外国においても通じるもの」とおっしゃっています。
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