公営競技はどこへ行く

元気溢れる公営競技にしていきたい、その一心で思ったことを書き綴っていきます。

「軽ギア時代」の競輪が懐かしい

2009-09-24 03:44:18 | 競輪

TOOL4より

平成21年9月23日

どんより曇り、バンクは重そうにはしてますが、初日の風と違い、2日目からは一転して高速バンクに様変わりして、1周22秒前半のタイムはザラ。これだけ速ければ事故も少なく成るは必定。何故なら、競り合いとか中割りとかのテクニックが通用しないスピード競輪。若いファンには受けても、昔のファンにすれば物足りなさを感じるのも確か。賭式だけでなく、こんな処もファン離れの要因かと。何れにせよ、選手以上にファンそして私も休む暇はありません。「ご健闘を祈ります」


ところで、現在の「高ギア競輪」だが、実はハロンタイムそのものは、神山、吉岡全盛時代あたりまでと比較するとそんなに上がっていない。むしろ落ちているかも。

http://keirin.jp/pc/dfw/portal/guest/data/bankrecord/bankrecord.html

20年ほど前は、中野浩一が結構持っていたんだが、今は全て更新されてしまっている。ところが、上記リンクを見ると、阿部良二が富山で記録した9.00秒(1981年)が「亡霊」のごとく出ているように、10数年にわたって更新されていない競輪場が結構ある。

昨年は3例の更新が見られたものの、神山、吉岡時代の頃までと比較するとかなりペースが鈍い。

ところが、世界のトラックレース事情を見ると、250mの短走路や室内という条件があるにせよ、ハロンタイムは、フライングタイムトライアルにおいては、いまや9秒台が常識となりつつある。

むろん、実際の競走になるとなかなか9秒台なんて出せないが、少なくとも、常時10秒前半のタイムが出せないと勝負にすらならない、ということがいえるかも。

そういえば、プロの世界では「お家芸」と言われた日本スプリント界だが、今では「足切り」を免れるのがやっと。

ハロンタイムがあまり重視されないといわれている競輪だって、ラスト半周はスプリント合戦とほぼ一緒。昨年はたまたま永井が五輪で銅メダルを取ったけど、結局後が続かないところを見ると、ハロンタイムの低落傾向が影響しているかもしれないね。

それにしても、高ギアの場合だと、山崎の例を挙げるまでもなく、ゴール寸前の推定時速はかなりのものになると考えられるのに、バンクレコードの更新には至らない。むしろ、軽ギア中心時代の頃のほうがタイムがいい傾向にあったというのは皮肉なこと。

オールスターの決勝戦全員のギアを見ると、全て3.7以上。かつては、1kmタイムトライアルとか4km個抜といったタイムトライアル系には適していても、スプリントや競輪といった短距離系にはそぐわない、といわれたものだが、それだけ「高ギア競輪」になってしまうと、レース内容はそれこそT社長でさえあまり見たことがないであろう、昭和30年代の頃の競輪にタイムスリップしてしまう。つまり、単調な展開になりやすいということ。

思えば、その頃の競輪選手は、世界選手権に行けば、いつも予選落ちばかりだった。今の現状もそれに似ているかも。以前日刊大阪の神田記者が同じような話をしていたが、単調な展開ばかり続いては、若い連中にさえ受けないよ。軽ギア回帰の時代が来ることを願ってやまない。

コメント (2)
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