備忘録として

タイトルのまま

The Assassination Bureau

2013-04-14 19:02:57 | 映画

 

映画「世界殺人公社」は高校時代、おそらく徳島のかぐや町商店街はずれ紺屋町近くの洋画専門館”松映ピカデリー”で観たと思う。中高生のころ友人らと洋画をハシゴしていたころのことである。1960~1970年代、洋画は東新町のデパート丸新の中にあったテアトル丸新、秋田町の路地裏のOSグランド、徳島新聞社ビルにあった徳島ホール、東新町のダイエーがあった東宝とそれに松映ピカデリーで上映されていたと記憶している。西新町にあった新町劇場も洋画中心だったように思うがその記憶はかすかである。映画全盛時代の話である。徳島市の映画館はひとつずつ消え、高校時代に洋画を上映していたのは徳島ホールと東宝と松映ピカデリーだけになっていた。そして数年前に徳島市から映画館が消えたらしい。中でもテアトル丸新では自分の洋画人生で最も古い「ターザン」や「狼王ロボ」を観た記憶がある。1960年初頭のことだと思う。

”世界殺人公社(原題:The Assassination Bureau)”1969、監督:バジル・ディアデン、出演:オリヴァー・リード(Oliver Reed)、ダイアナ・リグ(Diana Rigg)、この映画は長くビデオレンタル店や海外のビデオショップで探していたのだが、YouTubeでFull Movieを見つけたときは歓喜した。実に40年ぶりに鑑賞した。

オリヴァー・リードは、当時売出し中でミュージカル「オリバー!」1968で悪役を演じたり、その後豪華キャストのチャールトン・ヘストンやフェイ・ダナウェイが悪役を演じ話題になった「三銃士」や「四銃士」でアトス役を演じた。まったく知らなかったダイアナ・リグはこの映画が初見で、そのキュートな役柄のせいで即座にファンになった。彼女はイギリスの舞台やテレビで活躍していたが、映画はわずかに007シリーズ「女王陛下の007」と探偵ポアロシリーズの「地中海殺人事件」に出ている程度である。彼女を有名にしたのは「Avenger」というイギリスのテレビシリーズだったらしいが残念ながら観ていない。というか日本で放映されたことがあるのかすら定かでない。この主演の二人に加え、テリー・サバラス、クルト・ユルゲンス、フィリップ・ノワレ(ニュー・シネマ・パラダイスのアルフレッド)ら名優が出演する豪華版である。

要人暗殺を請け負う組織が存在することに気付いたジャーナリストのダイアナ・リグが、組織のボスであるオリヴァー・リードに近付き、ボス自身の暗殺を依頼する。かねてより組織の腐敗を感じていたボスのオリヴァーは組織の幹部に自分の暗殺を命ずると同時に、部下幹部を返り討ちにすることも宣言する。そしてコミカルに殺人ゲームが繰り広げられる大層楽しくおしゃれな映画なのである。YouTubeは英語字幕付きだった。http://www.youtube.com/watch?feature=player_detailpage&v=jLb4SOLxHPA ★★★★★

”東京家族”2013 監督:山田洋次、出演:橋爪功、吉行和子、西村雅彦、夏川結衣、中嶋朋子、妻夫木聡、蒼井優 小津安二郎の”東京物語”を現代に移したリメイクである。脚本は戦争未亡人の原節子の個所を妻夫木聡と蒼井優に置き換えた以外は、ほぼ前作を忠実に踏襲していた。原節子の役は前作でもっとも重要だったので、新作の成否はこの変更が吉と出るかどうかにかかっている。妻夫木登場の冒頭は最悪だったが映画の進行とともに彼の優しさが伝わってくるとともに、吉行和子と蒼井優が語り合う場面は前作に負けないくらい心に沁みた。脚本(山田洋次、平松恵美子)の勝利だと思う。橋爪功と笠智衆はキャラが違うので好みだけで判断して申し訳ないのだが笠智衆のあの何とも言えない朴訥さが好きである。★★★★☆

”Bernie”2011、監督:リチャード・リンクレイター、出演:ジャック・ブラック、シャーリー・マクレーン、町の人気者の葬儀屋バーニー(ジャック・ブラック)は、変人で嫌われ者の大富豪マージョリー(シャーリー・マクレーン)に気に入られる。バーニーはいつしか独占欲の強いマージョリーにとらわれ自由がなくなり、発作的にマージョリーを殺してしまう。実話をもとにしたブラックコメディーである。久しぶりに名女優シャーリー・マクレーンを観たが、ニコール・キッドマン主演”奥様は魔女”2005で観て以来である。シャーリー・マクレーン初見はおそらく遙か昔テレビの洋画劇場で観た”アパートの鍵貸します”1960だと思うが、今なお健在で映画に出続ける息の長さには驚くばかりである。★★☆☆☆

”The Cold Light of Day”2012、監督:マドロック・メクリ、出演:ヘンリー・カビル、ブルース・ウィリス、シガニー・ウィーヴァー、普通の家族だと思っていたのに父親(ブルース・ウィリス)がスパイだったことから事件に巻き込まれる。普通の息子が父親や家族を助けるためにスパイばりの活躍をし、冷徹なスパイのシガニー・ウィーヴァーと対決する。ケイト・ブランシェットが冷徹な殺し屋スパイだった”ハンナ"2011に似ている。ブルース・ウィリス映画は前回観た”Red”2010も期待外れ(星1)だったが今回も同じ。★☆☆☆☆