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文化財的Archival教育

若い世代の学生・社会人の人達と、いろんなものの「長期保存」とは何を意味するのかを考えていく教育活動(Monthly)

「文化財的Archival教育」ブログ今年の締め

2006-12-31 07:28:35 | Weblog
今年の1/31に開設したこの「文化財的Archival教育」ブログも今年の締めの時期となった。

やはりひと月に一回更新のペースはブログとしてはちょっと物足りないが、姉妹ブログの「YSPS研究所」(週1回更新)と「なんアラ」(毎日更新)とセットで参照願えればより理解は深めて頂けると思っている。
来年も宜しくお付き合い願います。

さて今年の締めは12/1に実施した東京工芸大の報告書74件について!
毎年当大学で「文化財的長期写真耐久性評価」のタイトルで講義を行い5年を経過した。講義後提出される報告書を見て現在の学生の考え方が直に伝わってきてとても新鮮さを感じることが出来る。
但しそれを採点するとなると、ちょっと荷が重いが採点基準は私の講義を聴いて私が何を言いたかったのかそれに対して自分の意見としてオリジナルな感想を述べているものをA~Dランクで評価している。

今年は小粒でAランクは5名に留まった。
一方不可のDランクがちょっと多めで現在担当のHY先生と調整中である。

Aランクの5名は的確に私の話を捉えて自分の意見もしっかりと述べているので感心する。
いつも今の若者も捨てたものではないと実感する時である。
今後の講義の参考にさせて貰っている。

以上が12/1のフォローであるが「文化財的Archival教育」全般としては今年は2大学、1公的施設、1私的施設で講義・講演を実施した。
又文化財保存の講演会・博物館/美術館鑑賞にも多く足を運んだ。
結果として日本国内だけでなく海外も含めた文化財保存の難しさを改めて感じると共にこの分野の教育の必要性を肌で感じた1年であった。
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「文化財的Archival教育」ブログまとめ(20061201転載)

2006-12-01 06:54:16 | Weblog
月初めはこの「文化財的Archival教育」ブログの今までのまとめ日とします。
以下2006年1月~11月のまとめ11件分
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20060131>>>「「文化財的Archival教育」ブログ開設」
2006年1月31日
新しい年も早くもひと月が経過しようとしている。
「文化財的Archival教育」ブログ開設にあたりその趣旨と今後の予定を書いてみる。
このブログは「YSPS研究所」ブログ及び「なんでもアラカルト」ブログと平行して進めていく3つ目のものである。
更新は毎月月末、従って本日1/31にスタートした訳である。
但しブログ内容そのものが3ヶ月の命なので、更新時には以前のものも併記するつもりである。
何を書いていくかは徐々に本文を参照いただきたいが本日は「文化財的Archival教育」そのものについて記してみる。
まずこのブログの期待している読者対象はこれから社会に巣立っていこうとしている学生、又既に社会人生活を始めている若者である。
何を教育するのかであるが、タイトルの「Archival」であって日本語にすると「保存科学」とは何ぞや?NHKの世界遺産番組の冒頭に出てくる「人はどこから来てどこに行こうとしているのか?」を一緒に考えていこうとしている。
又「文化材的」とはその「保存科学」を考える規模・大きさを文化財レベルの長期間を意識してとの意味である。
では具体的に何をするのかは次回から徐々に展開していきたい。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・
20060301>>>「「文化財的Archival教育」内容解説1」
2006年3月1日
本来は「文化財的Archival教育」ブログ更新は月末にするつもりだったが、月始めになったことを謝りたい。
本日はタイトルの様に「文化財的Archival教育」内容解説1としてその活動の具体的内容を示したい。
まず場所の問題である。
つまりどこでそのような教育活動をするのか?
1.やはりトップは大学生・大学院生を対象とした大学での講義
2.次に企業での若手研究者を対象とした講演
3.「技術情報協会」の様な民間セミナーでの講演
4.その他各地団体が主催するセミナーでの講演
以上を考えているが、近々開催予定の上記「技術情報協会」セミナーでの講演を4/中旬に行う予定である。
そこでまだ決定では無く案の段階だがそのセミナーの講演タイトルを紹介したい。
1.イントロダクション
2.各種情報はどんな形でいつ頃まで保存されれば良いのか?
2-1.長期保存の実例は対数スケールで何桁まで遡れるのか?
2-2.長期保存のポイントは環境か・物体そのものか?
2-3.どんな形で、どれくらい長期間保存する必要性があるのか? 
3.保存はデジタルかアナログか?
3-1.デジタル・ツールのメリット・デメリット
3-2.アナログ保存の重要性
3-3.長期安定保存方法に関する具体的提案
4.アナログメディア画像の耐久性評価方法
4-1.アナログメディア画像の保存状態の分類
4-2.ディスプレイ状態の耐久性評価方法
4-3.画像耐久性寿命の絶対評価方法
4-4.暗保存性寿命評価の一般的手法
5.アレニウス評価法の実態
5-1.アレニウス評価とは何か?
5-2.アレニウス評価で何が出来て、何が出来ないのか?
5-3.アレニウス評価を補える新規評価方法とは?
6.耐久性把握による真の文化遺産保存を目指して
次回は上記「技術情報協会」セミナーでの講演の進行具合や他の大学・企業・団体での活動予定内容を徐々に述べて行きたい。               
・・・・・・・・・・・・・・・・・
20060331>>>「「文化財的Archival教育」内容解説2」
本日は先月に続き「文化財的Archival教育」内容解説2としてその活動の具体的内容を示したい。
先月紹介した下記4つの教育活動場所の内

1.大学生・大学院生を対象とした大学での講義
2.企業での若手研究者を対象とした講演
3.「技術情報協会」の様な民間セミナーでの講演
4.その他各地団体が主催するセミナーでの講演

3番目の「技術情報協会」セミナーでの講演を4/中旬に行う予定としていたが、5/中旬頃になったのでそれについては又次回で述べる。
そこで本日は1の「大学生・大学院生を対象とした大学での講義」について昨年の実績を話してみたい。
昨年は結局3つの大学で講義を実施した。
しかも秋から冬にかけての3ヶ月に集中した。
2005.10.13:東京女子大
2005.11.18:東京工芸大
2005.12.09:東京芸術大
講義のタイトルはいずれも「文化財的長期写真耐久性」で約1時間~1時間半話し、最後に質問のコーナーを設けた。
特に12/9の東京芸術大では午前中の講義に引き続き、午後からは約1時間数名の院生と実際に紙の寿命評価を実施する上での問題点を提起願いそれに対する解決方法などを議論して実りの多い時間が取れた。
いずれにしても1年前後の短期寿命を評価するのでなく、10年、100年更に何世紀かに亘る文化財的長期の物質の寿命を推測するには過去の遺物の保存経歴を詳細に研究することが最も重要なことであることをこれからも実際にその実態を紹介しながら若者に理解を求める活動を続けて行きたいと思っている。
・・・・・・・・・・・・・・・
20060430>>>「文化財的Archival教育」内容解説3
本日は先月に続き「文化財的Archival教育」内容解説3として、3番目の民間会社が主催するセミナーでの講演会についてである。

開催日時・場所は
5/25(木)14:40-16:10
東京有明:TIME24ビル 2F プランニングルーム1

主催は技術情報協会でセミナーは4人の講師で構成されていて、私は最後の講演を担当する。

私の担当する講演タイトルは
「インクジェットシステムを含む各種アナログメディア画像の長期耐久性評価方法」であり具体的内容は3/1のこのブログで述べたが以下に再度掲載する。
1.イントロダクション
2.各種情報はどんな形でいつ頃まで保存されれば良いのか?
2-1.長期保存の実例は対数スケールで何桁まで遡れるのか?
2-2.長期保存のポイントは環境か・物体そのものか?
2-3.どんな形で、どれくらい長期間保存する必要性があるのか? 
3.保存はデジタルかアナログか?
3-1.デジタル・ツールのメリット・デメリット
3-2.アナログ保存の重要性
3-3.長期安定保存方法に関する具体的提案
4.アナログメディア画像の耐久性評価方法
4-1.アナログメディア画像の保存状態の分類
4-2.ディスプレイ状態の耐久性評価方法
4-3.画像耐久性寿命の絶対評価方法
4-4.暗保存性寿命評価の一般的手法
5.アレニウス評価法の実態
5-1.アレニウス評価とは何か?
5-2.アレニウス評価で何が出来て、何が出来ないのか?
5-3.アレニウス評価を補える新規評価方法とは?
6.耐久性把握による真の文化遺産保存を目指して

以上の様にこのセミナーの大きなタイトルが「インクジェットメディア」なので敢えて「インクジェットシステムを含む・・・」と表現しているが内容はこのブログ名「文化財的Archival教育」そのものとして位置づけしている。
つまり
各種アナログ・デジタルメディアにおける長期保存とは何を意味しているのか?
その寿命は一体どの様な手段で評価してものを言っているのか?
いま騒がれている文化財保存とどの様に繋がっていくのか?
について考える教育の場にしたいと思っている。
若干主催者との意向と異なるかも知れないが、参加者との交流によって上記趣旨を理解願い質疑応答を実施する予定である。
次回はこのセミナーのフィードバックを行うことにする。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・
20060531>>>「文化財的Archival教育」内容解説4
今月のブログは先月約束したとおり下記民間会社が主催(技術情報協会)するセミナーでの講演を
5/25(木)14:20から16:00まで
東京有明:TIME24ビル 2F プランニングルーム1
で実施したのでそのフィードバックを行いたい。
セミナーは4人の講師で構成されていて、私は最後の講演を担当した。
私の担当する講演タイトルは
「インクジェットシステムを含む各種アナログメディア画像の長期耐久性評価方法」であり、セミナーの大きなタイトルが「インクジェットメディア」なので敢えて「インクジェットシステムを含む・・・」と表現しているが内容はこのブログ名「文化財的Archival教育」そのものとして位置づけしている。
つまり
各種アナログ・デジタルメディアにおける長期保存とは何を意味しているのか?
その寿命は一体どの様な手段で評価してものを言っているのか?
いま騒がれている文化財保存とどの様に繋がっていくのか?
について考える教育の場にしたいと思っていたし、実際の講義も参加者は6名(当日の講演者2名も含まれていたので実質の生徒さんは4名と少なかった)であったがアットホームでやりやすかった。
予定通り宇宙誕生から始まり、対数表現で現在の地球まで引き戻し、世界遺産やキトラ古墳の問題と言った内容で締めくくった。
機会が有れば又このような民間対応の「文化財的Archival教育」を継続していきたいと思っている。
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20060630>>>「技術講演会後のメールによるQ&A」
先月は情報技術協会主催のセミナーで講演した内容を紹介した。
その後、参加者の一人KS社のTIさんから下記内容の質問があり、それに対して回答をした。この様な活動も「文化財的Archival教育」の大切な役割と考えている。
以下にその一部を紹介する。
<TIさんの質問>
 私は写真の長期保管固定用の両面テープを担当しています。そのテープの適切な評価の考え方として一般的に調査したところご存じと思いますが 、PAT(写真活性度)試験という規格されたものがあることを知りました。あるユーザーからはこれの承認を取って欲しいとの依頼が出てきました。
 最近ではラボの印画紙以外に家庭用のインクジェットプリンタで打ち出したものについても一定の評価をする必要があると考えております。
 それらの評価として、お聞きしたいのは、以下のことです。
1)PAT試験の内容、評価としての妥当性
2)PAT試験の評価委託先
3)PAT試験以外で上記写真長期保管を保証するための評価方法
4)外部(テープの消費者、販売業者)に対して説得力がある4)での評価委託先
お手数をお掛けしますが、上記の内容についてご教授をお願い致します。
<以下私の回答>
 PATは Photographic Activity Test の略で写真活性度試験を言います。
 詳細は先日講演しました中で参考文献として挙げました「写真の保存・展示・修復」のP.145に記載があります。又その執筆者の日本写真学会画像保存委員で元東京都写真美術館学芸員のHA様が権威者です。ユーザーがその試験を求めているとしたら必要に成るでしょう!
 但し先日の講演でも話しましたが私としての考え方の基本は、あくまでもその試験結果が実際に何年・何十年・何百年後まで有効かどうかがポイントで、それを明確にしていくのが各メーカーの責任であり、評価法開発であると考えています。
 従ってPAT試験は一つの強制(加速)試験方法であり、最終ユーザーに対する保障ではないということです。
以上が私の考えです。
今月は「文化財的Archival教育」としてのQ&Aの例を紹介しました。
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20060801>>>「文化財的Archival教育」活動予告2件
「文化財的Archival教育」活動の具体的内容は既に何回か述べているように下記4項目である。
1.大学生・大学院生を対象とした大学での講義
2.企業での若手研究者を対象とした講演
3.「技術情報協会」の様な民間セミナーでの講演
4.その他各地団体が主催するセミナーでの講演
今年度も7ヶ月を経過して残り5ヶ月であるが、この10月に上記1項目目と4項目目に関する講演を予定しているので紹介する。
いずれも関西での講演予定である。
まずは1項目目に該当する大学院生対象の下記講演である。
日時:10月11日(水) 午後3時から 各1時間
    その後現場での1時間の懇親会を予定
場所:京都工芸繊維大学 ベンチャーラボ
講演題目
1)滋賀県商工環境(株)MI氏(元京都工芸繊維大学教授)
 プラスチックスの長期耐久性評価法の一考察
2)YSPS研究所YS(元富士写真フイルム) 
 「文化財保存を意識した長期写真耐久性評価」
これは現在同大学で今年4月から教鞭を取っておられ、「なんでもアラカルト」通巻2&5号でエッセイ執筆を戴いているYFさんのお招きで実現した。
今から楽しみである。
続いて4項目目に該当する色材協会関西支部主催の下記講演である。
日時:10月25日(水) 午後1時から 70分
場所:エル・おおさか(大阪府立労働センター)
講演題目
「写真プリント系微粒子材料の文化財的長期安定性評価方法」
これは大学の先輩に当たるGAさんからのご依頼で実現した。
上記いずれの場合も人脈の大切さを実感している。
10月が待ち遠しい。
・・・・・
20060831>>>「文化財的Archival教育」活動状況
先月のブログで下記「文化財的Archival教育」の内、
1.大学生・大学院生を対象とした大学での講義
2.企業での若手研究者を対象とした講演
3.「技術情報協会」の様な民間セミナーでの講演
4.その他各地団体が主催するセミナーでの講演
この10月に上記1項目目と4項目目に関する講演を予定していることを紹介した。
4項目目に該当する色材協会関西支部主催の下記講演に関して、講演要旨の送付締め切り9/8が近づいてきた。
詳細は次回のブログで紹介するが、従来各方面で講演してきた「文化財的長期写真安定性評価方法」に素材としての写真微粒子に着目した保存性の特徴を加えてまとめるつもりである。
日時:10月25日(水) 午後1時から 70分
場所:エル・おおさか(大阪府立労働センター)
講演題目
「写真プリント系微粒子材料の文化財的長期安定性評価方法」
一方上記2項目目の「企業での若手研究者を対象とした講演」は今年これまで3回を消化して年内に後1-2回を実施することで順調に推移している。
本日のトピックスとして昨日本当に久しぶりにお会いした元FF勤務で、私と同じ松田町在住のTSさんとお話しを進める間に「文化財的Archival教育」活動に関するアイデアが登場したので紹介する。
それは教育活動の中で単なる視覚・聴覚に訴える講演だけでなく、触覚・味覚・臭覚つまり五感に訴える教育も必要でそれに対していろいろアイデアが続出してとても楽しい数時間を過ごした。
この話は五感とはの定義から始まり、生物の中での五感に関する人間の特異性は何なのかなどにまで発展し、第六感以降の追加の必要性の議論に入るともう止め処が無く、夕方6時から始めた議論は11時を廻り打ち止めとなった。
今後も機会が有ればこの続きを実施したいし、その内容を「文化財的Archival教育」の中で紹介していきたいと思っている。
本日はここまで!
・・・・・
20060930>>>「文化財的Archival教育」活動予告(10&12月)
下記「文化財的Archival教育」の内、
1.大学生・大学院生を対象とした大学での講義
2.企業での若手研究者を対象とした講演
3.「技術情報協会」の様な民間セミナーでの講演
4.その他各地団体が主催するセミナーでの講演
この10月に上記1項目目と4項目目に関する講演を予定していることを紹介した。
4項目目に該当する色材協会関西支部主催の下記講演に関して、講演要旨を提出した。
内容は従来各方面で講演してきた「文化財的長期写真安定性評価方法」に素材としての写真微粒子に着目した保存性の特徴を加えてまとめた。
以下追加部分を記載する。
日時:10月25日(水) 午後1時から 70分
場所:エル・おおさか(大阪府立労働センター)
講演題目
「写真プリント系微粒子材料の文化財的長期安定性評価方法」
<追加部分>
8.追加1「写真系高沸点溶剤微粒子がゼラチン中で揮散しない理由」
 J.App.Photog.Eng.8巻,2号,P.79-82(1982)に掲載した文献中、長期安定性評価にアレニウス法を使用するがその際に注意するべき事項として紹介した。詳細は講義で述べる。(図6-図10)
9.追加2「写真系微粒子の熱劣化活性化エネルギーが高沸点溶剤の無い状態で特異性を示す例」
 詳細なデータは現時点で持ち合わせていないが、写真用発色色素を通常は高沸点溶剤で分散させて微粒子にする訳だがその場合、25Kcal/mol程度の熱劣化活性化エネルギーを示すのに対し、溶剤が無い状態で分散させた微粒子は極端に高い30Kcal/molを越える値を示すことを紹介する。
又「文化財的Archival教育」の本年度最後の活動として、東京工芸大での講義日程が決定した。
2006年12月1日午後である。
これで10月25日に上記色材協会関西支部で、10月11日に京都工繊大で、12月1日に東京工芸大での講演・講義活動を実施することとなる。
・・・
20061031>>>「文化財的Archival教育」10月度活動報告
先月の「文化財的Archival教育」ブログで予告したように、今月は非常に多くの活動が出来た。順を追って紹介したい。
まず10/11-12
京都工業繊維大・ベンチャーラボに於いて「複合材料長期耐久性評価研究センター講演会-耐久性を機械の観点から、化学の観点から考える」と言うテーマで
MI氏が「プラスチックスの長期耐久性評価法の一考察」と題して、続いて私が「文化財保存を意識した長期写真耐久性評価」と言うタイトルで講演を行った。
この講座は今年4月より同大学大学院先端ファイブロ科学部門の教授として着任されたYF教授が定期的に開催されているもので、今回で3回目となる。
35名の参加者で懇親会を含めて活発な意見交換が行えた。当方としては文化財的長期の意味合いを理解戴ける絶好の機会と思い精力的に名刺交換・討議を行ってきた。
今後も継続してこの講座に関与していくと共に、YF氏には特認教授としての可能性を検討いただいている。
「文化財的Archival教育」活動としては成果の多かった出張であった。
続いて10/18
今年4回目のOS社における企業教育活動
主として「写真素材耐久性評価方法」についての講義を続けており、今回は全般・暗熱・光に続いてガス耐性及び絶対評価方法について述べた。
今後は実形態に即した具体的評価法について話を進めていくことになっている。
そして先週10/25
色材協会関西支部主催の色材講演会「微粒子技術の最前線」のタイトルで5件の講演が実施された。
「無機系超微粒子材料」、「超微粒子の科学と応用」、「電子粉流体を用いた電子ペーパーの開発」、「ナノ漆の開発と応用展開」のタイトルでの4人の方々の話と共に「写真プリント系微粒子材料の文化財的長期安定性評価方法」のタイトルで私が講演を行った。
参加者は約30名であったがこちらも活発な質疑が行われた。
私の講演はちょっと異質な感じは有ったがYSPS研究所のタスクの理解と文化財的長期の概念を流布する良い機会であった。
個人的にはナノ漆の話しがとても興味深く拝聴した。
特に古来の漆技術とインクジェット先端技術とのドッキングが目新しかった。
最後に10/27
関西出張の最終日に奈良市写真美術館を訪問した。
久しぶりにKSさんと会って写真の今後を議論すると共に、アーカイヴの考え方やアナログ・デジタルの棲み分け、ヒューマンリーダブル・マシーンリーダブルの相違、字と絵(写真)のコラボ等等多くのことを語り合った。
今月は「文化財的Archival教育」活動に相応しい月となった。
・・・
20061130>>>「文化財的Archival教育」に関連する弥生時代の遺物発掘
姉妹ブログである「YSPS研究所」、「なんアラ」ブログとも関連するが、11/11の日経朝刊に「弥生の遺跡から7メートル柱:鳥取:構想建物の可能性」と言うタイトルで記事が掲載された。
実はこの場所は鳥取市の青谷上寺地遺跡から発掘されたもので、「なんアラ」通巻5号に執筆願ったJNさんに早速詳細な情報を知らせてもらえるようにメールを出した。
10日前頃にそのJNさんから詳細な情報がチラシで送られてきた。
発行元は鳥取県埋蔵文化財センターで、「復元 青谷の楼観(物見やぐら)」として特別展示をしているとのこと。
この柱材発見により弥生時代にも高層建物(高さ約10メートル)が存在したことの証明であるとしている。
この発見は弥生人の生脳が発見された場所から数十メートルしか離れておらず、その保存状態の素晴らしさはやはり保存環境がかなり特殊であったと考えられる。
「文化財的長期保存科学」研究を目指すYSPS研究所としては大変関心が持てる情報である。
明日予定している東京工芸大での講義でもトピックスとして話題提供したいと思っている。
勿論資料提供戴いたJNさんの了解は得ている。
学生の反応が今から楽しみである。
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