シニア花井の韓国余話

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「韓国は新興国危機の勝者」 世界の見る目が変わった

2013年08月31日 23時57分53秒 | Weblog
韓国大手新聞 朝鮮日報13年8月30日記事
韓国経済に対する世界の見る目が変わっている。
 韓国はかつて、世界的な金融危機が発生するたびにドルが急速に流出し、危機の渦中でもがいていた国だった。外国の金融機関やメディアは、危機が起こると決まって韓国を被害国に挙げた。だが、近ごろ米国の量的緩和縮小の動きにより「第3次金融危機」の兆しが見える中、米紙ウォール・ストリート・ジャーナルや米ブルームバーグなどの海外メディアは「韓国が新興国のうちで最も(経済状況が)堅実だ」と韓国を褒めそやしている。英金融大手HSBCや野村証券など世界的な金融機関も「(新興国のうち)韓国の証券市場が最も魅力的」と評価している。
 ウォール・ストリート・ジャーナルは8月28日、JPモルガン関係者の言葉を引用し「ドルに対する新興国の通貨価値が暴落している状況でも、一部の新興国はしっかり持ちこたえており、その代表的な国が韓国だ」と報じた。韓国を新興国危機の「勝者」と評し、「韓国は過去の金融危機の際には新興市場が崩壊する場所だったが、今回の危機には比較的影響を受けていない」と伝えた。また「2度の危機(1997年、2008年)を経て、韓国は金融システムの最大の弱点が短期対外債務であることを把握し、これをしっかり管理した」と評価した。
 同紙は特に、韓国政府が危機に備え、ホットマネー(投機目的の短期資金)の出入りを鈍らせるため必要な措置を取ったと評価した。6月末現在、韓国の外貨準備高に対する短期対外債務の割合は36.6%で、80%に迫っていた08年に比べ大幅に低下している。HSBCの為替専門家も「韓国はアジアで(海外からの借入金の)償還期間を延長するのではなく、借入を減らしている唯一の国だ」と評した。
 これに先立ち、22日には米経済専門局CNBCが 「新興国の金融危機が浮き彫りになる中、インドやインドネシアが投資先として不適切な国だとしたら、韓国や台湾などの条件は良好だ」と報じた。この報道で、AMPキャピタル・インベスターズのチーフ・エコノミスト、シェーン・オリバー博士は「経常収支が黒字で財政赤字が少ない国は、今回の混乱をうまく切り抜けられるだろう。韓国や台湾がこうした国(地域)だと言え、ほかの国は無視しても構わないだろう」と述べた。同じ日、野村証券は台湾と韓国の証券市場に対する投資を増やすよう投資家に勧告した。ブルームバーグもHSBC関係者の言葉として「新興国の証券市場が崩壊の真っただ中にある中、韓国と中国の証券市場が最も魅力的だ」と報じた。
また、21日には経済データ分析会社のムーディーズ・アナリティックスが「上半期に予想を上回る国内総生産(GDP)成長率を記録した韓国経済は、良好な財政状態や大規模な外貨準備高などを考慮すると、(米国が量的緩和を縮小しても)下半期から成長スピードが加速するだろう」との分析を示した。円安が続いたとしても、韓国は13年に2.6%、14年に3.6%、15年に3.9%と毎年成長率が上昇すると見込んでいる。ロイター通信は「米国の量的緩和縮小の懸念で多くの新興国が資金流出と通貨安で苦戦しているが、韓国はその影響をさほど受けないだろう」と報じた。
 短期対外債務の適切な管理だけでなく、着実に経常黒字を出していることも、危機的な状況の中で韓国経済が良い評価を受けている大きな理由だ。韓国銀行(中央銀行)は29日、7月の経常収支は67億7000万ドル(約6660億円)の黒字で、1年6カ月連続で黒字を計上したと発表した。同行のチョン・ヨンテク経済統計局長は「米国が量的緩和縮小の動きを見せる中でも、(韓国はほかの新興国と違い)外国人投資家による資金の引き揚げが起きていない。このままいけば、今年は過去最大となる530億ドル(約5兆2100億円)の経常黒字を達成できるだろう」と見通した。韓銀によると、外国人投資家は7月に韓国の株式と債券を買い越したのに続き、8月も23日までで9億ドル(約890億円)の株式と16億ドル(約1570億円)の債券を購入した。




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