おとらのブログ

観たもの、見たもの、読んだもの、食べたものについて、ウダウダ、ツラツラ、ヘラヘラ書き綴っています。

京都南座の顔見世 その3

2008-12-09 20:10:11 | 観たもの
 第三の『信濃路紅葉鬼揃』は昨年の12月に東京の歌舞伎座で初演された新作舞踊劇です。NHKの「プロフェッショナル仕事の流儀」という番組でも取り上げられていました。玉ちゃんは鬼女の役で、朱色の半切(袴)に金地に紅葉を散らした唐織を壺折りにつけて花道から登場です。お衣装は西陣で新調されたそうです。鬼女の家来たちも同様のお衣装で、それぞれ柄行やお色目を変えて、舞台の上が文字通り「紅葉」になります。このあたり、玉ちゃんの美意識を感じます。

 前半はお能がかりで、舞もお能の舞のように、すり足で静かに舞います。群舞の動きもお能の正方形の舞台を意識したような動き方です。そこへ、海老様扮する平維茂が登場します。海老様の歌舞伎は初めてでしたが、確かに二枚目の舞台栄えのする役者さんです。舞台に現れるとパッと明るくなります。鬼女たちの宴に招かれ、盃を重ね舞を舞い、酔っ払って寝てしまいます。

 ここへ登場するのが山神役の孝夫さんさんです。花道のスッポンから登場されました。海老様もハンサムでしたが、やっぱり孝夫さんのほうがもっとハンサムです。もう、うっとりとなってしまいます。山神のお役なので、お顔にも隈取があって、動きも何となくユーモラスで、白塗りの二枚目ではないんですが、でも、やっぱりステキでした

 孝夫さんがスッポンから退場すると、舞台上のセリから玉ちゃんが再び登場します。このスッポンとセリの使い方、なかなか雰囲気があって、上手いなぁと思いました。今度の玉ちゃんは、鬼の本性を現してお顔にも隈取を施し、すごい形相で舞います。後半は、お能ではなく純粋な歌舞伎舞踊で、テンポも速くなって、こちらも思わず音楽の調子に合わせてさらに舞台にひきつけられます。

 普通、舞踊って退屈してしまうんですが、これは、演出にいろいろ工夫がしてあって、飽きることなくずっと舞台を注視することができました。ただ、贅沢を言えば、孝夫さんと玉ちゃんが寄り添って踊るようなシーンを見たかったですね。


 南座の緞帳です。上村松篁画伯監修の図柄だそうです。 
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