備忘録として

タイトルのまま

殺生石2

2017-08-19 15:45:01 | 中世

 今年のお盆は車で仙台に行った。途中、かねてから訪れたいと思っていた殺生石に立ち寄った。殺生石は那須高原保養地の末端にある。場内に入るとすぐに硫黄臭が鼻を突き、殺生の正体が判明した。殺生石は火山の那須岳山麓に位置しているのだ。芭蕉が殺生石のあと立ち寄り「田一枚植て立去る柳かな」と詠んだ遊行柳は、場所がよくわからず行けなかった。車で仙台を目指したもうひとつの目的は、黒磯の九尾の釜めしを40年ぶりに食べることだった。昼時を見計らって釜めしを売っているという東北自動車道の上河内サービスエリアに立ち寄ったがタッチの差で売り切れだった。残念!!!!

 殺生石のあと道すがら案内板で見つけた藤城清治ミュージアムに立ち寄った。予定外で入ったこのミュージアムは、藤城の大作が数多く展示され素晴らしかった。館内は写真撮影禁止だったのが2度目の残念!!!

 仙台からの帰路は常磐道を使った。下の写真は、道路沿いで見かけた放射線量表示板と除染物質の仮置き場である。その日の最高線量は、写真のように時間当たり2.8マイクロシーベルトだった。相馬~いわき間を約1時間半で走行したので被ばく量は約4マイクロシーベルトになる。国際放射線量防護委員会(ICRP)が設定する1年間の制限量が1ミリシーベルトとされているらしいから、その日浴びた放射線量は、制限量の0.4%(=4/1000)ということになる。片道13時間の東京ニューヨーク往復飛行で浴びる放射線量は0.2ミリシーベルトということである。自分はその半分の6時間半で東京シンガポール間を年12回往復しているので、年間1.2ミリシーベルトを浴びている計算になる。

福島原発の廃炉にはまだ何十年もかかる。これこそ原子力という妖怪が生んだ殺生石だ。


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