西王座戦の中継の途中だったけど、朝日放送ローカルの「ムーブ」を見ることに。
それは月曜日のコメンテーターである二宮清純氏による、
「トリノ五輪、日本勢惨敗の原因」
と題したコーナーと丁度ぶつかったからで、そちらのほうを優先。
原因は世代交代の遅れも挙げられるが、一番の問題は、
「資金難」
であり、その資金難の原因として、サッカーくじの大失敗例も挙げられていた。そして二宮氏はではどうしたら冬季五輪で日本勢が再生できるか?という結論において、
「見ていて非常に面白い、スノーボードクロスやショートトラックといった競技を「公営ギャンブル化」し、その売り上げで得た資金を強化費用等に充てると述べていた。
ところで、五輪選手の強化費用や旅費捻出資金の一部はどこから出ているのか?大多数の人はご存知だろうが、「公営ギャンブル」から出ているのである。
したがって「これは暴論だ!」と述べていながらも、二宮氏の理屈は決して間違ってはいない。しかし・・・
スノーボードクロスやショートトラックを公営競技化することは非常に難しいだろうね。
例えばスノーボードクロスだけど、女子の藤森という選手が7位入賞を果たした。これは「まさかの」入賞だったけど、本当に「まさか」だったわけ。
藤森の予選タイムは予選通過選手16人中15番目で、普通に考えれば入賞などありえない順位だ。そして本戦1回戦でもスタートで後手を踏んで予想通り「ドベ」を突っ走っていたのに、2・3番手を滑っていた選手が転倒してしまい、悠々「ドベ」を滑っていた「おかげで」転倒した選手が通っていたコースを回避することができ、なんと2着でゴール。準決勝へと駒を進めることができた。
確かに公営ギャンブルというのはそうした「ハプニング性」もあるから立派なギャンブルとして成り立っているわけなんだが、一番の違いは、スノーボードクロスは選手自身がそうしたハプニングがあることを「想定」しながら滑っているが、公営ギャンブル化するんならば、出た選手が全て「完走」することが前提だから「かみあわない」。だから競輪の大量落車に激怒しているわけで、客自身も落車・失格があることなど想定した予想などしていないから言っているのだ。
よってスノーボードクロスは「却下」。
ショートトラックも同様で、こちらも選手自身がハプニングを想定しながら滑っている。となると公営ギャンブル化はムリだろう。それとショートトラックの周長ってどれだけあるのか?ちょっと短すぎはしないか?さらにやはりショートトラックって、結局は「強い者が順当に勝つ」ような結果になっているような気がする。つまり、コーナーワークに長けている選手が「強い」わけで、今回の五輪を見ていたら、韓国や中国の選手が「やっぱり」強いし、ほとんど下馬評どおりの結果となっている。
むしろ国体のスピードスケートって確か9人で滑ってなかったか?こういったものは公営競技化すれば面白い。ただスピードスケートリンクの標準周長は確か400とかだから、これでは「長すぎる」。せいぜい250~300M。
もしスピードスケートを公営競技化すれば岡崎朋美とか大菅小百合あたりも当然そっちのほうに進んでくれるはずだし、競艇、競馬に続いて女子公営競技選手誕生となる。それにショートの神野だっけ、神野も仲間入りさせれば相当に層が厚くなるし、加えて女子のアスリートは今、男子よりもチャレンジャー精神旺盛だから、
「岡崎さんや大菅さんをやっつけて五輪でメダルを獲りたい!」
とかいうスケート経験のない選手も大勢集ってくれるかもしれない。いいねぇ?
また、競艇とは違ってスケートだとゴーグル以外の部分は「生身」の顔が見れるわけだから、悪い言い方だが、
「助平心」
の野郎客が大勢来てくれるかもしれないね。
「朋美の太ももが見たい」なんて?
おっと、男子だって加藤条治とか清水宏保がいるんだろ。もっとも、清水は今回の五輪を最後に引退するだろうけど。
やるなら、スケートだろうね。しかもスケートって長野が割りと盛んなんだし、長野といえば公営競技「不毛の地」。
「康夫ちゃん」を説得して、
「知事!ぜひエムウエーブで公営競技としてのスケートをやりましょう!」
と言わせてもらえないものかね?
むしろ、「公営競技化」については、非常に期待の持てる競技だと思います。実際選手たちは「競輪用語」で戦略を語ります。
書いてたら長くなりそうなので、久しぶりに自分のところを更新してTBします。
話は変わりますが、今日から「メダル最後の期待」が持てる女子フィギュアが始まりますね。しかし、スルツカヤ選手やコーエン選手は確かに強そうだし・・・・。個人的な期待として、何とか村主章枝選手か、荒川静香選手に「銅」メダルくらいは獲ってほしいですね・・・・。
ショートトラックについては誤解していた面がありました。ご指摘御礼申し上げます。
ただ、「あのまま」取り入れたんではギャンブルとはなりにくい気がしますね。
私は競輪ももはや国際ルール下でやるべきだと考えていますが、それは国際ルール下でも十分ギャンブルとしての素養ができてきたと見ているからです。
ところがいきなり国際ルールでやれといっても、選手は言うまでもなく、客が困惑しかねないと考えられます。
現在の競輪のルールは来るべき国際ルール化への「布石」のようなものになっていますが、あまりにも大量落車が続出し続けているんで、もう布石段階は「終わった」ように感じるわけです。
また、オートレースは当初、アメリカで行なわれていたレース形態をそのままギャンブル化しましたが(つまりダートレース)、死亡事故が相次いだことから全面舗装レースという、完全に国内限定競技と化しました。
公営競技というのは、「推理して」的中させるという側面が強調されるものであり、ある意味、「強い者が必ずしも勝つとはいえない」側面を取り入れる必要があると考えられます。
ショートトラックは確かにそうした競技性は五輪を見ていてもあるんですが、いざそっくりそのまま導入して果たしてどうか?という点が気になるところであり、さらにいえばスピードスケートの選手も参加できるような競技体型ならば実力伯仲の様相が伺えていいいような気がするんですが・・・
でも、現在競輪選手の植松仁ももとはといえば、所属先が倒産や廃部の憂き目に遭ったためにショートトラックをやれる環境でなくなり、「仕方なく」競輪に転向したという経緯があり、また、長野金の西谷岳文も所属先が変わっていますね。
ショートトラックの場合、スピードスケートとは違ってスポンサーのサポートが満足に受けられない選手がトップクラスでも多いということを考えると、公営競技化させてやってスポンサーに頼らず、「自前で」五輪選手を育成する必要はあるとは考えられますね。
まずそこでしょうね。
専用場外を一つ作るにしても周辺住民、企業らの猛烈な反対運動がありますからねぇ。
確かに、公営競技というのは周辺地域への影響力というのがかなり大きく、客がごみを撒き散らすのは当たり前だし、また「負けた客」の興奮度合いによっては、今悲惨な状況が続く幼年世代が犯罪に巻き込まれるという恐れもあります。
日本という国はヘンな国で、ギャンブルといえばカジノがないぐらいだし、逆にパチンコや公営競技といった他国では見られないものまであります。
ところがいざ新規に誘致しようとなると、
「周辺環境が悪化する。」
という反対運動が発生してしまいます。
そう考えると難しいのは承知しているわけなんですが・・・
「サッカーくじが日本でダメなのは18歳以下が買えないこと」
と指摘されていました。
ところが二宮氏の調査によれば、欧州でトトをやっている国は小学生あたりでも買えるし、またそれをやったからといって非行に走ったりする子供はまずいないとのことらしいのです。
そして日本でも、中学生の「株長者」が出現していることや、小学生レベルで株を実践的に教えているというところまで出てきており、株がギャンブルではない、といわれればそれまでですが、金銭を動かすという点については全く変わりません。
それに、公営競技は「ただ」予想するだけでも可能だし、私も馬券などが買える年齢以前はそれで十分「満足」してましたけどねぇ・・・