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岸田首相が普及を宣言した「ゼロエミ火力」の現実味は? 石炭維持が前提、脱炭素の足かせに2021年12月6日 06時00分:東京新聞

2021-12-06 09:57:59 | 安倍、菅、岸田の関連記事


火力発電の燃料を、温室効果ガスの二酸化炭素(CO2)を大量排出する石炭ではなく、CO2を出さないアンモニアや水素に切り替えるー。岸田文雄首相は11月、初の外遊で「ゼロエミッション(排出ゼロ)火力発電」の普及を目指すと宣言した。しかし、技術開発段階では石炭火力の維持が前提という矛盾を抱え、温暖化対策の足かせになりかねない。(福岡範行)
◆日本は対策に後ろ向きな国、「化石賞」
 「化石火力をアンモニア、水素などのゼロエミ火力に転換する」。岸田首相は衆院選直後に渡英した11月2日、国連気候変動枠組み条約第26回締約国会議(COP26)で、アジアでゼロエミ火力を普及するために1億ドル規模の事業を展開すると表明した。
火力発電は、需要に合わせて電力の供給を調整しやすい特長がある。発電量が天候に左右される太陽光や風力など再生可能エネルギーと組み合わせると、電力供給の安定性が増す。CO2排出がなくなれば、確かに便利にはなる。
 ただ、アンモニアだけの発電技術は未確立で、水素は調達のコストが高い。世界の環境団体でつくる「気候行動ネットワーク」は岸田演説を「石炭火力を2030年以降も使い続けようとしている」と批判し、対策に後ろ向きな国に贈る「化石賞」に選んだ。
◆未確立な技術、開始予定は40年代
 ゼロエミ火力確立に向け、日本で注目されているのが、コストが水素よりは安いアンモニアだ。石炭火力発電所でアンモニアを混ぜて使う「混焼こんしょう」の実証事業が6月、国内最大の発電事業者JERAの碧南火力発電所(愛知県)で始まった。
バーナーを改造し、少量のアンモニアを混ぜる実験で設備の耐久性を確認。24年度にはアンモニアの割合(混焼率)を20%まで上げる予定だ。
 JERAは30年代前半に、自社の石炭火力全体で混焼率20%を目指すという。アンモニアだけを燃やす「専焼せんしょう」は、石炭なしだと低下する熱量の引き上げや着火の難しさ、発生する窒素酸化物(NOx)の抑制など課題があり、開始は40年代を計画する。
 ただ、各国が目標とする「50年に温室効果ガス排出実質ゼロ(カーボンニュートラル)」の実現に向け、国際エネルギー機関(IEA)は「35年に先進国の電力部門でCO2排出を実質ゼロ」と想定している。JERAの計画はこれよりもかなり遅い。
 専焼が実現してもアンモニアの製造過程でCO2排出が多ければ、カーボンニュートラルとはほど遠い。現状では天然ガスなどを使って製造され、CO2排出を伴う。排出ゼロにはCO2を回収して地下などにためるか、再生エネによる製造が欠かせない。水素も同じだ。
◆高コスト、実現遅れ、供給網は?
 NPO法人「気候ネットワーク」が、環境省の算定方法でアンモニア製造時のCO2排出を試算した結果、CO2回収処理がないと混焼20%でも削減効果は4%程度にとどまる。伊与田いよだ 昌慶まさよし主任研究員はゼロエミ火力を「コストが高く、温暖化対策のタイムラインにも間に合わない」と指摘する。
 大量に必要となるアンモニアの確保も見通せない。経済産業省によると、国内大手電力の全石炭火力発電でアンモニアの混焼率を20%にすると、年間2000万トンが必要になる。これは世界の製造量(19年)の1割を占め、世界全体の輸出量と同じ規模。今は肥料用が多く、発電向けには新たな供給網を築く必要がある。
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