シニア花井の韓国余話

韓国交流50年の会社経営を引退しソウル定住の日本人が写真とともに韓国の案内をします。

習主席来韓:中国人専門家は三つの相互協力に注目

2014年07月03日 16時30分08秒 | Weblog
韓国大手新聞  朝鮮日報14年7月1日記事抜粋
 中国の韓半島(朝鮮半島)問題専門家である楚樹竜・清華大教授、楊希雨・中国国際問題研究所上級研究員、金東吉北京大教授は、本紙のインタビューに対し、習近平国家主席による今回の訪韓のキーワードとして、「対北朝鮮関係」「対日関係」「経済」という3分野での相互協力を挙げた。
 楚教授は「金正恩氏が政権を握って以降、中朝の間では高官級の交流がほとんど行われていない。これは北朝鮮の核実験や張成沢事件などに対する中国の不満があるためだ」と述べた。楚教授はまた、「習主席が平壌よりも先にソウルを訪問することだけでも、北朝鮮への圧力となり得る」と指摘した。
 中国外務省韓半島事務弁公室で主任を務めた楊研究員は「韓中国交樹立により、数十年間同盟だった中朝を『普通の国家』同士の関係となり、敵対関係だった韓中は友人同士になった。今中国では韓国の戦略的価値が北朝鮮よりも大きいという主張が多い」と述べた。習主席の訪韓でそうした動きが加速するとの見方だ。一方、金教授は「中国の韓半島に対する第一原則は混乱防止だ。中国は北朝鮮が最悪の窮地に追い込まれないように支援を続けるのではないか」と分析した。
 専門家は習主席がこれまで同様に「韓半島の自主・平和統一を支持する」という発言を行うと予想。また、「韓半島の非核化」を強調するとの見方を示した。しかし、6カ国協議の再開には言及するとしても、北朝鮮の核放棄計画や新たな対北朝鮮政策については触れないと予想した。金教授は「中国は北朝鮮の核問題を米朝間の問題と考えている」と指摘。楊研究員は「北朝鮮が繁栄することはなくても、生存には成功する」と述べた。
 北東アジア情勢が急速に変化する中で、習主席の訪韓が実現したことも注目に値する。金教授は「韓米日と北朝鮮・中国・ロシアが対立してきた北東アジアでも韓国は中国と、北朝鮮は日本と徐々に接近している冷戦の影響下にあった北東アジアも多国間関係の段階に入った格好だ」と分析した。
中国は韓国戦争(朝鮮戦争)に参戦したものの、「抗韓戦争」ではなく、「抗米戦争」だったため、韓国に対する冷戦的感情は残っていないとみられる。楚教授も「中国は韓米同盟の歴史性を理解している。中国は韓国が米国と中国のどちらを選択するのかと圧力をかけることはないと思う」と指摘した。
 楚教授は韓中による相互協力が必要な分野として対日関係を挙げた。楚教授は「安全保障問題で中国が北朝鮮ばかりを支持しないのと同様、韓国も日本ばかりを支持してはならない」とした上で、昨年末に中国が東シナ海に防空識別圏を設定した際、韓国が日本支持に回ったことを「残念なことだ」と評した。
 楊研究員も「日本は近いうちに平和憲法の解釈を見直し、自衛隊が攻撃を受けなくても攻撃を行える国になる。中国はそんな日本が韓米と地域安全保障関係を確立しようとすることに警戒心を抱いている」と述べた。韓半島統一以降の在韓米軍駐留については、「米中関係が良好であれば問題ない」(楚教授)、「38度線を超えてはならない」(金教授)といった意見が出た。
 専門家は韓中による経済面での相互協力がもたらす成果に期待を示した。楊研究員は京華時報のインタビューで、「経済・貿易・投資分野の発展は韓中間の戦略的パートナーシップ関係の基礎だ。政治・安全保障問題が複雑に絡んだ韓中日が自由貿易地域を構築すれば、韓中関係だけでなく、地域経済の繁栄にも非常に重要な土台になる」と述べた。楚教授も「今回韓中は自由貿易協定(FTA)締結問題が重要議題になる」との見方を示した。
 一方、金教授は「韓中が経済的に密着するのはよいが、韓国の中国依存度が高過ぎる状況は警戒が必要だ」と述べた。中国共産党機関紙の人民日報は6月29日、「中韓人民の友好関係がどんどん深まっている」とする記事で、習主席の訪韓が両国国民の友好増進と経済協力強化に役立つとの見通しを示した。
北京=アン・ヨンヒョン特派員



最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。