ブログ小説 過去の鳥

淡々と進む時間は、真っ青な心を飲み込む

本当のパンツの色

2007-12-28 18:35:07 | 掌編
事情聴取で警部補セクハラ、2審も沖縄県に35万賠償命令(読売新聞) - goo ニュース

 こう言う記事を目にすると、本当のパンツの色はどうだったのか気になる。
 彼女が白いパンツを履いていたのなら、精神的苦痛は少なかったのではないか。
 パンツの色を聞いて、なんとしても逮捕したかったのか。

「おい、ほんとうにおまえは知らないというのだな」
「ええ、知りません」
「おかしいじゃないか。ネタは上がってんだ。奴が嘘をついていると言うのでも言うのか」
「本当に知らないのです」
「おめえはシロだって言うんだな」
「ええ」
「本当にシロだな」
「シロですよ」
「絶対に完璧なシロだな」
「ええ、シロです」
「何もかもシロだって言うんだな」
「はい」
「ほんとに何もかもか?」
「本当です」
「じゃあ、パンツは何色を履いている?」
「パンツ?」
「そうだよ、おめえのパンツだよ。シロなのかって聞いてんだ」
「パンツは…」
「いえねえのか、豚箱に入るときには、見せてもらうことになるんだぜ」
「そんな」
「どうなんだ、はっきり言え」
「ク、クロです」
「ほらみろ、おめえはクロじゃねえか」
「どうしてクロなんですか?」
「クロといったのはおめえだろ。何もかもシロだと言って、パンツは真っ黒。嘘をつきやがって、とんでもないアマだ。逮捕状請求だ。今日は豚箱に泊まっていただくぜ」

 もはや安物のコントの世界。警部補は一応幹部なんだけどな。

 


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