陽出る処の書紀

忘れないこの気持ち、綴りたいあの感動──そんな想いをかたちに。葉を見て森を見ないひとの思想録。

あれからの神無月の巫女、これからの姫神の巫女(十三)

2021-09-25 | 感想・二次創作──神無月の巫女・京四郎と永遠の空・姫神の巫女
花嫁衣裳は誰が着る──
体力も武術もなく、勝利の希望さえない少女に
ただ一つ残されていたのは、いつわりを見せることであった。
この物語は、そのはかない嘘を大事に育てた少女の、
壮大な愛のロマンであるッ!(違)



2012年あたりかと記憶していますが。
原作者の介錯先生は出雲大社に取材旅行されたようで。当時、その動向に要注目だったファン総勢はですね、その成果がいずれや活かされる機会はいつか、いつかと待ちあぐねていたわけです。ちょうど「絶対少女聖域アムネシアン」が終了したあと。出雲大社といいましたならば、神無月の巫女の月の社のモデル(原作漫画第二巻を参照)。まさに聖地巡礼。そして、その取材が活かされた思しきなのがまさに、杜束島の霊句子さま御殿なのでしょう。でも、この御殿の正門、どうみても平等院鳳凰堂ですよね…。「京四郎と永遠の空」では厳島神社が出てきましたし、歴史遺産がさらっとおさらいできちゃいますね。


漫画版『姫神の巫女』の本誌派レビュー第十五話の後半部分です。
第十三話から三回にわたって、媛子の日記パートが終わったころ。媛子の自分に向けられた想いを知ってしまった千華音ちゃん、さあて、貴女はどうしたらいいのかな?

すでに角川のコミックウォーカーでの電子版の無料公開が終わって既読済みかと思われますので、ネタバレ全開のレビューとなります。


****

──さて。場面代わって、白無垢衣裳すがたの媛子。
今し神殿の階段を上り、大蛇神の化身のもとへ嫁ぐ。その胸によぎるのは──千華音ちゃんへの口に出せない懺悔。過ぎ去りし日々への惜別。そして実は運命がすでに十五歳以前からはじまっていたふたり。幼女千華音ちゃん萌え(危) ちっちゃな媛子はまだその気持ちを恋だと気づいてはいなかったのでしょうか。初恋のひとがいるのに、婚約者のもとへ──。


だが、しかし!──そこへ颯爽と登場したのが、我らが皇月千華音!
この十五話ラストのアングルがまたいいですね。綿帽子は前を向いているのに、顔だけ後ろを振り向いてしまっておとぼけた感じの媛子。そして、手をさしだす千華音。

漫画神無月の巫女ラストの姫子の「えへへ、来ちゃった…」と逆バージョン。
否が応でも熱く盛り上がりますね! いいぞ、いいぞ、このビューティフルドリーマー的な、あるいは映画「卒業」めいた、この怒涛の展開! 愛の扉が開いちゃいましたよ。

ところで、媛子のいう「ありがとう、大蛇神ではない神様」の意が気になります。
神様イコール作者のこと? 縁を結び断ち切るアメノムラクモ様のこと? 自分で成し遂げた覚悟なのに、神様にお礼を言うあたりが、やはり媛子も巫女なのでしょう。いずれにせよ、媛子、夫として迎えるあの相手を慕ってはいないんですね。

どうもあの「彼」、化け物じみているし、建物に巻き付いた蛇の尻尾のほうが胴体か? それとも、首がふたつなのか? 「彼」がラスボスになるのか、それとも…。安楽椅子探偵みたく動かなかったのはこのせいなのね、神殿ひきこもりかと思っていましたわ(酷)。といいますか、これ、産卵になるし、媛子も神酒飲んだら同じにされるってことじゃないのかしら? こういう暗黒な行方を知ってたので、助けたのかと思ってたけどどうなんだろう。オオクニヌシ伝説が下地なのかな。

二話あたりでやたらとモブのおじさんが儀式の開催に気を揉んでいたので、まさか初夜権なのかと邪推してしまったり。それとも、媛子が霊句子さまの身代わりになって、大蛇神の依り代としてずっと神殿に閉じ込められる──とかいう犠牲なのかなと思っていました。ウェブノベル版の双磨の花嫁になるのとどっちがいいんだろう。霊句子さまを極力存在感のない話運びにしたのも、百合好きさんに配慮したのでしょうか。

それはともかくも。
媛子の日記部分だけこの漫画でたどると、いやもうホント鼻白みたくなるぐらいの騙しっぷりとかどわかされっぷり。
──なのですが、最後の最後で面目躍如なのが、やはりこのふたりです。やっぱり神無月の巫女だから! この後の運命にどう立ち向かうか必見ですね! 

この媛子の行動は、千華音ちゃんみたいにあけすけに「好き」というわけではなかった。そんな形式を伴わない、ややねじくれた愛情について考えさせられるものでした。
殺し愛だとか、愛は裏切りとか、奪い愛とか、そういう刺激に走った表現が似合うものでなくて。だから、媛子は御霊鎮めの儀のあとに、複雑な表情で千華音を見下ろしていたんですね。千華音ちゃんの「愛してるわ」が届かなかったわけではなくて、届いたからこその。




ところで、原作者の介錯先生が描かれたらしきゲーム(?)のキャラ。
どうみても、「絶対少女聖域アムネシアン」に出てくるムラクモさまです。ありがとうございます。
日本アニメのロボットが女体化する企画があったら、神無月の巫女のアメノムラクモ様は絶対こんな感じですね。マーメイドスカートではなくて、長い袴みたいです。漫画で神無月の巫女古代編とかがあったら、こういう女神様を登場させてきそう…。



あれからの神無月の巫女、これからの姫神の巫女(まとめ)
神無月の巫女のスピンオフ漫画「姫神の巫女」(2020年5月より連載中)の本誌掲載分の随時更新感想の一覧です。レヴューは各話やるとは限らないので、通し番号にしてあります。単行本派の方に配慮しないネタバレ全開となっています。

★★神無月の巫女&京四郎と永遠の空レビュー記事一覧★★
「神無月の巫女」と「京四郎と永遠の空」に関するレビュー記事の入口です。媒体ごとにジャンル分けしています。妄言多し。

神無月の巫女公式関係者リンク集
原作漫画家、アニメ関係者、関連作品に関する公式サイトおよびツイッター等のリンク集です。



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