■천화 「(直)遷化」 2018年 〇〇---
(517)
2018年の全州国際映画祭で上映されたインディーズ映画。
主人公は、済州島のキリスト教系老人ホームで介護士をしながら、
韓国伝統の薄布を使ったパッチワーク教室を開いている独身の
中年女性。
△女優、イ・イルファはプサン出身のアラフィフ美魔女女優(映画より)
映画の中では、時折、彼女の日本語による独白が流れるが、彼女が
日本とどういう関係にあるのかは、最後まで謎のまま。
△意味もなくセクシーな下着姿を披露する主人公(映画より)
その彼女と一人の痴呆老人との交流を軸に映画が展開される。
ただし、映画では、彼女と老人、さらに老人家族をめぐる関係性に
ついて、何が真実で何が嘘なのか、全く判断できない混沌とした
世界が展開される。
難解な映画というよりは、観客に対して無責任な映画である。
真実と虚構が同じくらいに重要な意味を持つと同時に、同じくらいに
意味を持たない世界。
△主人公がなぜ日本語で独白するのか、は謎のまま(映画より)
認知症、あるいは、ある種の精神疾患を生きる人々の心象風景を、
映画を通じて間接体験させることが目的なのだろうか?
それにしても、嘘も本当もない世界で懸命に自慰する老人の姿
(映画には人目もはばからずズボンに手を入れ、性器をしごく
老人の姿が何度も出てくる)は、たとえ人間存在の核心に動物的
本能があるとしても、やはり、悲しくみじめな姿だった。
いろいろ考えさせられる映画ではあったが、「ヲタク」の趣向には
合わない映画だった。
なお、この映画の題名「遷化」とは、「高僧の死」を意味する仏教用語
である。
(終わり)
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