新聞事件その3・完

　夫はA新聞店で、「○○産業新聞」も購読していた。
「○○経済新聞」を読んでいるサラリーマンなどは電車でよく見かけるが、
「産業」のほうはあまり読んでいる人を見かけない。

　情報が満載で、この新聞を持って電車に乗り込むのが日課になっていた。
この新聞のおかげで、仕事にも私生活にもどれほどプラスになったか計り知れないと夫は言っていた。

購読を断った事で、他の新聞店から配達をしてもらおうと思ってネットで予約した。
　夜自宅に○○産業新聞センターから電話があり、私が受けた。
なんと、この地域ではA新聞店でしか配達していないとの事　　。
もう、電車でも読めなくなった。

　こんな展開になるとは思わなかったが、これからは違うパターンの日常になるのだ。
他の方法で読むつもりと夫は言った。

　気持ちを切り替えて、新しい事を見つけるチャンスなのだと、
プラス思考で、あと少しのサラリーマン生活を頑張ってもらいたい。

　　長々と書いたが、新聞ひとつでいろいろあった週の始まりである。
そして、私の会社も年度末。いろいろある今週である。

新聞事件その2

　夜9時過ぎにまたA新聞の店長が来た。
私が会社を辞めたら取ってもらえるのなら、私は辞めますから是非新聞を取って欲しいとのことだった。

　夫は世間の話題になっている団塊の世代。
けじめというか、男の意地というか、絶対新聞は取らないと断った。

　でも、その言葉の裏にある本意をわかってはもらえないようだ。
夫は厳しい事を言うその中に、相手に対する思いがあり、それを何らかの形にして相手に示して欲しいという逆の気持ちがあるのだ。

　夫は、40年もA新聞を読んでいる。辛口の一歩踏み込んだ内容で読み応えがあるので気に入っており、いままで他の新聞の勧誘が何度来ても断り続けていたのだ。
私も夫の一途な気持ちがわかるので、しまいには「A新聞の関係者なので、他には替えられないのですよ～～」と断ったりもした。

　その新聞を、心を鬼にして断る気持ちが、相手にわかるはずはないだろうと思う。
新聞店にしたら、日常茶飯事の揉め事なのだろうから。

　私の一存で替えたY新聞は一般的なので、私にはちょうど良いが、夫にしたら物足りないだろう。たぶんこれからは、パラパラっと目を通すだけになりそうな気がする。

新聞事件

　日曜の出来事。
朝、A新聞が濡れていた。

1ヶ月前の土砂降りの日にも濡れていた。
雨なのに、郵便受けから外にはみ出していたのだ。ビニール袋に入ってなかったので破れるほどに濡れていた。
そんな事があり、次にこんな事があったら購読は辞めると販売店に伝えたのだった。

　昼ごろ配達の人が来たけど断り、30分後に店長と配達員と二人来た。
いずれも当日の新聞の代わりは持ってこなかった。
いろいろやり取りがあり、結局そこの新聞は断った。
夫は新聞社にメールを入れた。

　昨日の朝、郵便受けには何も入っていなかった。連絡もない。
もう、他の販売店にしようという事になった。
　夕方Y新聞の販売店に電話した。
事情を説明して、新規に購読したいとお願いしたら、すぐ担当者が来た。
私は電話で「今日は新聞は全然読んでいないのですよ」とだけ言ったのに、
「新聞を読まれていないということでしたのでお持ちしてみました」と朝夕刊と頒布品とキャンペーンの品物などを持ってきた。
対応の速さと、すごく感じがよかったので契約した。

　その後2時間くらいしたら、やめたA新聞の販売店の人が謝りに来た。
でも、もうY新聞を契約した後だし、主人も帰宅していなかったので帰ってもらった。