シニア花井の韓国余話

韓国交流50年の会社経営を引退しソウル定住の日本人が写真とともに韓国の案内をします。

夏休み中に部屋をまた貸し、ソウルの大学生の間で流行  

2015年07月28日 20時04分26秒 | Weblog
学費や就職難など「三重苦」にあえぎ、あの手この手で金稼ぐ
 「夏休み中、空き部屋を使いたい女子学生の皆さん、必要な道具は揃っているので、手ぶらで来てください」
 夏休みを迎えたソウル市内の各大学のインターネット掲示板には、空き部屋を貸すという書き込みが1日に十数件寄せられている。夏休み中に海外へ語学留学したり、実家に帰省したりする学生たちが、自分の部屋を他人に貸すというのだ。現行法上、住宅の賃借人が家主の同意を得ず他人に「また貸し」した場合、家主は一方的に契約を解除したり、補償を求めたりすることができる。
 そのような危険を冒してまで、大学生たちの間で今、2カ月間の夏休み中に部屋をまた貸しする行為が見られる。自分が住んでいるアパートをまた貸しした学生は「両親が伝貰(チョンセ=高額の保証金を預ければ、その運用益で家賃負担が不要となる韓国独特の賃貸制度)の保証金を出してくれたのに、釜山の実家に帰る2カ月間、部屋を空けておくのはもったいない。私が使っている布団や食器を他人に貸すのは気まずいが、結構な稼ぎになる」と話した。夏休み中にソウルへ行き、TOEIC(国際コミュニケーション英語能力テスト)の受験に向け予備校に通う地方の大学生や、公務員試験を目指す人、京畿道に住みながら夏休み中にソウル市内の大学に通う学生たちが、主にこのようなまた貸しを利用している。学生街のワンルームマンションは通常1-2年単位で契約するため、夏休みや冬休みでも毎月家賃を払わなければならない。
 学生たちがアパートの部屋をまた貸ししているのは、高額な学費に就職難、不景気という「三重苦」にあえいでいるためだ。大統領直属の青年委員会によると、ソウル市や京畿道の大学生たちは、1カ月に平均42万ウォン(約4万5000円)の家賃を払っている。生活費と家賃を合わせると、首都圏の大学生は月に100万ウォン(約11万円)を生活費として使っていることになる。ある大学生は「いつ就職できるかも分からないので、少しでも費用を節約するため、大学生たちが自ら部屋のまた貸しを行っている」と話した。
 各種試験の既出問題集を「族譜(一族の系譜)」と称して販売したり、面接に来ていく服を貸し出したりして金を稼ぐ大学生たちもいる。ソウル市内の私立大学4年生の男子学生(24)は「1学期が終わった時点で3-4科目の族譜を売るだけでも、10万ウォン(約1万1000円)以上稼げる。毎学期、同じような試験問題が出る科目の族譜は需要が多い」と話した。就職活動中の男性(25)は最近、知人が面接の際に着た服の写真をインターネット上に掲載した。これから面接を受ける人たちに服を貸し出し、5万ウォン(約5400円)を稼ごうというのだ。この男性は「就職活動のためアルバイトをする時間がない。売ることのできるものがあれば、必要に応じてネットで売りに出す学生も多い」と語った。
ユ・ソヨン記者
韓国大手新聞 朝鮮日報15年7月26日記事抜粋


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