シニア花井の韓国余話

韓国交流50年の会社経営を引退しソウル定住の日本人が写真とともに韓国の案内をします。

日本人と違って韓国人に「不可逆」的なものはない【コラム】

2016年04月26日 06時17分11秒 | Weblog

ソウル市庁前広場のセオウル号沈没追悼のテント村。長期間広場を占拠していたので、予定イベントが中止になった(投稿者撮影)

「仕方ない」と考える日本、「なんとなかる」と思う韓国
悲惨な自然災害に遭っても「平常心」保つ日本人…地変がつくり出した「現実的唯物論」
人災が多い韓国では正反対、「おまえのせいだから、なんとかしろ」
社会的な疲労は高まるが、これも「活力」の象徴では
 日本の熊本から再び驚くようなニュースが飛び込んできた。地震が起こった後の話だ。「家族8人でようやくおかゆ2杯の配給しか受け取っていないのに、さらにもらうために再び列に並ぶ人がいなかった。ある被災者は『これだけでも食べることができるのは本当に感謝』と言った」「給水台の前で列が乱れると、互いに『お先にどうぞ』と譲り合う。誰一人として先にもらおうとする人がいなかった」「この大混乱の中でも恨み節一つ聞こえてこなかった」
 教養のある個人が悲惨な災害や事故に面しても品格を失わないことはある。しかし、10人、100人を超える集団がある同じ傾向を見せるというのは深刻に考えてみるべきだ。2011年に東日本大震災に対処する日本人の姿を観察した早稲田大学の外国人教授は「お釈迦(しゃか)様の姿に匹敵する」と表現したが、そのお釈迦様の姿は今回も健在だった。これは美談ではなく「神話」のレベルだ。うらやましいくらいだ。成熟した市民意識というのはこういう状態をいうのではないか。他の先進国の人々も日本人の態度には驚くという。だとすれば、その根底には何か違うものがあるのだろうか。
 日本はプレートの上に建てられた国だ。日本の歴史とともに始まった地震や津波は、「人間にできることなど何もない」という判断をひそかに後世に伝える役目を果たしているのかもしれない。日本について研究するある学者は「日本で仏教と神道が融合し、宗教的権威の代わりに刀を持った武人に圧倒された日本の封建制以降の歴史を根拠に、来世よりも『現世』や『現在』を重視する観点が生じた」と分析する。多くの神社があるにもかかわらずだ。
 一言で整理すると、「仕方ない」という考え方だ。恨みはむなしいことなのだ。状況を変えることができなければ、今に忠実でなければならない。あるいは日本人は環境がつくり出した唯物論者だ。評判や和合が重要で、迷惑を掛ける人間は共同体から排斥される。「品格ある犠牲者」の根底には受容、放棄、虚無主義も交じっているだろう。
 ここまで来ると、次のような言葉が浮かんでくる。(韓国は)「虚無主義であろうが何であろうが構わないから、互いにののしり合うのだけはいい加減やめてほしい」。韓国の現実と比較する中、自然とこんな言葉が出てきてしまう。災害現場では常に罵声が飛び交っている。あるいは政府に責任があると思えば「現政権は総辞職せよ」というスローガンがいとも簡単に登場する。
どんな罪なのか、誰の罪なのか明らかにする前に「罪人の首を早く打て」と注文が飛び出す。そのため、その罪が明らかにされることも少なく、改善は一層困難になる。
 韓国人の属性が最もよく表れている「なんとかしろ」という言葉は、なんだか妙な感覚を抱かせる。「助けてくれ」は急いでいる場合、どんな文化圏でも簡単に聞ける言葉だが、誰かに向かって「なんとかしろ」と叫ぶ文化圏はそう多くない。韓国で起こる災難のほとんどが「天災地変」というよりは「人災」であることが多いためか、韓国人にはこうした態度が共同体に対して無礼だと思う気持ちもない。
 ところでたいていの現象は、2次元の平面ではなく3次元の立体だ。両面性が存在している。慎重過ぎると活力に欠け、迫力があると混乱する。
 日本をよく知る人々は、日本は相変わらずすごい国だが、国家の活力(ダイナミックス)は韓国には及ばないという。  大規模な自然災害の記憶がほとんどない韓国は、人のすることは全て覆すことができると考える。ある日本人記者は、今回の韓国の総選挙の結果をめぐり「日本人が自民党体制を認めるように、韓国でも同じような結果が出るものと思っていた」と語った。韓国人は心の中で地震を起こし、「コンクリートの支持」に最初から活断層を作り出した。
 韓国人には取り返しのつかないことなどない。不可逆もあり得ない。仕方がないことも存在しない。それが横車を押して騒ぎを生み出し、時には予測できない変化をつくり出す。「現実は心の持ち方によって変わってくる」という素朴な観念論者であると同時に、「成せば成る」という朴正煕(パク・チョンヒ)精神の末裔(まつえい)なのだ。
朴垠柱デジタルニュース本部副本部長
韓国大手新聞 朝鮮日報16年4月25日記事抜粋

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