◆ふえ・のおと◆フルーティストYoriko KASAI 葛西賀子 officialblog

~ヨーロッパ仕込みの音楽作り、研究を重ねたフルート基礎奏法・・最近は太極拳を通して体幹づくり研究も進んでいます!!

◆ 巨匠が語るフルート~P=L.グラーフさん講習会[1]

2009-04-17 09:42:57 | 大切なこと
「楽器は、あくまで音楽を奏でる一つの媒体である。」

===========

昨日は、私がフルートを奏でる「音楽家」として最も尊敬する
P=L.グラーフさんの講習会に行ってまいりました。

会場は、ルーテル市ヶ谷ホール。
すごい偶然に、今度自分が5月8日にリサイタルする会場!
そんなところでグラーフさんの生の音を事前に聴けるなんて
なんてなんて素晴しいことかしら!と喜びいさんで行きました。

講習会は、参加者からの質問をもとに、グラーフさんが
話をすすめていく、というもの。

これは計画のない中ですすめていくので、中々難しい形式。
なのでこういうことは、最初の場の空気をつくるのが肝心と!?

あのワイマールでの講習の時、グラーフさん自身がまず最初に
チョイスされた講習、「呼吸法」を、心臓の小さい私ですが、、
ドイツ語通訳さんが偶然にも私の後輩だったことも動力となり、
勇気をふりしぼって先陣きってお願いしました。


演奏における呼吸にあたって、吐く(吹く)方ではなく、
吸う方、吸い方が大切で、トレーニングを行わなければならない。

練習法は、息(吐息)を、肺が空っぽになるまで吐けば、
人間は自ずと息を吸う、という、本来人間に備わっている
自然な力を損なわない呼吸を再認識させること。

息をギリギリまで吐ききって、さらに吸わずにしばらくガマン!
すると一気に脱力したら人間は息を自動的に吸う、という練習。

プラスアルファ。

その、肺に空気が無くなったら吸う、というだけでは、
演奏に使える息ではないので、そこに、肺がもっと膨らめる
(=吸える息の量が増える)ように、肋骨・胸郭を少し
無理なく拡げておいてあげる、ということ。

・・この「拡げる」がなかなか最初出来ないのですけどね・・

私も最初にワイマールでグラーフさんにこの講習を受けたとき、
拡げることができないのにー!と随分悔しい思いをしました。

ご参考までに私自身はどうやって会得したかといえば、
鼻で深呼吸すると、胸郭がぷわ~とじんわり拡がりやすいので、
慣れるまではもっぱら鼻深呼吸をトレーニングしてましたが・・

(でも最終的には吹くときは口を呼吸に使用しないと大量の息を
演奏中摂取できないし、鼻では下顎が固定されすぎて、柔軟な
アンブシュアにならないので、だんだん口呼吸に移行させます)

呼吸に関しては、あとは音楽演奏中に使える息の貯蓄方法等々
(またこれはそのうち詳しく・・・)


そしてそれから、他の方から質問がでた楽器のHaltung(保持)

この楽器の保持は、アンブシュアをつくること以前に、
悪いアンブシュアの大元となるといっても過言ではないくらい、
大切なこと!私もレッスンではだいぶ苦戦・試行錯誤中です。

しかし目からウロコな新しい、保持導入法を聞けました!

ちょっと簡単に書いてみれば、両手とも、どちらかというと
人差し指→小指の順番で押さえがちなキィを、
小指→人差し指に押さえていくというやり方。

それから、アンブシュアに実は多大な影響を与える、
影の悪役!?右手の形として、
「やぁ!」と人に声をかけるときに肩にポンと手を置く、
その手の形と脱力加減。(これは面白い)

ここで詳しいことは書けませんが、早速今日から、自分の
生徒さんたちには実地で、反映させていきたいと思います!
(生徒さん、楽しみにしててください・・!?♪)


◆◇◆

けどここで、この、「音楽の巨匠」の生の声を聞く、という
素晴しい機会にあたり、この、奏法の技術的なことだけで
講習の時間が過ぎていってしまっては絶対にいけないのです。

(長いので、連作にします。次に続きます!)


↓♪クラシックブログランキングのサイトです♪
一日1クリック☆応援をよろしくお願いします!





最新の画像もっと見る