陽出る処の書紀

忘れないこの気持ち、綴りたいあの感動──そんな想いをかたちに。葉を見て森を見ないひとの思想録。

冬のおでん地獄

2021-03-20 | 医療・健康・食品衛生・福祉

歴史の教科書に載っている土器は、調理器具です。
木の実などをすりつぶし、パンに焼くためだったようです。土器だと触感のいいパンにならないのでは。昔の人の食事はかなり固かったようですから、歯が丈夫だったのでしょう。プリンがおいしい現代に生まれついた私は果報者です。

戦後すぐ生まれの御年輩の女性いわく、昔は白米とたくあんが主食。豆腐がおかずにつくとありがたかったぐらいだ、と。古い家の断捨離をしたら、わりと立派な箱膳がでてきたのだけれども、平素の庶民の料理は質素だったのかもしれません。いまは、ほんとうに食材が豊富ですよね…。

さて暦の上では春ですが、まだ気持ちがツンドラ地帯にいるので冬のお話をします。

我が家では、この冬、うんざりする習慣がありました。
終わらないおでん。二週間は続きました。年末年始に間隔を開けたので、しめて一か月以上は付き合ったことになります。

事の発端は、大根の供給過剰でした。
いつもお歳暮品を購入するとある食品会社から、そして身内の御実家から、それぞれ大量に貰ってしまったのです。しかも、大根以外の野菜も。

私は大根は摺りおろしてちりめんと自家製ポン酢で食べるか、みそ汁に入れる派でした。しかし、同居人が大量にさばくにはこれしかない!とおでん一択。しかも大人の腕の輪ほどの大鍋でつくられたものですから、それからの毎日が大変でした。

煮物はきらいではないが、醤油が濃すぎるせいか、かなり黒くなってしまった大根。大根のくせに、白くない! シャリっとした歯ごたえもない! ゆで卵やちくわも、練り物も、そのままの爽やかな色味で食べたほうがおいしいのに…みんなアフリカの井戸水のように泥をかぶった具合でして。これは何かの罰なのでしょうか。唯一許せるのは崩れないこんにゃくぐらいでした。今年は辛子のチューブを何本消費したのだろう。うっかりまかりまちがって、しょうがを入れたら大惨事。おでんって、微妙に付け合わせの野菜がサラダとかすぐできるものが似合わなくて、そこもいらつきます。

しかも過去の日記で書きましたが、おでんはトラウマご飯のうちのひとつ。ストレスのたまる企業に勤めていたときに、毎朝食べていたことがあって、見るたびに苦い日々を思い出します。おでん大好きさんには申し訳ないのですが。

あまりに続くので、身内にお裾分けすればいい(意訳:持ってきた奴に責任とらせろぃ!)とやんわりと提案したのですが、あえなく却下されてしまいました。こういうとき、運命をともにしてくれる犬(=残飯処理班)などがいればよかったのですが。

この大根は、毎年、一定量年末までに届くことが確定しているので、おでん地獄は約束されているわけです。誰か、大量の大根をすぐに消費できる料理があったら教えてほしい。大根に左右される人生なんてごめんこうむりたい。

ちなみに、冬で好きなのはやはり鍋。
魚でダシをとった水炊きで、白菜、しいたけ、えのき、糸こんにゃく、豆腐などを煮込む。ポン酢にもみじおろしを添えるのがいい。最後は雑炊にできて無駄なく食べられるので、合理的です。

独り暮らしのときは余るのでやらなかった鍋物なんですが、小食で少人数だと消費に時間がかかってしまい、そのあいだ、他の料理ができないという事態になり、困っています。それでも、食いあぐねるよりはマシなのでしょうが、贅沢なんですかね…。

( 2021/03/07)




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