陽出る処の書紀

忘れないこの気持ち、綴りたいあの感動──そんな想いをかたちに。

応援上映という、新しい映画鑑賞スタイル

2018-11-04 | 映画──ファンタジー・コメディ

学生時代のことですが、ある御世話になった団体の役員さんに聞かされて驚いたこと。
欧米では有名なミュージアムの展示場でパーティーが開かれていて、ワインや食事をしながら名画に至近距離まで近づけるということ。日本の博物館でも、最近は仏像本体をぐるりと鑑賞できるように光背を外したりするようですが、昔は、ガラスケースにがっちりはめ込んで後方は壁というのが多かったような。

美術展もそうですが、音楽のコンサートも、映画館も静かに鑑賞すべき。
そんな常識が覆ってしまうかもしれません。

ここ近年、映画館ではみんな騒いで観るという鑑賞スタイルがあるらしい。
「応援上映」というそうです。人気のあるアニメーション映画で、観客があるシーンごとに歌舞伎の掛け声よろしく歓声をあげたり、歌を歌ったりする。アイドルのコンサートばりにサイリウムを振ったりする。コスプレ入場も可能なのだとか。アフレコしたり、台詞を絶叫したりする。要するに、ニコニコ動画の字幕をリアルで上演しているようなものです、観客総勢で。

もちろん。これはリピーター向けで、特別の上映日上映時間を設定されたもの。
しかし、うっかり、この応援上映というものを知らずにチケットを買ってしまい、落ち着いて鑑賞できずに憤慨してしまう人もいるようですね。私も大人になってからは、劇場ではアニメの映画は観たことないので、こういう現象があることを知りませんでした。というか、知らない人、多いんじゃないでしょうか。

最近は、この応援上映であることを見越して、わざと見せ場のシーンのあとに合いの手を入れやすいように台詞の空白やためを置いたつくりの映画もあったりします。ライブの臨場感というか、会場の一体感というか、スポーツ観戦みたいなノリですね。私はDVD視聴だったので知らなかったのですが、「魔法少女リリカルなのは The MOVIE 1st」もそうだったようですね。

なお、海外でもこの形式はあって。
インド映画では観客が踊りまわったり、紙吹雪が舞ったり、鳴り物が入ったり。日本人はシャイなので、この参加型鑑賞スタイルが根付くとは当初思われなかったようですね。米国や韓国では、映画に合わせて観客が歌うシング・アロングが流行りだったとか。往年の名作アニメの制作者や声優をゲストに迎えて、ライブビューイングするイベントもありますし、物語の消費の仕方も変わってきていますね。経済効果がアピールされて、アニメ好きを公言できるようなムードが社会的に醸成されているからだと思われますが。

ネットでの全世界配信があたりまえになってきた映画。
いま、あらためて劇場の大スクリーンで視聴する意義が問われていますが。少々騒々しいとはいえ、映画館にとっては観客動員数を増やす試みとしては大歓迎なんでしょう。人気アニメの映画ではスタンプラリーで10回観たら景品もらえるゲーム性高い商業戦略もあるようです。製作にお金がかかりますからね…。

私は人ごみが苦手なので、参加することはないでしょうが。
応援上映の日程は、その作品の公式ホームページにしか載っていないなど告知が不十分であることで、苦情が入ることもあるようです。ネタバレが嫌な人、静かに穏やかにスクリーンで視聴したい方、家族連れやデートプランでご利用の方は、あらかじめ念入りに確認しておいたほうがいいですね。


応援上映ってなに?知っておいてほしい鑑賞時の注意とマナー。
飲食物の持ち込み、撮影、危険物などの持参や劇場内での着替え、そのほか極端なヤジなどの迷惑行為は禁止だそうです。場合によっては、中止になるケースもあるので注意したいですね。ハロウィンの渋谷暴動ほどにはならないと思いますが。




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