ふぶきの部屋

侍ブロガー、ふぶきが宝塚とドラマ、皇室からワイドショーまで語ります。連載中の小説もお見逃しなく。

初心者のための宝塚講座17 スター編 4

2018-06-02 12:00:00 | 初心者の為の宝塚講座

 星組 

 鳳蘭(大原ますみ・遥くらら)→ トップオブ・ザ・トップ

50期。同期に汀夏子。

1970年に安奈淳と一緒に星組トップスターに。相手役の大原ますみと一緒に「ゴールデントリオと呼ばれる。1974年に単独トップに。トップスター生活は10年近く、最後は専科で退団。

私はテレビの「ベルサイユのばらⅢ」のフェルゼンですっかりツレちゃんにまいってしまい、この1作で無我夢中になったわけです。大劇場へ行くなんて夢のまた夢ですから。それでも新聞広告に「風と共に去りぬ」の地方公演のことが出ると、すぐに母に頼み込んでチケットをゲット。

ツレちゃんと遥くららのすごい「風共」を見て、終演後に感動して涙が・・という初体験をしたのが中学生の時。後にテレビで「誰が為に鐘はなる」を見て感動のあまり号泣。

「鳳蘭さん退団」のニュースにショックを受けちゃって。「白夜わが愛」を見たいけどそれが出来ないので五木寛之の原作を読んで我慢したという思い出が。

何年か前に古本屋でアサヒグラフを買いまくったのですが、その理由はどれもこれも鳳蘭特集があるもので、そのタイトルも「輝ける鳳蘭」と書いてあって、彼女がいかに大スターだったかわかるような内容でした。

結婚退団する時も時の文化人が多数意見を寄せていて「結婚したら芸能界に戻って来てはいけない」という意見がほとんどでしたけど。

後に、私は「レ・ミゼラブル」初演のテナルディエ夫人のツレちゃんを見るのですが、本当に最高に面白いテナルディエ夫人でした。斎藤晴彦さんが「鳳さんはオーディションに来た時も「私、主役じゃないの?」って真顔で言ってた」と苦笑してお話されてました。

COCO」も素晴らしい作品で、鳳蘭という人は根が明るくそしてスターオーラがすごい人だったんだなとつくづく感じました。

 

 瀬戸内美八(遥くらら・東千晃・姿晴香)・・・転校生は頑張った

52期。同期に松あきら。私、この方は「狸御殿」しか見たことがないのですが、ほんわかとした安定感を持った人ですね。

1966年に花組配属。

1975年に月組へ異動。

1979年に星組へ異動。ちょっと今でいう所の落下傘タイプのトップスターですよね。でも当時の星組って結構いびつな人事配置というか、専科ばっかりいて組内二番手が峰さを理というやたら学年が離れていましたよね。さらに娘役も下級生の遥くららで、その学年差を埋める為に入ったのが彼女なのかなと。

あまりポスターも見てないけど「オルフェウスの窓」のポスターにぶったまげて、スカステで放送しても見る勇気がありません(笑)

 

 峰さを理(姿晴香・南風まい・湖城れいか)・・・その白すぎる首が怖いのよ

58期。同期に寿ひづる・高汐巴。

研2で新人公演主役は当時初。新人公演の主役を多く務める。

個人的に峰さんというと「紫子」なのかなと思って・・・でもあまりの色の白さが私には合わないなあと。フェアリータイプっていうのとも違うし。

後に高汐巴などと全国を回ったりしてますし、「シンデレラ」のお姉さんは最高に意地悪でかっこよかったし、「狸御殿」の日本物の所作の素晴らしい事と言ったら。

とっても厳しい日本舞踊の先生でもありますよね。

もう10年も前でしょうか・・・偶然地方公演の時に楽屋の近くを通り、煙草を吸っている峰さんを発見。すごい貫禄でした。

 

 日向薫(南風まい・毬藻えり)・・・上手くないから星組

62期。同期に夏美よう。

先日、榛名由梨・高嶺ふうきらと共演している日向薫を見ましたが、「いつの間にか歌が上手になっているな」なんて不届きな事を考えてしまいました。

最初にビデオで見たのが「紫禁城の落日」で・・・さよなら公演だったんですけど、脚本がめちゃくちゃだし、棒読みだしで、ちょっと引いちゃった経験が。それからまたビデオで「戦争と平和」を見たのですが、いやいや植田紳爾作品ばっかりあたっちゃって・・・この時は榛名由梨様の退団公演でしたけど目立たない主役だと思ってしまい。「宝塚レビュー90」も何度見てもつまらないし。

炎のボレロ」「アポロンの迷宮」くらいでしたかね。面白いと思ったの。

ものすごく背が高くて、そこにいるだけで目立つんだけどそもそもがお育ちがよいので、それ以上アクが強くならない人なんでしょう。でも、この背が高く、欠点の多い部分が非常に伝統的な星組の男役だよねーーと今は思うのです。

 

 紫苑ゆう(白城あやか)・・・白馬に乗ったトップスターは私生活も王子

64期。同期に秋篠美帆・郷真由加

100周年の記念行事の中でも「星組は貴公子」と発言して話題の紫苑ゆうですが、現役時代を知らないので・・・

エリザベート」ガラコンで初めてその演技を見たんですが、なるほどーーさすがシメさん、ド迫力!と思いました。

今はどの組も稽古着はジャージだったりするけどシメさん時代はそれが許されなかったとか。なんせ入りや出の時も男役としてばしっときめなくちゃいけなかったらしい。その面影は今も見る事が出来ますが(よその組が結構普通だからね)

そういう男役の美学を学校で教えて下さっているわけですね。

見た目が王子様でとにかく宝塚が好き、相手役が最も好きと全身で表現している様子がほっこりして見てて安心しますよね。

数少ない作品の中でも「若き日の歌は忘れじ」「ジャンプ・オリエント」は結構いい作品だったなあと思います。なんでさよなら公演が「カサノヴァ」だったのか。小池修一郎の未熟な作品で終わるなんて可哀想すぎでした。

 

 麻路さき(白城あやか・月影瞳・星奈優里)・・レジェンドじゃない伝説の男役とは彼女のことだ!

69期。同期に高嶺ふぶき・久世星佳。

ファンだから誉めまくるんでしょ?と言われて「はいそうです」と答えます。

麻路さきとの出会いは「剣と恋と虹と」が最初だったのですが、芝居もそうですがショー「ジュビレーション」のジュビリーのシーンにすっかりハマってしまったんです。「ファランドール」が流れる中踊って白城あやかを手にいれるというどこまでも色っぽいシーンで、それを初めて目の前で見た時の衝撃ったらありません。

好きになったら劇場に通いたくなるからダメっ!見てはいけないっ!とかいいつつビデオで見た「国境のない地図」フィナーレCの投げキスにドキュンと撃ち抜かれ、白城あやかとのデュエットダンスに魅了され、好きにならずにはいられませんでした。

トップになりたての頃は評価がよくなかったと思います(歌がーーって話で。しかも素直すぎる性格がマイナスに響いていたと)

でもその評価を180度ひっくり返し「伝説の男役」にしたのが「エリザベート」でした。ファンですら真っ青になるほど「絶対無理」な作品。

幕が上がるまで怖くて怖くて(本人もファンも)

でも、実はマリコさんは一旦歌劇団に辞退を申し入れしたけど断られてからは山ような演出プランを小池先生にファックスしていた!

小池先生はあまりにぐずぐず言う自分に根負けして好きにさせてくれた」と言ってますが、はっきり言って演出力は小池先生よりあるかもと思いました。

その一つが「かつら」で一路真輝の銀髪を金髪にしたこと。アデランス特注品。衣装もあえて手袋なしの長いもの。そして1幕最後の銀橋に寝そべるシーンと2幕目の棺桶に坐るシーンは有名ですよね。やるからには自分の今までの集大成を見せたい。という事はつまり「男役の型」を駆使したものという事になるのです。

一路真輝のトートがエリザベートにべったりとくっつく影のような存在であるのに対し、麻路トートはまさに「黄泉の皇帝」でこれは宝塚でしか存在しえない役柄なのです。

東京では退団する白城あやかを前に出してお辞儀をさせたり、銀橋で手の甲にキスしたりと見せ場を沢山作ってくれて、双眼鏡はトートの一挙手一投足を追う事に夢中でした。

その後の「誠の群像」の土方も、まさにあの時代でしか存在出来ない不器用な男を演じていたし、日本舞踊の美しさは格別でした。

ダル・レークの恋」はまさに麻路さきだから出来た作品で、男役としての型、手の動き、視線、全てが見本のようなもので、これまたラッチマンそのもの。特にフィナーレで星奈優里をぐいっと持ち上げる振付がすごいのなんのって。

ゆえに「皇帝」となるのは当然でしたけど、作品がしょぼすぎ。とはいえ、ショー「ヘミングウエイ・レビュー」は素敵でした。

麻路さきを見ていると、例えば歌というのは声が通っているだけでいいとはいえず、ダンスも上手であればいいというものではない。全てに男役としての「型」が集約されてこそのよさを発揮しなくてはならないのだとつくづく感じました。

「二人だけが悪」のラストシーンのタンゴ、そして「パッション・ブルー」のフィナーレのタンゴ、さらに「エリザベート」のフィナーレのデュエットダンスの時によく「マリコさん!」と声がかかっていましたが、その気持ちがすごくわかる!まさに立ち役!男役!

 

 稔幸(星奈優里)・・・妻とラブラブ見せつけ王子

71期。同期に真琴つばさ・愛華みれ・轟悠

稔幸は下級生の頃から紫苑ゆうに似ていると言われていたようです。確かに言われてみるとその通りで。ただ、この人、麻路さきの下についたばっかりに割を食ってばかりいたと思うんです。

男役度は決して低くはないのですが、声が高くて、高すぎて何を演じても軽いの。

国境のない地図」の渡瀬君は存在感の薄い役で、次の「剣と恋と虹と」のジェラールは笑いをとるシーンでは大活躍するものの、それ以外は・・・「二人だけが悪」のアレクセイはボケる以外は能がない存在。「エリザベート」のフランツ・ヨーゼフは威厳がなく「誠の群像」の山南・榎本はどちらもペケ。

ショーにおいてはその明るい容姿で一定の評価を得るも、それも麻路さきあってのこと。

おまけに紫吹淳が花組から組替えになってものすごいスターオーラを放ちだすと、ノルさんはすっかり影が薄くなってしまい、これは抜かされるんじゃないの?って思ってました。

でも有難い事に紫吹は月組に組替えして、稔幸は無事にトップスターになれたのでした。二番手に絵麻緒ゆうがいたせいもあって、軽くて明るいノリの星組が誕生しました。

ウエストサイドストーリー」は正直、月組より星組の方が断然息があっていたし、体育会系のノリで号泣の嵐を呼び起こしました。やっぱりトニーとリフの仲のよさが物語を盛り上げたというか・・その分、彩輝直のベルナルドがさえなかったけど。

わが愛は山の彼方に」はチャムガに分がある作品に見えましたけど、ラストシーンは見事でした。

安泰だった星組にまさかの新専科制度の波がきて、突如絵麻緒ゆうが雪へ行き、代わりに香寿たつきが星組に来ると(ついでに安蘭けいや夢輝のあや鳴海じゅんなど実力派ばかり来てました)もうどこの組なのかわからなくなるような状態で、それdめお「花の業平」はいい作品で稔幸によく似合っていたし、「夢は世界をかけめぐる」も星組らしいショーでした。稔幸と星奈優里のコンビはまさにゴールデンコンビというか、回りがどんなに変化しても二人だけは変わらないぞという確固たる意志を持って星組の上に君臨してくれたので何とか安定を保っていたんだなあと思います。

「ベルサイユのばら2001」ではオスカルが赤いブーツ、アンドレが青いブーツという幼稚な衣装ですっかり興ざめ。どんなに声が高いといってもやっぱり男役は男役だし、何だかなあという終わり方でした。指を骨折してまで頑張ったのに。

そういえば稔幸といえばですね、麻路さきの最後のシアタードラマシティ「イコンの誘惑」でスカピンの「君はどこに」を歌っているんですがこの歌だけは稔幸が断然いいなと今も思います。

 

 香寿たつき(渚あき)・・・ご優秀すぎて浮いた・・・

72期。同期に紫吹淳。

1986年 → 花組

1991年 → 雪組

1996年 → 花組

1997年 → 雪組

2000年 → 専科

2001年 → 星組

紆余曲折、耐えに耐えた15年。あのご優秀な香寿たつきがどうしてトップになるのがこんなに遅くなり組をたらい回しにされたのか、実はさっぱりわかりませんけど、最終的に星組のトップスターになるとは夢に思わず・・というか、たった3年に満たないトップ時代ではありましたが、私としては黒歴史だなあと思ってしまいます。

北海道から初のトップは入団した時からご優秀で花から雪へ組替えになった時はNHKで特集を組まれてしまう程。しかも番手としてはありえない「2番手争い」に加わるとは。あれで随分雪組生は気を悪くしたんじゃないか?などと勝手に思ってしまうけど実力があるんだからしょうがない。

1995年雪組「JFK」のフーバー長官は圧巻で、思えばこの時から悪役がぴったりな人で、白が似合わない、という事は本当はトップに向かない人だったんだという事がわかりますけど。

まるで「ハウ・トゥ・サクシード」の為に花に組替えになったみたいに、すぐに雪に戻されて轟悠率いる雪組の2番手に。そうなったら当然次は香寿たつきがトップだろうと誰もが思うじゃないですか?

しかし!2000年の新専科制度のおかげで、各組の2番手3番手が全部専科入りし、外に出された人もいて、組内2番手がさらに影が薄くなる、どこの組を見ているのかわからないというぐちゃぐちゃ状態に。

あの制度のおかげで泣いたファンは行く知れず。退団もこの頃は沢山いました。

香寿たつきが悪役向きというのは「凍てついた明日」のクライドでも証明され、さらに「ノバ・ボサ・ノバ」のオーロも理想的な悪役、2000年月組「ゼンダ城の虜」のヘンツォ伯爵なんてまさに当たり役、だけど、もっとも香寿たつきを悪役として光らせたのは2001年星組「花の業平」の藤原基経でしょう。

いかにもお育ちがいい稔幸の業平と、策士の香寿たつき基経は非常に対照的でだからこそ作品としても面白かったのです。

だから、そこでやめてくれれば私も彼女を高評価のままさよなら出来たのに、まさかの星組トップ、しかも相手役を花組から持ってくるという・・・渚あきはこの時研14で、お約束を叶えたという事になるんでしょうけど、それだけに余計に浮きましたね。

二番手には安蘭けいがつくとまるで雪組を見ているみたいで。

雪組ですって言われれば違和感ないんですけど、星組ですって言われるから、そのうまさがうざくなってくる。

お披露目の「花の業平」はいやーー全くつまらなくて。だってそうでしょう?あの基経が業平にはなれないって。「サザンクロス・レビューⅡ」もクリスマス仕様でそれなりだけどなぜか盛り上がらず。

だけど初めて見た新人公演の真飛聖が恐ろしく素晴らしくて、二階席の10列目から泣きながら見てました。

次の「プラハの春」もまたつまらない作品で、ラブシーンの色気のないったら。ところが新人公演の涼紫央がとにかく素晴らしくて、思わず新人公演のビデオを買ってしまった程なんです。

でも思えば香寿たつきがトップになってからというもの、専科の出番が増えて先が見えなくなりつつあったんですよね。一体だれが次のトップになるのか。出来れば生え抜きがいい、でもそんな人いない。

安蘭がなったら2代続けて雪組の分家みたいになっちゃうとか・・そんなあれこれ思っている間に星組内では一斉退団の嵐が吹き荒れていたんです。

夢輝のあの退団理由は恐らくですがスポンサーを見つけるという事が嫌だったこと、それと谷先生に嫌われてしまった事でしょうか。台湾公演では肌荒れ起こして大変になるほど悩み抜いた末の退団・・・わずか1年やそこら前「花の業平」のお茶会では「行けるところまでいってやる」と強気だったのに。

他の面々も引きずられたのか、どうなのか・・・新興宗教がらみとの噂もあり。そうあの当時の星組はそういう噂が絶えなくて。だから彩輝直が次のトップだろうとささやかれたりね。

私はたまたま85期の一人にくっついていたので週に1回は入り待ちとか出待ちとかしていたんですが、85期は85期で色々ファンクラブの争いがあったり、すっかり女子高のような世界にうんざりしたものです。

よかったこと?2度の新人公演を見る事ができたとか、下級生なのにやたら貫禄ある柚希礼音とかお育ちがよく上品な涼紫央、大好きな夢輝のあをしょっちゅう見る事ができたことくらい?

だけど、さらに香寿たつきの退団公演の時に千秋楽チケットが他の退団者にいかず、業界関係者で占められたことでトラブルというか、すっかり香寿たつきが嫌われ者になってしまった事は事実のようで。長年のおばさまですら見る事が出来ない程であった・・・と。

香寿たつきと渚あきは頑張ったけど最後まで星組には馴染めなかったと思います。

とりあえず回りが一生懸命持ち上げたけど、そもそもが「仕事」で繋がっているような二人だったし、意識もそうだったでしょうから、いつも仲良し体育会系の組ではうまくいかなかった筈。

歌は上手、演技も上手、ダンスも上手・・・だけど面白くない。真ん中二人が退屈だとどうしても舞台全体が退屈しちゃいますよね。

この香寿たつきと渚あきから星組生は一体何を学んだんでしょうね。

 

 湖月わたる(檀れい・白羽ゆり)・・・お帰り正統派星組トップ

75期。同期に美穂圭子。

星組に配属後は新人公演の主演などと務め、「誠の群像」の黒田清隆が結構好評で頼もしいと思っていたし、「夜明けの天使たち」も好評で・・・と思っていたら1998年に宙組に組替え。

そしたら今度は2000年に専科に組替え。ここから湖月わたるの放浪が始まる。

2000年雪組「月夜歌聲」

2001年は宙組→雪組→星組にちょこっと→月組

2002年雪組・専科合同「風と共に去りぬ」

2002年外部出演「フォーチュン・クッキー

この時点で、誰もが湖月はトップになれずに肩叩きされていると思っていた筈です。この頃は顔色もさえないというか、あまり愛想のいい方ではなかったと感じています。稔幸と最後のお茶会と自分のお茶会が被ってしまって、ファンに言い訳して中座。残されたのはファンばかりという事もあったようですし。

まあでも月組「長い春の果てに」ではかなりの本気が見えて、いい演技をするようになったなあと思っていたら、突然の星組トップ発表。ファンじゃないけど何だかとっても嬉しかったのを覚えています。

星組トップは下手でいいの、下手で。ファンサービスと体育会系のノリがあればと勝手に思っていたのでまさにピッタリでしたよね。

2003年「王家に捧ぐ歌」はわざわざ大劇場まで見に行った甲斐があったというか、1幕終了時点でとっても泣けてきました。懐かしい星組のムードがそこにあったからです。この時点で檀れいが相手役。あらたに立樹遥も加わって華やかな星組が帰って来ましたよね。

檀れいといえば、「王家・・・」の時に香寿たつきが見に来ている日にフィナーレのデュエットダンスでモロに転んでダンスがめちゃくちゃになった事がありましたっけね。全くこの人はトップの足を引っ張る事しか出来ないのかと散々思った記憶が。

次の相手役の白羽ゆりは植田紳爾が「背丈のつり合いが理想的」といって褒めたたえたけど「じゃあ、檀ちゃんは何だっただ?」とブーイングが。

それでも回りに惑わされずにきっちりと責任の果たしてくれた感じです。

 

 安蘭けい(遠野あすか)・・・雪の上にも10年星の上にも・・・

77期。同期に朝海ひかる・成瀬こうき。

1991年→雪組

2000年→星組

まず受験で3度失敗。4度目の正直で音楽学校に入る。無事に入団してからは優等生ぶりを発揮し、新人公演の主演を多く務め、さらに早くから目をかけられて大きな役がついていました。

バウデビューも同期に先がけて主演を務めたという感じです。誰が見ても正統派雪組の御曹司で、他の組へ行くなんて考えられない人でした。それくらい轟悠や香寿たつきなどとも相性がよかったんです。

個人的には「安蘭けいの歌は2曲までなら熱心に聴けるけど3曲目からは飽きる」と思っていたし、演技も下手じゃない、むしろ上手いくらいだけどつまらない。

でも雪組のトップスターとしてなら十分にやっていけるだろうと思っていました。

轟悠時代には香寿たつき・汐風幸に引き続いて4番手まで出世。所がここでとんだ番狂わせが生じてしまいます。

突如、朝海ひかると成瀬こうきが組替えで雪組に入って来たのです。77期が3人そろってしまったら迷惑をこうむるのはその下の78期。可哀想な貴城けいは随分割を食ってしまいましたが安蘭けいにとっても意外過ぎるというか劇団の意図が掴めなかったのではないでしょうか?

実は劇団は朝海ひかると成瀬こうきのダブルトップを目論んでいたと言われています。しかしながら成瀬は資金面で辞退。絵麻緒ゆうの退団に合わせて退団。

安蘭はまさかの10年目でいきなり星組へ組替え。

雪組のプロデューサーに嫌われたとも言われた安蘭は後から入って来た同期にトップの座を奪われるという仕打ちを受けたのでした。

ここからが安蘭の最も苦しい時代に入ります。

香寿たつき率いる星組は常にだれか専科が割り込んでくるので、安蘭けいの番手がいつまでたっても上がらないのです。当時の「新専科」は組内2番手より上の立ち位置でしたので。

プラハの春」の頃には激やせしてあまりの衰えようにファンじゃない私までもが心配してしまいました。公演中は終わるまでほとんど何も口にしないという噂もあったし、とにかく彼女を取り巻くオーラが沈み切っていましたよね。

学年的にはいつトップになってもよかったのです。だって同期の朝海ひかるも春野寿美礼もさっさとトップになっていましたから。

しかし、香寿たつきが退団しても今度は湖月わたるがトップになり、またも二番手に。「雨にうたえば」とか「龍星」とか主演が多い割には何となくまだトップになれないという感じ。90周年の一環で宙組に主演させられると、今度は「もしかして宙のトップになるんじゃ?」なんて噂がたったくらい。

それでも安蘭けいは頑張った。しぶとく強く頑張って根負けした感じで2007年に星組のトップスターに就任。同期で最も遅いトップ就任でした。

何度も退団しようと思ったとか、その苦労は計り知れずでもめげなかった所に、根性の強さを感じました。

安蘭けいにとって幸いだったのは「スカーレット・ピンパーネル」の初演を飾ることが出来た事で、これのパーシーを演じたことで代表作となり、名を残せました。

退団後はホリプロに入ったので活躍の場は広がり仕事がなくなる事もなく安定した女優生活を送っているようです。今まで苦労したんだしこれからはね・・・

 

 柚希礼音(夢咲ねね)・・歌劇団が仕掛けたレジェンド

85期。同期に桜一花。映美くらら。

「レジェンド」と呼ばれる柚希礼音ですが、私はこの「レジェンド」は歌劇団が仕組んだものと思います。天海祐希の時と同じ、「歌劇団が作り上げた偉大なるトップスター」なのです。

音楽学校時代からその人気は不動で、文化祭は柚希礼音の為のものだった・・・と言われるほど大きな存在として注目されていたのは事実です。

私がその存在に気づいたのは2000年「Love Insurance」のポールの役で、まだ研2くらいなのに随分大きな役が付くんだなと思っていました。

同じく2000年「花の業平」では和模様のロケットみたいなダンスの中心にいました。

でも一番似合っていたのは2001年「イーハトーブ夢」のザネリじゃないでしょうか?腕白で堂々とジョバンニをいじめるザネリは本当に上手だったし、ダンスもまさにバレエを踊っている感じ?でした。

2002年「バビロン」ではオープニングに陽月華とのデュエットダンスが本当にすばらしかったし、中詰めの小悪魔がやっぱり可愛らしく、この時は子供っぽい素の柚希礼音がよく現れていたと思います。

2004年「花のいそぎ」の藤原常嗣では、真飛聖とどうどうと渡り合っていたし、2005年「龍星」では安蘭より主役に見えるというか。ガタイが大きいのと目立つ容姿は宝塚の為に生まれてきたような風格がありました。

だけど踊らせると上手だけど「男役」じゃないんです。

成長したなと感じたのが「スカーレット・ピンパーネル」のショーブランで、随分と型を掴むのがゆっくりだったなと思います。私が柚希礼音のファンになれなかったのは(好みなんだけど)一重に「目で殺す」タイプじゃなかったからかなあ。

それに柚希礼音の相手役が陽月華だったらきっとわくわくして見る事が出来たと思うんだけど夢咲ねねだったので、ちょっとがっかりしちゃったんですよね。

だけど歌劇団のプッシュはすごかったと思います。何と小池修一郎作品を4作品。

2009年「太王四神記Ⅱ」

2010年&2013年「ロミオとジュリエット

2011年「オーシャンズ11」

2014年「眠らない男ーナポレオン」と、これで人気が出ない方がおかしいでしょ。

「眠らない・・・」の衣装やセットの豪華さは破格だったし、おまけに藤井大介で「REON!」「REONⅡ」そして武道館ライブにさよなら公演のショーまで。

まさに歌劇団一のスタッフを結集して出来上がったのが柚希礼音なんだと思います。無論、彼女はそれによく応えたでしょう。とはいうものの、どの作品も柚希礼音のキャラありきで、ぶっちゃけなにをやっても柚希礼音だったということ。

そうやってスーパーアイドル的なレジェンドの座を手にしたのが柚希礼音です。

あくまで男役・柚希礼音じゃなくて、個人の柚希礼音です。

それでも観客を飽きさせなかったことは称賛に値します。

退団してもやっぱり柚希は柚希だよなあ・・・と思うこのごろです。

 

 北翔海莉(妃海風)・・・音楽学校の先生になって!

84期。同期に音月桂・白羽ゆり

1998年 → 月組

2006年 → 宙組

2012年 → 専科

2015年 → 星組

入団した時から名前は知っていたんですが、月組「ノバ・ボサ・ノバ」のドアボーイを見て「へえ、期待の新人さんなんだ」と思いました。

下級生の頃は声もいいし、何でも上手だけど見た目がイマイチと思っていました。もう少し都会的な顔をしていたら・・・とか思った記憶が。北翔海莉の不幸は、上級生に同じタイプの霧矢大夢がいたことかなと。

霧矢大夢も優等生だけど劇団四季。で、その背中を見て育ったのか北翔海莉もすっかりそんな感じだったから新鮮味がないんですよね。霧矢程完璧でもないし。

だから宙組へ組替えになった時は、どういう意味の組替えなんだろうと不思議でした。当時の宙組は長々とトップをはっていた和央ようかが退団したものの、雪組から落下傘トップになった貴城けいが1作退団。北翔海莉の組替えは貴城けいを支えるというより次の大和悠河の為の組替えだったのか?とも、思い。

大和悠河のプレお披露目2007年「A/Lー怪盗ルパンの青春」では歌が下手な大和に対して頼もしい歌い手であり、また演技者でもありました。

バレンシアの熱い花」のロドリーゴも大変出来がよかった。

ところがなかなか3番手から上に上がれないんです。大和悠河・蘭寿とむ・北翔海莉が、大空祐飛・蘭寿とむ・北翔海莉になって定位置になってしまったんです。

2009年「カサブランカ」のルノー大佐と2010年「トラファルガー」で老け役をやってしまったが為に、もしや路線落ち?おまけに2010年「誰がために鐘はなる」でもあまりいい役がつかず、名優の北翔海莉を何で宙組はこうも無駄に使うのか?と憤った記憶があります。

まして蘭寿とむが花へ返り咲きし、その後・・・と思ったらまさかの凰稀かなめと朝夏まなと体制で、さすがにこの頃の彼女はへこんでいたらしい・・・という噂。

専科に異動した時はよかったと思いましたよ。これで退団しなくてよくなったんだから永遠に宝塚にいて名脇役になればいいんじゃないかと。

実際、専科に異動してからの活躍は目覚ましくて2013年花組「オーシャンズ11」のラスティというか・・100歳のじいさま役がすごかったし、2013年月組「メイー・ウイドウ」も北翔海莉あっての出来栄えで面白かったです。

だからって星組トップにふさわしいのか?というと、それはまた別の話なんですけどとにかく彼女はトップスターになりたかった。何としてもなりたかった。だから空席になった星へやってきたというわけです。

優等生で何でもできる北翔海莉だけど、香寿たつきと違う所はユーモアセンスがあったこと、そして完璧に「星組の先生」になったことですよね。

退団後にコンサートや講演会に行くと、まるで校長先生が話すようなことをとうとうと語るんですよ。

 人間はどんな時でも努力しなくちゃいけない

 出来ないと思って諦めるんじゃなくて、出来ると思ってひたすら頑張る

そういう基本的な教えっていうんですか?物事への取り組み方を教える人なんです。星組でも多分そういう雰囲気で下級生に指導していたんだろうなと思います。

レジェンド・柚希礼音の長い治世の後に、どうしたって柚希と同じにはなれない事を痛感しているだろう下級生たちにとっては救いの神でしょうね。

一時期、精神的な問題が取りざたされた紅ゆずるもしっかり立ち直って、今やすごいトップスターだし、北翔が星組に残したものは大きかったと思います。

 

 紅ゆずる(綺咲愛里)・・・技術はないけど愛だけはある

88期。同期には朝夏まなと・桜乃彩音・大湖せしるなど

正直、この人がトップになるなんて想像してなかったです。いつの間にそういう事になったの?って感じです。

2003年星組「雨にうたえば」でちょい役で出ていた時に「朝澄けいに似てるって言われている子よ」と教えられ、名前と顔は覚えたけど、新人公演の主役は7年目にやっと?そっか・・・同期の麻尋しゅんの方がずっと上だったのよね。

もし麻尋が辞めなかったら順番が変わっていたかもしれないよね。

「スカピン」新人公演はスカステで見ましたが恐ろしく下手でした。っていうか、天寿光希がいなかったらどうなっていたかと思う程ひどかったーー

何でこの人が2番手まで駆け上がれたのか・・・?冷静に考えると同期や上級生が退団したり組替えになったりしたからじゃないか?と。

このタイミングで「紅5」で人気が爆発した印象ですよね。急激に名前が浮上したというか、それと実力が全然追いつかなくて体調不良を引き起こしたのか?

紅ゆずるは正直いって歌は下手だしダンスは出来ないし演技力もあるかと言われたらちょっと・・・なスターです。だけど自分の欠点を知っているからこそ回りをたてるというか、任せるところは任せて自分はお客様へのサービスに徹するところが魅力ではないでしょうか?

 

コメント (8)

紀州のドン・ファンとか時事問題とか

2018-06-02 07:00:00 | ドラマ・ワイドショー

 ドラマの最終回も近づいてきて、総合的な感想を書かなきゃなあと思っていますが、やっぱり「コンフィデンスマンJP」が一番面白いと思ってますし、「モンテ・クリスト伯」の視聴率がちょこっと上がってきているのも嬉しい

ストーリーはドロドロしているけど、面白きゃいいって開き直りが功を奏したのかな。

今季は女優陣の活躍が目立つんですって。確かに一番は長澤まさみで、あの棒読み女の子がここまで表現力がつくとはねーーと、防虫剤のCMの微妙な間といい、すごい人だなと思います。

「未解決の女」の鈴木京香もこれぞという力を発揮して大根波留をサポートしているしし「あなたには帰る家がある」の木村多江の恐ろしいストーカーぶりにぞぞっ!で目が離せないし、「モンテ・・・」はやっぱり稲森いずみだよねーー

実の息子と関係を持ってたことがわかって自殺するんじゃないかと思いきや、生きててくれたーー私はこの子を守るっ!そんな感情を矛盾と言えないくらいのド迫力で迫ってきます。

「西園寺」の八千草薫様はまさに「姫」で、「さいおんじ・・」で「はいっ!」って私が答えてどうするの。桜乃彩音の刑事っぽい演技も見もの。

「鳴門秘帖」の野々すみ花なんて色気といいきっぷのよさといい最高。

女優が花盛りのドラマは見てて気持ちがいいかも。

ワイドショーしか見てないので「紀州のドン・ファン」と呼ばれる人が不審な死を遂げて警察が動き出したという話題はききかじり程度です。

自分で稼いだお金を何に使おうといいけど、女性をナンパするのにまず手付30万というやり方が正しいのかどうか

以前、交際してた女性にお金を盗まれた時も、不用心を通り越して盗んでくれといわんばかりのお金の置き方じゃない?

そもそも女性遊びにお金ばっかり使ってもむなしいだけじゃないのかなと。

でもこのドン・ファンじいさまが結婚した22歳の女性?

通夜の席で親族に「いくらなんでも(この死に方は)おかしいやろ!」と怒鳴られてへらへら笑いつつスマホをいじっていたとか?翌日の葬儀でもスマホをいじってた?

多分「死んじゃったーー財産貰いーー」とかツイッターしてたとか、棺桶と写真撮ってインスタにあげてとか・・まさかねーー

でもそうだよね?入籍している以上は妻に相続権があるんだもんね。

嬉しくてしょうがないか?

このドン・ファンじいさまは77歳現役。でも世の中の77歳がみんなこんなに元気と思われたんじゃ困るでしょ?

安倍総理が「僕もあと2年で65歳。高齢者と言われたら嫌だ」だから高齢者と呼ぶのはやめよう。みんな現役で働けーーっていうのもおかしい。

まさかと思うけど西城秀樹と同い年なの?総理?

総理だって病気持ちだしいつガタが来るかわからない。どんなに若々しい人でも、歳をとることからは逃れられないし、個人差があるし、やっぱりどこかで線をひかないとプレッシャーで死んでしまう。

エイジフリーなんてとんでもない事です

衰えを認めない社会なんて絶対におかしいです

社会保障を受けられる年齢をどんどん高齢化して、所得が減って、それでも年金も貰えずに働き続ける、若い人に「だからおじさんは」「だからおばさんは」と馬鹿にされつつ生きるのが私達の未来なんでしょうか?

コメント (5)