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十文字貴信引退 → まさに「消えた天才」 → 2020年1月17日現在、千葉県柏市で『中華そば 白河屋』というラーメン店を開業

2020-06-04 04:12:29 | 競輪
関連記事:十文字貴信 ラーメン店の主に転身 6/2(火) 9:26配信 日刊ゲンダイDIGITAL





1996年の1kmタイムトライアル・オリンピック代表選考会で、大本命の神山雄一郎を破って代表の座を射止めた十文字。

その頃、競輪でも「新人」の域の頃であり、十文字の存在そのものを知らなかった競輪ファンも少なくなかった。

そして、「驚き」はアトランタオリンピック。

十文字は世界選等における実績がないため、発走順も早く、確か、前から8番目ぐらいだったと思うが、1分03秒261で走破。しかも、後続の選手がなかなか抜けなかった。

その後、フロリアン・ルソー(フランス)とエリン・ハートウェル(アメリカ合衆国)がともに1分2秒台を出して十文字を上回った。そして、最後の発走は「大本命」のシェーン・ケリー(オーストラリア)。

ところが、ケリーはスタート直後に加速をやめてしまった。クリップバンドが外れたことによるものだったが、その後、ケリーは再発走を要求しなかったため、十文字の銅メダルが決定した。

競輪ファンですら、知らない人が少なくなかった十文字が、いつしか、日本人の多くが知ることとなった。ま、田村亮子との「ロマンス?」が写真週刊誌に撮られた、ということもあったが、当時、日本選手団はなかなかメダルすら取れなかったこともあり、その後、「十文字フィーバー」とも言える現象が起きた。

私は、1996年の向日町記念初日に十文字が出る(五輪後最初の斡旋地だった)というので、実は、このとき初めて向日町に行った。

すると、立錐の余地もないほどの「大入り」。今は閉鎖されている、向日町の1~2角付近のスタンドまでギッシリだった。

だが、十文字の輝きは、このときから以降3年間程度だった。「4年後には金メダルだ!」と期待されながらも、シドニーオリンピックには出場できず、しかもその後はヘルニアに苦しめられ、競輪選手そのものも辞めるのではないか、という噂まで飛び出した。

30代に入って、全盛期ほどの活躍はなかったものの、「最後の観音寺記念」を制するなどの「スマッシュヒット」も見られた十文字だが、GI戦線での活躍はついに見られなかった。

TBS系で「消えた天才」なる番組があるが、十文字はその「典型的な選手」だろう。




2019年1月17日2時30分 スポーツ報知

 競輪選手で、1996年アトランタ五輪の自転車競技「男子1000メートルタイムトライアル」で銅メダルを獲得した十文字貴信(43)=茨城・75期=が、15日付で選手登録を抹消したことが分かった。

 十文字は、95年に競輪界にデビュー。96年5月、初めてプロに門戸が開かれたアトランタ五輪の代表選考会「全日本プロ選手権自転車記録大会」の同種目で、神山雄一郎、吉岡稔真といったビッグネームを破り、代表の座を手にした。

 7月24日に行われた五輪の本番では、1分3秒261の自己ベストをマーク。計22人が出場するなか、18人目までトップに立っていた。最後に2人の選手に抜かれたものの、自転車競技の日本選手では、84年ロサンゼルス大会「スプリント」で銅メダルの坂本勉(当時日大、のちに競輪選手)以来2人目、プロとしては初めてメダリストになった。

 同年暮れには、競輪のNO1決定戦「KEIRINグランプリ」に、五輪のメダル獲得者として優先権を得て出場。結果は無念の落車となったが、ニューヒーローとして脚光を浴びた。

 以降、特別競輪の常連となり、S級上位で活躍したが、2017年10月2日の富山競輪で落車した際に、ヒザと股(こ)関節を骨折する大けがを負い、戦線から長期離脱。再びバンクに戻る夢はかなわず、現役生活にピリオドを打った。通算成績は1512戦186勝。総取得賞金5億4305万1400円。

 ◆十文字 貴信(じゅうもんじ・たかのぶ)千葉県関宿町生まれ。43歳。取手第一高校卒業後、第75期生として競輪学校に入学。在校66位の成績で卒業し、1995年4月にデビュー。同年5月の松山で初優勝を飾る。G1競走で6度決勝に進出。最高成績は、99年全日本選抜の3着。ベストナイン表彰を3度受けた(96~98年)。177センチ、83キロ。血液型A。


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