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平成18年度短答式試験[14]

2007-03-07 08:02:00 | 平成18年度短答式試験の解説
PCT。これは得点したい。
〔14〕特許協力条約に基づく国際出願に関し、次のうち、誤っているものは、どれか。
1 送付手数料、国際出願手数料及び調査手数料が、国際出願の受理の日から1月以内に支払われていない場合には、受理官庁はこれらの手数料を賄うために必要な額をその求めの日から1月以内に支払うよう出願人に求めるので、出願当初に手数料が適正に支払われなかったとしても、出願人が知らないうちに国際出願が取下げとみなされることは生じない。
2 国際出願日はいったん認定されると取り消されることはなく、国際出願日から4月の期間内に、特許協力条約第11条に規定する国際出願日認定の要件が満たされていないことが発見されたとしても、国際出願の取下げとみなされるだけである。
3 発明の単一性の要件の異議の審理には、国際調査機関は、異議申立手数料の支払いを条件とすることができる。この場合、国際調査機関の枠組みにおいて設置される検査機関がその異議を完全に正当であると認めたときは、異議申立手数料は出願人に払い戻される。また、場合により、検査機関は、一部の追加手数料を出願人に払い戻すように命ずることもある。
4 出願人が、当該出願人の国際出願の受理を管轄しない国内官庁に国際出願をした場合において、その国際出願が速やかに国際事務局に送付されたときは、その国際出願は当該国内官庁が受理官庁としての国際事務局に代わって受理したものとみなされる。この場合、当該国内官庁が国際出願を受理した日が、受理官庁としての国際事務局が国際出願を受理した日とされる。
5 願書に「出願人」又は「出願人及び発明者」として記載された者は、すべて当該願書に署名(国内法令が要求する場合には押印)しなければならないので、願書において、2人以上の出願人のうち1人のみにより署名されている場合は、受理官庁は必ず他の出願人の署名を求める。

【解説】
1 正しい。まず、国際出願については所定の手数料を支払うべき旨はPCT3条(4)(iv)にあります。また、指定のための手数料についてはPCT4条(2)に規定があります。また、PCT14条(3)において、所定期間内に手数料が支払われていない場合には受理官庁によって取下擬制される旨が規定されています。また、国際調査においても手数料が必要な話は例えばPCT17条(3)にあります。
 さて、具体的な手数料の話はPCT規則にいかないといけません。
 規則14 送付手数料
 規則15 国際出願手数料
 規則16 調査手数料
 とあります。
 このうち、送付手数料や国際出願手数料は、国際出願の受理の日から1箇月以内に支払う旨規定されています(規則14.1(c)、規則15.4)。さらに調査手数料は受理官庁が徴収することになっており(規則16.1(b))、支払期間や支払額については、規則15.4の規定を準用するとあります(規則16.1(f))。さらに受理官庁は規則14.1(c)、規則15.4、規則16.1(f)の規定基づく支払時期までに手数料が当該受理官庁に支払われていないと認めた場合、又は、不足する場合には、受理官庁はこれらの手数料を賄うために必要な額をその求めの日から1月以内に支払うよう出願人に求めるとあるので(規則16の2.1(a))、正しい。
2 正しい。国際出願日を認めた後所定の期間内にPCT11条(1)(i)~(iii)までに掲げるいずれかの要件をその国際出願日におい満たしていなかったと認定した場合には、受理官庁は取り下げられたものとみなします(PCT14条(4))。所定の期間というのは4箇月が規定されています(規則30)。また、国際出願日はいったんにんていされると取消されることはなく、唯一、出願日の繰り下げがあるだけです(PCT14条(2))。よって正しい。
3 正しい。規則40の2(c)のとおり。ちなみに日本が国際調査機関だった場合は、この「国際調査機関の枠組みにおいて設置される検査機関」というのはどういう組織が行うか知っていますか。
 →「追加手数料異議の申立て」という制度にて、「三名の」審判官の合議体が行います(国際出願法施行規則45条)(ここは「三名又は五名」ではない、などという知識も10年前の弁理士試験では一生懸命覚えた記憶が。。。。)
4 正しい。本来的には「受理官庁」として機能する国内官庁ではあるものの、出願人が、その出願人の出願を管轄しない国内官庁に国際出願をした場合には、当該国内官庁は、「国際事務局に代わって受理した」という扱いになります(規則19.4(a))。
そして、当該国内官庁が国際事務局に代わって受理した場合には、当該国内官庁は、国際事務局にその国際出願を送付します。そして、国際事務局に送付されたその国際出願は、当該国内官庁が受理した日に受理官庁としての国際事務局が受理したものとみなされることになっています(規則19.4(b))。ちょっと面倒くさいですが、正しい。
5 誤り。願書には出願人が署名をし、二人以上の出願人がある場合には、全ての出願人が署名をすることになっています(規則4.15(a))。一方、発明者については、発明者が出願をすることを国内法令が要求している国(アメリカのこと)を指定していた場合であっても、拒否や失踪、連絡不能な状態の発明者である出願人の署名が得られないようなときには、少なくとも一人の出願人が署名をして、他の出願人の署名がないことについて受理官庁が満足するような説明書を出したのなら、願書には当該発明者である出願人の署名を必要としない場合もあります。なお、署名は場合によっては押印になることは規則2.3から明らか。よって誤り。

正解は5ということになります。この問題は、規則としては細かいですが、5番の「発明者の署名が必ず必要」というあたりが怪しいので明らかに誤りと判断できると思われます。そのために正答率がかなり高い問題でした。点数としては落としたくない問題です。

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1 コメント

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T先生の方がペースが早いですね (ファフィ)
2007-04-17 21:39:29
T先生の方がペースが早いですね
吉田先生もがんばってください!

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