yoshのブログ

日々の発見や所感を述べます。

怨まず 誇らず

2016-01-10 05:05:14 | 文学
明の「酔古堂剣掃」に、次の文があります。

休怨我不如人。不如我者常衆
休誇我能勝人。勝如我者更多。

我ノ人ニ如カザルヲ怨ムヲ休(や)メヨ。我ニ如カザル者ハ常ニ衆(おお)シ。
我ノ能ク人ニ勝ルヲ誇ルヲ休メヨ。我ヨリ勝ル者ハ更ニ多シ。

「訳」
自分が人に及ばないとて、くやしがるのはよそう。自分にも及ばない人間は、はなはだ多いのだ。自分が人にすぐれているからとて、威張るのは止めよう。自分よりすぐれた人間はもっと多いのだ。

アフォリズム文学(驚句・金言、簡潔鋭利な評言の文学)は、明末清初に大流行し、「菜根譚」などのおびただしい清言語録集が生まれました。「酔古堂剣掃」も、その一つです。編者は陸紹珩(りくしょうこう)です。「酔古堂剣掃」は、自家の言を記録した創作ではなく、古今の名言嘉句を収集編著したものです。

剣掃は、「けんそう」とか「けんすい」と読みます。剣を抜いて邪気を掃いすっきりすることを指しています。

合山究 「酔古堂剣掃」明徳出版社

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