30日、住之江競艇場へ。
住之江の周年記念というよりも、「春のG1」レースというほうがいいのかもしれない。恒例の太閤賞最終日。
しかしこの日の住之江、滅茶苦茶な荒れよう。
12レース中6レースで3連単万シューが飛び出し、めったに万シューなど出るはずがない2連単でも万シュー2本。
http://cgi.kyotei.or.jp/race/kekka_list.php?day=20060330&jyo=12
私がその前住之江に行ったのは昨年6月のダイヤモンドカップ最終日(6月16日)のときだけど、そのときもひどい荒れようであった。
http://cgi.kyotei.or.jp/race/kekka_list.php?day=20050616&jyo=12
ちなみに6月のときは序盤と中盤で手を出したところいずれも万シュー決着のレースでありともに「スカ」。よってあまりにもその後当たる気がしなかったんで優勝戦を前に帰ることに。
そのときの頭が脳裏によぎったんで今回は慎重に進めようと思った。
やはり今回もまたかなりの荒れようであったが、5レースは面白そうで買おうと思った。しかし・・・
その前の4レースで当時2レース目の万シューが出てしまい、
「ひょっとすると今度は本命サイドに落ち着くんでは?」
と思ったんで買うのをやめた。でも「正解」だった。
結局この5レースもまた「万シュー」だったんだが、狙おうとしていたヒモに5(真田)はなかった・・・
その後も実に買いにくいカードばかりだったんでとうとう「負け戦」は買わずじまい。最後の優勝戦だけ買うことに。
そして優勝戦でも2万シュー。優勝したのは、
「もうこのメンバーではダメです!」
と弱気連発だった井口佳典。
ま、優勝戦「だけ」損ならばいいや、って感じだよ。
しかしながら万シュー以外のレースは1000円台とかいうレース。つまり、滅茶苦茶「堅い」か、大荒れかどっちかというのがこの太閤賞のみならず、この前行ったダイヤモンドでもそう。
思うにそんなレースばかり続いて客は「うんざり」来ないものなのかね?いや、来ていたはず。
丁度住之江の指定席では高校野球のテレビ中継も放映されていたんだが、11レースの発売中だったか、3-0で負けていた今治北が土壇場の9回で同点においついたんでそれで「盛り上がる」始末。一方、肝心のレースでは、
「シーン」
と静まり返っていたね。
ま、競艇の客ってのは案外おとなしいんで口には出て来ないんだけど、目は確実に「座っていた」ね。帰りの四つ橋線車中でも競艇の話がどうだったとか言っていたのは私と、見ず知らずのオッサンの2人だけ。つまりお互い「会話」してたんだけど。
ところで全国の競艇場に、「マンスリーKYOTEI」というパンフレットみたいな小冊子が備え付けられていると思う。その4月号に実は「似たような」コラムが掲載されていた。
今回で最終回らしいが、2月に熱海でご一緒させていただいた「公営競技ジャアナル」編集長の鈴木輝雄さんが書いていた「マンスリー艇案書」というもの。
そこで鈴木さんは、この間行われた女子王座決定戦の最終日もまた、前述した住之江の最終日同様「ひどい」レースばかりだったということに言及。確かに「ひどい」わ。
http://cgi.kyotei.or.jp/race/kekka_list.php?day=20060305&jyo=06
ボートピア玉川で客相手に予想会を開いていた鈴木さんは、
「このレースこそ、格が上のこの選手で決まりでしょう!」
といい続けてはスカ連発。なんだが、競輪でもそういった「お方」がいたよな?熊本に?
したがって鈴木さんは最後には客からの怒号連発を覚悟していたんだって。
すると、客からはそういった話は出てこなかったんだが、
「何で人気選手はみんな吹っ飛ぶのか?」
「やる気がないよ。何か理由でもあるのか?」
といった選手に対する批判が連発したんだとか。
しかし競艇って、客が一番「取りたい」はずの中穴ってなかなか出現しにくいんだって。今は。
3連単だとその「中穴」ってのは7000円~8000円台レベルの配当。
概ね3連単というのは2連単よりも「3倍難しい」んで、1000円台の配当が出たところで取って損もいいところという客が大勢いよう。つまり、連単だと特定フォーカスに「ぶち込む」ことも可能なんだが、3連単ではまずそうしたことは「できない」ということ。
かといって万シューを取るのは至難の業。
つまり万シューってのは狙って取れるものでは「ない」ということ。逆に中穴だと狙って「取れる」!
これが競馬ならば「本命サイド」「荒れムード」といった区分けがされているケースが少なくないし、競輪だと穴予想と本命予想が両方できてしまい、公営競技の中では最も「面白い」2車単っていう賭式があるんで割りと中穴ってのは狙いやすいんだが、競艇の場合だと「中間レベル」の賭式がないんで必然的に3連単を狙う他なくなってしまう。
となると万シューではないが、それに近い額の配当が見込める「中穴」の出現がないと客は間違いなく「疲弊」してしまうね。
しかも3着を当てるという概念を確証づけるものってのははっきりいってどの予想本を探しても「ない」んだよ。今でも。予想屋だって正直「困っている」はず。だから私は3着は全流しするしかないね。
3着っていう着順は1着を目指していた選手が取りこぼしたケースもあれば、およそ1着はムリだが着を拾うならば、という考えの選手が取る着順。2着だと1着を「取りこぼした」ケースがほとんど。
となると3連単は連単の3倍どころか、さらに難しい賭式というわけ。
激怒した?鈴木さんは、
「最終日こそ賞金額を思い切って上げるべき!」
と締めているけど、私はそうは思わないね。というか、売り上げが毎年下がっているというのに賞金だけを最後上げてしまったら施行者はますます四苦八苦してしまうよ。
この日の太閤賞の一般レース、つまり「負け戦」(競輪では普通に言われる言葉だけど、競艇では言われないね)の賞金体系はこうなっている。
1着・・・16万円
2着・・・12万円
3着・・・ 9万円
4着・・・ 7万円
5着・・・ 6万円
6着・・・ 5万円
全部あわせたら55万円になる。これが「肝心」。
別に賞金総額を増やさなくとも、55万円の範囲内でこうできるんではないか。
1着・・・32万円
2着・・・11万円
3着・・・ 6万円
4着・・・ 3万円
5着・・・ 2万円
6着・・・ 1万円
別に客側からすればこのような形でも驚かないだろ。もっといえば総額で55万円も出すのは多すぎると感じるだろ。そうすると1着は30万円、2着は10万円でいいんじゃないの?ともいえるわけ。
だいたい1着とっても16万円しかならず、6着でも5万円あるだなんて、そりゃ負け戦でモチベーションが上がらない選手にしてみればとにかく
「無事故完走」
でいいわ、と思うわな。
でも競艇は客にカネを賭けてもらってなんぼの世界なんだろ。だったら客の意向に沿う形の賞金体形作りをするのが当たり前。
競輪でもA級の最下位レベルのレースでこれと似たような賞金体形となっているけど、ダメだって。優勝劣敗をはっきりさせないと。
そうしないと客は選手に舐められるだけ。