陽出る処の書紀

忘れないこの気持ち、綴りたいあの感動──そんな想いをかたちに。

「字書き」になるか「絵描き」になるか、二次創作者にはそれが問題だ

2018-06-02 | 芸術・文化・趣味・歴史
二次創作は大別すると、ふたつに分かれます。
絵を描くか、小説を書くか。前者を絵師、もしくは絵描きと呼びますが、さて、後者は? 私は小説書き(作家と書くと、プロフェッショナルに思われておこがましいので)だと思っていたのですが、ネット上でリサーチしたところ、「字書き」と呼称するのだそうです。この「字書き」という呼びかた、かなり違和感があります。絵描きのことを、色塗りとか線描きと呼んでいるようなものではないでしょうか。文字を書くだけの作業を指すのならば、書家や看板作家や、レタリングのデザイナーまで含まれてしまいそうです。とはいいましても、言葉というものは、意思疎通のための道具。互いに意味を認識しあっていれば成立するわけですので、私などがおかしいと叫んでも、その界隈では通用してしまうもの。文章書きと名乗るひともいますが、それでも、ただの日記書いている人も含まれてしまいそうです。そろそろ、屁理屈やめましょうか。

私は現在、二次小説しか発表していないので「字書き」の部類に入る人です。
二次創作小説なるものをはじめて手掛けたのは、もう十数年前になります。このブログのどこかに書きましたが、あるアニメ作品のエピソード・ゼロ的なものを書いたら、あんがい、すらすら書けてしまって。いま、発表中のブログの記事回数に換算したら、100話ぶんぐらいにはなりました。けれど、原作とかなりかけ離れたもので、どこかで公開したら批判をくらうだろうからと考えて、その一部のみしか、このブログでは載せていません。いま読み返したら、かなり稚拙な出来であったことでしょう。

ちなみに、私は物語っぽいものを書いたのは、そのときがはじめてです。
オリジナルものを書いて投稿したこともないし、自費出版したことも、文芸部などのサークルや部活動で書いていたこともありません。漫画は読んでいましたが、読書感想文が嫌だったので、小説をほとんど読まない子どもでしたから、自分で物語を書こうなんて思いもしなかったわけです。小学校のクラスメイトに将来作家になるんだ!と宣言して小説を書いている女子や、高校の男子で「僕の夢はノーベル文学賞を獲ることだ!」と宣言している活きのいい男子は見かけましたね。でも、自分が二次とはいえ、小説らしきものを書こうと思ったことはありません。

どちらかというと、大学時代まで、自分は絵を描くのが好きでした。
きょうだいも、親族も、絵がそこそこ上手い人が多かったし。本格的なものではないですが、好きなアニメのパロディ四コマ漫画を描いて友だちに手紙で送ったり。一年ほどの期間でしたが、アニメ雑誌のイラストコーナーに投稿してわずか二回だけ掲載してもらえたり、採用された感想文が月間MVPになって、アニメグッズが贈られてきたことがあります。『セーラームーン』が好きで、一時期、本気でアニメーターになりたい!とか無謀なことを考えていました。絵を描くのをやめたのは大学入学してからで、あたりまえなのですが、自分より絵が上手い人はゴマンといるし、さらには美術史上の名画やら傑作やらに打ちのめされたからです。自分はとうてい、この偉大さを超えることはできない。でも、その素晴らしさを伝える者になろうと思って目指した職業には就けずじまいでしたけれど。よく考えたら、芸術作品の好みが激しいので、就けなくて正解だったかもしれません。

それが、なぜ、いま二次創作なんぞを書くかといえば。
やはり、ネット上で手軽に発表できるからでしょう。字書きであれば、PCもしくは文字が入力でき、ネットにつなげる端末であれば、すぐ書けます。絵描き派であれば、いまは色映えしないので、描画ソフトを使いこなしている方がほとんどなのでしょう。

字書きがいいか、絵描きがいいか。
私は絵があまり上手くないし、そもそも迷い線や塗りむらが多くて描き上げが遅かったので、字書き派でよかったと思っています。そのいっぽう、字書きは絵描きに比べればやはり不利な点があります。小説よりも、絵のほうが情報発信力はあるし、視覚に訴えやすい。しかも、絵は万国共通語です。私はときおり好きな作品の二次創作イラストを探すのですが、最近は、日本の若い方はもちろん、海外おそらく台湾か東南アジア圏かと思われる方も描いている。漫画であった場合、絵でなんとなく中身が推測できますよね。小説でいいのは、あくどい描写をしても、すぐにはひと目につかずに済むことぐらいでしょうか。

でも、文字だと読めないわけです。英語ならまだいいけれど、中国語は無理。
大学院時代に英語で論文を書いたことがあったので、いっそのこと、英語で発表できたらと思ったこともありますが、時間がかかりすぎるし、そもそも趣味ごときにそこまでしなくても、と考えて今に至っています。

二次創作でいちばんいいのは、絵も描けるし、小説も書ける人ですよね。なんなら、歌って踊れるのなら、なおさらいいけれど。容姿がよけりゃ、コスプレもできますね。

私がいま書いているジャンルの先駆者で、まさに、絵と文章の、両方できる人がいましたね。自分の二次小説に挿絵も描けるし、小説で書いたものを漫画にもできたりしたら一石二鳥。ただ、それは簡単にできることではないでしょう。私のように、字書きで続けている人は、わりあい、原作がアニメか漫画かで、その絵柄に満足しているケースが多いのではないでしょうか。逆に原作物が小説であったという場合は、二次創作にしづらく、競合意識が芽生えてしまったりもするのかもしれませんね。これは対原作のみならず、おなじ二次創作者どうしでもあてはまるのではないでしょうか。


【二次創作者、この厄介なディレッタント(まとめ)】
趣味で二次創作をしている人間が書いた、よしなしごとの目次頁です。
二次創作には旨みもあれば、毒もあるのですね…。



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