
2025年も年明け早々、畑作業にいそしみます。
第二弾コマツナ群(11月10日種まき分)、12月に入ってから成長はゆるやかですが、すでに間引きは3回終了。しかし、ちらほら黄色い葉が…(不安)。

この葉の黄化現象、すでに収穫済みの第一弾コマツナ群もみられたもの。
最初は寒さのせいかな、と様子見だったのですが、けっこう広がってきます。ひょっとして病気? 土壌障害? 高温時ならば萎黄病が疑われるのですが、冬ですし…。
で、ウェブ検索してみたところ、葉の黄化の原因として考えられるのが
【1】日照不足(下の葉はとくに)
戻らないのでカット、通気性をよくすること
【2】水やりの調整ミス
過多だと根腐れ、植物の周囲の土を掘り湿っていたら水やりしない
少ないと当然枯死するので、水やり多めに
【3】窒素不足
油かす(化成肥料ならば即効性で硫安)を与える
そこで原因を特定すべく、圃場を観察したところ。
・黄化したのは古い葉(子葉)が多い
・間引きをして隙間をとった株は翠のまま
・南側には少なく、北側の畝に多い
・株周りの土は北側は湿っていて、南側は乾きぎみ
…ということで、日照不足と水やり頻度に原因があると思われました。
畝が増えたので、卵の殻粉末だけでは肥料が足りず栄養不足も懸念されます。しかし、なるべく化成肥料は買い足ししたくないので、陽あたりをよくすることに。

黄色くなった葉を除いて、間引き。
第一弾もそうだったのですが、密集した株を何本かまとめて土寄せします。ほんらいは風通しよくすべきなのですが。この畑は風がつよいので、株を固めて守るためです。種を点まきしているので、どうしても株が密接しがちなんですね。
残渣物を残さないように間引き時もなるべく根から抜いていたのですが。
やはり時間がかかるので、教本どおりに、ハサミで成長点のあたりを切って除くことに。

間引き時は間違って残しておくべく株を引き抜いてしまって、後悔することしきりです(苦笑)。
けっこう根が長く分化していて丈夫な株もあるんです。適切な処置を早期にしていたら、もっと大きく育てられたのかもしれないのに。根が健全そうではあるので、病気ではないことを祈りたい。

土寄せは、周囲の土を鎌でうすく削ぐようにして集めてきます。
このとき、うっかり刃先で株を傷めてしまいそうになります。畝の土を削ると倒れやすくもなるのでよくないのですが、追肥していていい土だからもったいないなあというコスト感覚も働いてしまいます。黒マルチ張りしていたらできない芸当ですね。

用意したのはいつも卵の殻粉末と、お酢。
ペットボトルに霧吹き用の口をとりつけています。卵の殻粉末を畑に蒔いたあとで、お酢を葉っぱにスプレー。

お酢は市販の米ぬか醸造酢、濃度4.2%。
酢は薄めなければ、葉が枯れてしまいます。除草剤にもできるくらいですから。
これを希釈100倍にしてスプレーすれば、作物が活性化するという知恵は、『農家が教える酢とことん活用読本』で知りました。
酢の効果については。
・pHを下げて殺菌し、病害虫に強くなる。
・硝酸チッソの同化を早める(硝酸がたまりすぎると病気になりやすい)
・ミネラルの働きを強め、光合成をしやすくする
葉が黄色くなるのは、光合成不足。
実際、長雨や台風で黄色くなったホウレンソウに酢をかけたところ、つややかな葉になったという報告もあります。人間でも副作用のない健康飲料として推奨されているお酢は植物に効果があるのかも。
冬は曇天や雪、冷雨など作物には厳しい環境。
光合成をうながすブドウ糖も酢酸もともに炭水化物なので、細胞を大きくするには欠かせない。安価な栄養剤として頼るにはうってつけ。
最初に読んだ初心者向け自然菜園の本には、卵の殻をお酢にとかす自家製ストチュウ液が紹介されていたのですが、土壌が酸性に傾くのがいやで避けていたんですね。
しかし、酢酸がカルシウムの吸収をよくさせるため成長がよくなるとのこと。圃場が広くなると、卵の殻が足りなくなるため、今回の結果しだいでは卵酢づくりに挑んでもよいかもしれません。

こちらは1月5日現在のダイコンの若葉(12月8日種まき分)
すでに同日種まきのコマツナよりも発芽が増え、大きくなっています。同じアブラナ科で芽出しはコマツナに負けたけども、ここにきて追い抜いた模様。酢がけは若葉にしないほうがよさそう。

酢をかけた後の葉っぱはつやつや。
肌合いもよくなった気がします。調子になってかけすぎると、酢に依存してしまう体質になるので要注意。経過観察のため黄化した子葉は一部残しておくことに。
ところで今回の失敗をいくつか。
実は希釈100倍なので、5mlの酢を500mlの水で割らないといけないはずが、うっかり原液50mlに! かけたあとで気づいて、あわてて、あとでジョウロで水をばらまきました。翌日には雨も降ってくれたので、薄めてくれたとは思うのですが、これでは酢の効果も台無しです。ちなみに希釈が正しければ、ほんらいは晴れの日におこなうべき作業です。
さらにスプレーの噴射口が途中でつまってしまい。
けっきょくジョウロでかけることに。アルコール類の液剤は容器を傷めることがあるので、ふだんの水やり用とは区別しないといけないわけですね。
今回は失敗もふくめて、いろいろ勉強になりました。
酢は希釈できるので畑が広くなっても、さほど肥料を購入しなくてもよさそう。農業用にも売られていますが、合成酢ではなくて、食材からの醸造酢がおすすめ。百均でも売られているのでコスパにすぐれています。
しかも、殺菌作用もあるうえに副作用はないので、ハサミなどを消毒したり(あとで水拭き乾燥必須だろうけど)、虫よけにもなりそう。
酢のスプレーをしていたら間引き中にうろついていた鳥が逃げたので、キンカンにもかけてみようかと思っています。
最近けっこう寄ってくるようになったので、親しみがあるけど、さすがに被害が出はじめたら鷹揚には構えていられないのですよね。
(2025.01.05撮影、2025.01.08記録)