シニア花井の韓国余話

韓国交流50年の会社経営を引退しソウル定住の日本人が写真とともに韓国の案内をします。

今年の対中輸出割合が拡大 対日は5%切る

2015年11月04日 11時23分22秒 | Weblog
中国経済の減速が懸念されているが、韓国の輸出は中国への依存が強まっていることが分かった。一方、日本への輸出が占める割合はこの半世紀で最も低い。
 韓国統計庁と産業通商資源部は11月3日までに、1~9月の韓国の対中輸出額を1021億ドル(約12兆3300億円)と集計した。韓国の輸出全体に占める割合は25.7%で、前年同期の25.0%から拡大した。
 中国に対する輸出の割合は韓中の国交が正常化した1992年の3.5%から急速に拡大し、2003年に18.1%と、米国(17.7%)を抜いた。2005年に20%台に乗り、2013年は26.1%を記録した。昨年は25.4%で小幅縮小したが、今年は再び拡大傾向にある。
 日本向け輸出をみると、今年1~9月は543億ドルで、全体に占める割合は前年同期の5.7%から今年は4.9%に縮小した。関連統計が始まった1965年以来の低水準。円安が進み、韓国製品の価格競争力が低下した影響が大きい。
 対日輸出の割合は1973年の38.5%をピークに低下が続き、1998年に9.2%の1桁に落ちた。近年は日本が円安のほか、歴史問題などをめぐる韓日の溝が深まっており、輸出全体に占める日本の割合も2012年が7.1%、2013年が6.2%、2014年が5.6%と縮小。今年1~9月は5%を切った。
 韓国貿易協会国際貿易研究院のシン・スングァン貿易動向分析室長は、「今年は円安の影響で日本向け輸出が不振で、ユーロ圏の財政リスクとユーロ安により欧州向け輸出の状況も良くない。相対的に対中輸出の割合が高まったもので、輸出競争力が高いとはいえない」と説明した。
 韓国の10月の輸出は6年ぶりの大きな下げ幅を記録したが、中国以上にほかの地域の減少幅が大きかった。中国への輸出が8.0%減少したのに対し、日本向けは25.6%、欧州連合(EU)は12.5%、米国は11.4%、それぞれ減少した。
 中国は投資や輸出を中心にした高成長から消費主導の安定成長への移行を目指す「新常態(ニューノーマル)」を模索している。中国の経済成長の鈍化に伴い、韓国の対中輸出の見通しも厳しくなっている。
 政府系シンクタンクの韓国開発研究院(KDI)は中国の国内総生産(GDP)が1%低下すれば、韓国のGDPは0.21%、経常収支は0.16%、それぞれ減少すると試算する。
 こうした状況から、韓国は輸出先として中国以外の新興国を開拓し、対中輸出は消費関連分野に集中すべきだとする指摘もある。
【世宗聯合ニュース】15.11.3



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