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2022.4赤城神社・赤城南面千本桜を歩く

2022年07月10日 | 旅行

群馬を歩く>  2022.4 赤城神社・赤城南面千本桜・ぐんまフラワーパークを歩く

 朝霧に煙る伊香保温泉の356段の石段を下り・上りしたあと、宿をチェックアウトし赤城山に向かう。
 狙いは群馬桜名所の筆頭に上がる赤城南面千本桜である。満開は過ぎただろうが、桜千本の風景は期待できる。
 赤城山は2020年6月にも訪ねている。そのときは曇り+霧で、黒檜山(1828m)、駒ヶ岳(1685m)、地蔵岳(1674m)などは雲?霧?にボーとしていた。山の天気は急変することがあるので、赤城神社は参拝したが大沼一周散策は止め、覚満淵を歩いた。翌日は晴れ上がったので小沼を一回りし、長七郎山(1579m)に登った・・「HP2020.6 赤城を歩く1 大沼・赤城山」・・。

 今回は伊香保を出て霧が晴れたのだが赤城山に近づくにつれ霧が流れ出し、上るにつれ霧が濃くなった。大沼、赤城神社に近づくころに霧は上がった。赤城神社北側の駐車場に車を止める。大沼沿いには雪が残り、沼を渡る風が冷たい。コートを羽織り用心に傘を持ち、赤城神社に参拝する(写真)。
 赤城神社は赤城山を神体山とし、赤城大明神、大国主神、磐筒男神(いわつつおのかみ)、磐筒女神(いわつつめのかみ)、経津主神(ふつぬしのかみ)たちを祭神とする。8世紀初頭に現地蔵岳の中腹から現在地の大沼の畔に遷宮した、との記録があるそうだから7世紀ごろの創建だろう。
 赤城神社は鳥の嘴のように大沼に突き出た半島の手前に建っていて、嘴の先端あたりに鳥居が立ち(写真)、その先に岸に渡る朱塗りの橋が架けられ、啄木鳥橋と呼ばれている(写真、橋の右が半島の先端で鳥居が立ち、左が岸辺)。半島の形が啄木鳥の嘴を連想させたようだ。
 岸辺の駐車場に車を止め、啄木鳥橋を渡り鳥居で一礼して本殿に向かうのが本来の参道だが、橋は補修中で通行止めである。鳥居で一礼し、参道を戻り、本殿で二礼二拍手一礼する。

 赤城神社に向かう山道は赤城山南山麓の西寄りを上る県道4号線と東寄りの県道16号線がある。2020年6月には県道4号線を上り、県道16号線を下った。県道4号線はカーブも多いがカーブは大回りで道幅は広い。県道16号線は道幅は狭く、ヘアピンカーブが連続する。県道4号線の方が走りやすい。
 大沼畔には食事処、カフェなどがあるがシーズンオフのためかすべて閉まっていたので、走りやすい県道4号線を下る。
 カーブをいくつか曲がったところで「見晴山展望台」の標識を見つけた。見上げるとすぐそこに展望台が見えるので寄ることにした(写真)。
 ツツジ林のあいだに整備された道を上り始めたら霧が流れてきて、展望台からの眺めは霧に消えてしまった。さらに上ると標高1458mと記された見晴山山頂に着く。いつの間にか霧が晴れ、ツツジ林のあいだから赤城山の山並みが遠望できる。
 展望台~山頂の道は柵が設けてあって、牧場立入禁止と注書きされている。2020年6月赤城山に向かう途中の白樺牧場ツツジ群落が目を楽しませてくれた。そのとき、レンゲツツジには毒があり、牛はレンゲツツジの毒を嫌ってレンゲツツジ以外の草を食べるため牧場にはレンゲツツジの大群落が残る、といったことを知った。見晴山も牛のおかげで時期になるとレンゲ群落を楽しめそうだ。

 県道4号線を下るうちに前が見えないほどの霧が出てきた。ライトを付け、真っ白な前方に目をこらし走る。民家が現れ始めた標高500~600mぐらいになると霧が消えた。どうやら今日は標高1000mあたりに霧?雲?が流れているようだ。
 県道4号線沿いに桑風庵という人気のそば処がある。道路の東が大きな駐車場で、なんとピンクの濃い桜が花を散らしていた。八重桜だろうか。しばらく見とれる(写真)。
 道路を渡った西側の和風庭園の奥に、古民家を思わせる瓦葺き切妻屋根の店が建つ(写真)。暖簾をくぐり、靴を脱ぎ、座敷にテーブル椅子の席に着く。
 そばは二八の手打ちで、2人前なら五合、3人前は七合、4人前は一升と注文する。ご飯の五合は二人ではとても食べきれない。そばの五合はどのぐらいだろうか?。
 2人前そば五合1800円と天麩羅800円を頼んだ。そば五合は、やや食べ過ぎの感があったが年寄り二人で食べ切れた。こしがありのど越しがいい。天麩羅も美味しかった。庭園を見ながらそば五合を楽しんだ。
 
 今日の宿は県道16号線沿いの赤城温泉ホテルである。ナビでは県道4号線を下り、赤城山麓の国道353号線を東に走り、県道16号線の上るルートを推奨しているが、赤城山が晴れていればウオーキングを楽しめるので県道4号線を上ることにした。
 標高1000mあたりに霧?雲が流れ、標高が上がると霧は消えたが空は怪しげな曇が動いている。ウオーキングはあきらめ、大沼から道幅の狭いヘアピンカーブが連続する県道16号線を下って赤城温泉ホテルにチェックインする。
 宿は1700年創業で、国定忠治一党や新田義貞も心身を癒やしたと伝わるにごり湯が看板である。久しぶりの白濁した湯につかる。露天は少しぬるめだがじんわりと体が温まってくる。惜しいかな、湯からも部屋からも霧?雲?で真っ白である。宿は標高850mぐらいだが、谷あいを霧?雲?が次から次と流れるようだ。
 夕食は地元の旬の素材、無農薬野菜を用いた会席膳である。わらびのアーモンドとクルミ和えの先付、上州鶏の松風焼きなどの前菜、蒟蒻ごぼうの小鉢、ブランド鱒などのお造り、パイグラタン風の強肴、岩魚の塩焼き、ローストビーフなどの皿物、上州地鶏のコラーゲン鍋などが続いた。地酒の赤城山を頼んだら、赤城山スパークリングワインもおすすめというので両方いただいた。
 寝しなににごり湯で体を暖め、熟睡する。
 翌朝は霧が晴れ、峡谷の風景が遠望できた(写真)。紅葉の時期は山が真っ赤になりそうだ。

 宿をチェックアウトし、県道16号線のヘアピンカーブを下る。国道353号線を東に折れると赤城南面千本桜の案内板があり、スタッフが駐車場に誘導してくれた。桜まつりは終わっているが結構な人出だった。
 説明板によると、市民が荒廃した山林を緑化しようと1960年から3年かけ、国道353号線(標高430m)から忠治温泉に向かう南北の市道の標高540mあたりまで、3.5kmに渡って1400本ソメイヨシノの苗木を植え、見事な桜並木をつくりだした。
 「日本さくら名所百選」にも選ばれ、千本桜まつりには10万人以上が訪るそうだ(ポスターweb転載)。緩やかな坂道を歩き、桜吹雪を受けて花見の余韻を味わう。

 ソメイヨシノの樹齢は60~70年といわれている。新たに市民参加で桜並木の隣の斜面にみやぎ千本桜の森が整備され、世界の桜ゾーン、日本の桜ゾーンに500本の桜が植えられた。
 すでに花を散らした桜もあったが、色の濃い八重桜が盛りとばかりに目を楽しませてくれた(写真)。
 みやぎ千本桜の森の低地側にはピンク色や白色の芝桜ゾーンが整備されている。上ると菜の花が斜面を黄色に染めている(写真、右奥に芝桜ゾーン、左奥にテント村)。大勢の家族連れが花見を楽しんでいた。
 会場の一角に飲み物、食べ物などのテント村があり、その一つでぐんまフラワーパークを紹介していた。チューリップが見ごろだそうで、赤城南面千本桜+みやぎ千本桜の森を満喫したあとに寄った。

 国道353号線を西に向かい、県道16号線を南に折れると、ぐんまフラワーパークの大きな駐車場に着く。マイクロバスに乗ったグループが次々と降りてくる。人気の観光地のようだ。
 ぐんまフラワーパークは標高300~350mに整備された広さ184000㎡の花をテーマにした遊園地である。正面ゲートを入ると大花壇の鮮やかなチューリップが出迎えてくれる(写真、中央奥はパークタワー)。大花壇は季節にあわせた花が植えられるようだ。
 PARK MAPを見ながら左手のつつじヶ丘、日本庭園を歩く。ツツジはまだ咲いていないが80種、8300株植えられているらしい。代わりにボタンが見ごろだった。
 四季のエリア、5つの鑑賞温室を歩き、パークタワーに上る。チューリップの大花壇は、地上から見たときは気づかなかったが色をそろえ同心円に植えられていた(写真)。花ごとにいろいろな形がデザインできそうだ。晴れ上がっていて、赤城山麓の広大な風景を遠望できる。霧の風景も幻想的だが、彼方まで遠望できる晴れの風景は気持ちが広々する。
 PARK MAPの右手の木漏れ日の森、濃いピンクの八重桜の並木を下り、ハーブの植えられた香りの散歩道を歩き、400種、1700株が植栽されたバラ園、イングリッシュガーデンを一回りする。バラは品種によってかすかに香りが違う。
 正面ゲートに戻り、家路についた。藤岡桜山公園、水澤観世音、赤城南面千本桜、ぐんまフラワーパーク、盛りは過ぎたが花見の余韻を楽しめた。  (2022.7)

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