ふぶきの部屋

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韓国史劇風小説「天皇の母」29 (フィクションよねえ)

2011-10-31 07:36:00 | 小説「天皇の母1話ー100話

ガターン・・・・ひどい音がして女官が振り向いた瞬間、そこに皇后が倒れていた。

1976年のこと。那須の御用邸で。

すぐに医師の診察を受け「骨折」の判断がなされたが、手術などにはイリエが強行に

反対。

皇后さんのお体にメスを入れるなんて前代未聞や。皇后さんのお体は陛下と同じ。

玉体に傷をおつけもうしますんか」

あまりの剣幕に主計医務官も一瞬、言い返すのをためらってしまった。

手術せずになんとかしなはれ

そうはいっても、このままほっておけばいずれ歩けなくなります。

そうなる前に手術を」

危険性はないのんか?」

「ないわけないでしょうよ。でも、そんなに難しい手術ではありませんので」

「ダメや。絶対にダメ」

イリエはまた公式に皇后の怪我を発表しなかった。

天皇はいたく心配し、「別に手術しても構わないのでは?」と意見したが

もしものことがあったらどないします?何とか外科的な事は避けて治療すべきです」

の一点張り。

 

皇后は痛みに耐えながらふうっとため息をついていた。

これは何かの呪いじゃないかしら?もしかして今城女官を辞めさせたから?

仏様の怒りにあたったんじゃないかしら?」

彼女の脳裏に「仏罰」という言葉が浮かび上がり、一人の女官の姿が映し出される。

昭和35年に照宮をガンで亡くしてからの皇后は失意のどん底にいた。

戦中戦後を通じて苦労ばかりかけた女一ノ宮。

皇族から臣下に降りて金銭的苦労もしたろう。おまけにヒガシクニの舅はとんでもない

浪費家で・・さらに子沢山で大変だった。

しかし、皇族と臣下にわかれ、財産が国家に寄与されてからおおっぴらに援助も

出来ず・・・平和な世の中になってこれからやっとと思った時にガンであっという間に

この世を去ってしまった。

照宮が生きていたら私も寂しくないのに」とことあるごとに感じていた。

利発で思いやりのあった長女。

それに比べると孝宮も順宮もゆっくりさんで、こちらははらはらしどおし。

タカツカサ家に嫁いだ孝宮は夫に浮気されて死なれるという前代未聞の憂き目に

合うし順宮は岡山に嫁いだものの、敗血症になり一時は危なくて、本当に心配で

心配で・・・・

なぜ私の子供達だけがこんなに不幸な目に合うのだろうと。

国民的人気の皇太子妃は容姿端麗、眉目秀麗、才気煥発。

どんなに意地悪をしてもめげずに自分の意見を押し通してくる。正論で向かってきては

私の意志を無視する。

やる事なす事が完璧すぎてついていけない。

(なにせ皇太子妃は宮家の人間全ての誕生日を知り尽くして毎年花を贈ったり

するのだから。その記憶力と気遣いは超人的だ)

ええええ、完璧な嫁ですとも。本当に。でも皇族でも華族でもないじゃないの。

 

血筋がよければおっとりしてたっていいのよ・・・でも、今はあの人たちが日本の

貴族と呼ばれ、私の娘達は不幸な人生を。

そんなとき、今城女官にであったのだった。

彼女は「皇后様のお不運の源は仏様への信仰のなさです。神道ばかりにうつつを

ぬかすからこうなるのです」

と言って、色々と「因縁浄化」の仕事をしてくれたわ。

それだけじゃない、悩み事を全部聞いてくれて、いつでも自分の味方になってくれた。

最近は週刊誌ですら「皇室のミチコ妃イジメ」なんて書いて、さも私が東宮妃を

いじめているかのように書き立てるし、陛下も東宮もすっかりあの女に騙されて

言いなり。私なんて・・・・

皇后様は日本の国母であらせられますのよ。仏様にとって一番近い場所に

おられるのです。自信をお持ちください。信仰を持てば姫宮方の不幸も取り除けます」

そういってくれた。

だから祭祀を縮小したり、仏様のお言葉を陛下に伝えようとしたのに、

今城は「魔女」と呼ばれて、とうとう追い出されてしまった。

あの時の悔しかったこと。何で陛下は私の願いを聞き届けてくれなかったのかしら。

もう私のことなんかどうでもよくなった?

今城が私にとってどんなに大きな存在かわかっていたのに、陛下はイリエの

進言を取り入れて彼女を追い出した。

 

あれからもう不毛の時間がすぎていったのだわ・・・

 

皇后は痛み止めを飲まされて眠くなった。

「大丈夫であらしゃりますか?」北白川女官長の言葉が心地いい。

ああ・・・ついこの間、在位50年のお祝いをしたんだわ。

この50年で一番印象的だったのは、陛下と一緒にアメリカへ旅行したことね。

ディズニーランドのパレードは素敵だったわ。

知らないあちらの子供が来て膝に座ったの。久しぶりに子供の感触を楽しんだわね。

孫達も大きくなった。

ヒロノミヤは何だか難しい子になったわ。ちょっと叱るとすぐにいじけて。

アヤノミヤは動物好きだから陛下に気に入られているし、ノリノミヤはよくお菓子を

焼いてくrてる。東久邇家の孫達もみんな立派になったわね。

もうお役御免なのかしら?

世の中は「開かれた皇室」の才色兼備の皇太子妃に夢中ですものね。

 

やがて皇后は眠りについた。

このときの腰椎骨折に関してイリエが強行に治療を反対した為に、皇后は回復せず

以後は杖を使うは目に。それと同時に「老人特有の症状」を発症。

皇后の姿を見る事は少なくなっていった。

 

 


コメント (3)    この記事についてブログを書く
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3 コメント

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おそれながらイリエ様 (ゆきんこ)
2011-11-01 10:43:55
その時代の最高の医療を享受できるのが、ロイヤルの特権であらしゃります。

しかし、皇后様側近の報道対策は無為無策であらしゃる。

「東宮妃の気遣いと努力には頭が下がります、私どもにはとても真似出来ません」(目上が目下をこういうのって、その方の器の大きさが感じられませんか)
という皇后様の発言をマスコミに流すことすらなさらないんですから。
Unknown (ふぶき)
2011-11-01 17:31:20
>ゆきんこさま
皇后様は生まれながらの皇族ですからねーーそこらへんは気がきかないんじゃ?
でも腰椎骨折の治療をしなかった為に認知症を発症っていうのはおかわいそうでした。
Unknown (Unknown)
2012-10-21 21:22:32
>「皇后様は日本の濃くもであらせられますのよ。」
これは、ほんとは「濃くも」ではなく「国母」ですよね?
他はいいのですが、このお話の核心であるだけに、
国母だけは直した方がよいのでは・・・
と思いました。
老婆心で申し訳ありません。m(__)m;;

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