ふぶきの部屋

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新興宗教の宣伝に利用された雅子妃2

2012-08-23 16:06:42 | 皇室報道

 何の意図があったにせよ、この文章の作者は相当な「お勉強」を

しているなと思います

 雅子妃の回りくどくて意味不明の文章がそっくり

 いわゆる「雅子語」と呼ばれる「けれども」の連発

 「景気がよくなられて・・・」などの敬語の使い方がおかしい部分が

  雅子妃の文章とよく似ている。

 「父親の出世と引き換え「「本当は好きな人がいた」「大臣になってたかも」

  等などの台詞は、ネット上で雅子妃を深く調べればたどりつく事ですが

  ネットあるいは雅子妃に関する書物を全部読んだか、

  あるいはふぶきの小説(フィクションだけど)の読者か?

 

 ではこの件で幸福の科学は何と言っているかというと

教団HPで「新潮が霊言を勝手に盗用・無断使用した」といいつつも

「新潮社が霊言の宣伝をかって出てくれたようなもの。まるで新潮特別推薦

としてお墨付きを得たようなもの」として、以下の写真を掲載。

 

で、新潮の記事は事実を歪められているので、内容を正確に伝える。

以下HPで公式に述べられている文章。

 雅子さまは心身のご不調により、公務や祭祀への出席がままならない

  状態が続いており、真偽ないまぜの皇室内での確執なども奉じられている。

  またこれまで男子に恵まれていないことから、女性天皇・女系天皇の議論が

  起こるなど、皇室をめぐる諸問題の中心に雅子さまの存在があるように

  思える。

 大川総裁 → 「日本古来の神々の中心的存在である天照大御神の

            肉体的な子孫が今の天皇に繋がっている」

            「皇室が今後とも永続している事を望んでいる」

 

守護霊の言葉

 「(跡継ぎ問題に)皇太子殿下に、ご迷惑、ご心配をおかけいたしましたし

   国民のみなさまや、天皇・皇后両陛下にも、ご心配をおかけいたしました。

  さらに私一人の業ゆえにか、女性天皇問題等、色々と法審議の問題が

  でてきたりいたしまして、本当に辛うございました」

 「私自身は神道系の魂ではございません

 「皇室行事は、単なる文化的な儀式、儀礼ではない。実際に

宗教的意味のある儀礼や祭祀を行っていて、その中心が天皇陛下だと

いうことがわかったのです。

「私の不勉強のせいで天皇陛下は日本の大祭司ということを理解して

いませんでした」

 霊的なものや、神格のあるもの等に対しても、全然気にされないというか

  庶民と同じ感覚で批判なされるのが主流になってきたので、そのへんに

  やはり問題があるのかなと考えております」

 「尊い皇室の人間(霊的な人間である自分に対して、庶民と同じように

  批判する者がいるという事がおかしい」の意。

 

 まとめとして「本霊言では皇室が祭祀によって神々と交流している

事が明らかになった。また大川総裁は「皇室は日本の神々と直結」していると

コメント。この点にこそ皇室の最大の尊厳があるとも。

 ここまで素直に読んできた方々は、「幸福の科学」の論理が矛盾している

事に気づくのではないかと。

ご丁寧に新潮が書かなかった「私自身は神道系の魂ではない」という言葉まで

掲載。

大川総裁の言うように「皇室と神々が直結」しているなら、「神道系の魂ではない」

人は邪悪な存在であり、排除されるべきものと思うんですが、なぜかそうは

ならず「諸問題の中心にいる」とだけ。

守護霊は過去のあれこれは語るけど「今後は・・・」については一切語らず。

この「過去の栄光」ばかりほじくり返し、未来志向がないのは

ここ10年の皇太子の記者会見の内容とか、文春の「ザ・プリンセス物語」と

同じですね

ここまで苦しんでいるのに「エル・カンターレ様に頼る』事すらしないわけで。

(さすがにそれをやっちゃったら終わりでしょうけど)

 

 過去への異常な執着

 アメリカ育ちだからーー

  皇后や紀子妃とは人種が違うからーー

  公務が出来ない、祭祀が出来ない、いつまでも皇室に馴染めないのは

  当然なのよーーの言い訳オンパレード

 これからも祭祀はするつもりがない

 離婚してあげてもいいよーとほのめかしつつ、実際にそんな事は

  出来ないだろうとたかをくくっている。

これらを新興宗教の姿を借りて言っているような気がします。

確かに新興宗教なら、「神道」に従えなくても罪じゃないし。

という事は、幸福の科学からすれば「教団の宣伝」というメリットがあり、

雅子妃サイドからすれば「正当な言い訳」というメリットがある。

某学会の婦人部がそうであるように、信者であれば「雅子様はお可哀想」

になると思いますから。

結論、この「霊言」なるものは両者の利害関係の一致で作られたものだと

解釈いたします。

 

皇太子は「聖教新聞」の表紙を飾り、妃は「幸福の科学」の表紙を飾る。

考えるとこんな恐ろしい事件は皇室始まって以来ではないかと

それこそ天照大御神の怒りが見えてきちゃう

たとえ、東宮職の小町大夫が「これは捏造」とか「遺憾」とか「ある筈がない」

と言い張っても(雑誌掲載から1日たっても抗議なしですが)

出ちゃったものはしょうがない。

11月に発売になるとかいうDVDが発売延期になるか?それとも

闇ルートで信者に配られるのか?

どちらにせよ、この事は皇太子夫妻のイメージを著しく損ないました。

多分「皇室」のイメージも地に落ちたというか、じわじわきそうで怖い。

何でここまでするのか  

これは宣戦布告かも。宮内庁や皇族方はここで毅然と真偽を正さないと

竹島や尖閣問題のようになってしまいますよーー

新潮は「ついに超えた一線」と書いていましたが、一線を越えたのは

どちら? 

 

コメント (3)
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新興宗教の宣伝に利用された雅子妃 1

2012-08-23 11:24:07 | 皇室報道

皇族とはいえ、昔からこういう事はあったと思います。

香淳皇后も怪しげな教祖様を信仰してハマっていた事はあったし

そのご実家の久邇宮家の先代当主は自ら教祖様になったし・・・・

とはいえ、堂々と宣伝に利用されちゃったりとかっていうのは極めて異例。

そもそも雅子妃には皇室の儀式に参加しない「鳥居をくぐれない」疑惑があり

それに鳳会と会食していた事も奉じられており、皇太子もまたベトナムで

次期会長なる人と一緒に写真とられて「聖教新聞」の表紙を飾った事もあるし。

「夫婦揃って信者」疑惑は都市伝説より信憑性があるのでは?

ところがっ

今回は何と別な新興宗教でした。

それは・・・「幸福の科学」ですってえ。

 週刊新潮 「「雅子さま」守護霊を呼んだ大川隆法

                  幸福の科学総裁」 

 

 幸福の科学総裁、大川隆法は今までにもキリストや日蓮などの

  歴史上の人物から野田首相に至るまで、様々な人の霊を呼び出して

  語っている。

 7月19日、大川総裁は教団本部にて「雅子妃の守護霊を呼ぶ」といい

  自分が霊媒になる形で2時間にわたり「公開インタビュー」を行った。

 7月31日、信者は5000円以上の「奉納目安」を払って

   インタビュー映像を視聴。

 11月にDVDとして発売予定。

内容について。

 前置き 「雅子さまのご不調は国民の重大な関心事。

        もし宮内庁などが対応できないことでご心中にお悩みがあれば

        代わりにお伺いしてご進言申しあげたい」

 守護霊の答え (の部分はふぶきの解釈による「要約」)

 「本来、宮内庁を通して頂きませんと、私のインタビュー等は、本当はいけない

  事になっているのでございますけれど、あの十分なお仕事が出来ませんで

  本当に、国民の皆様方にご心配をおかけしておりますことを、心の底より

  残念に思っております」

 本来は易々とインタビューされるような立場にはないけれど、大川総裁が

  呼びかけるので特別に応じているのです。

  仕事が出来ない事は「残念」ではあるけど、申し訳ないとは思っていません。

 「皇太子妃になりましたけれども、美智子様ブームの時には景気もよくなって

  一気に世の中が明るくなられたようでございますので、そういう風になる

  事を皆さん期待されておられたのだと思いますけれども、私の場合には

  平成の世はやはり不景気が続いておりますし、また跡継ぎ問題などですね。

  なかなかご子孫を残す事が出来ないということで・・本当に辛うございました」

 自分の結婚によってミッチーブームの時のような事を期待されていたと

  思いますけど、時代が違うし。子供を産めと言われるのも辛かった。

 別の人と結婚する予定があったのだというと大変なスキャンダルに

  なりますので、そんな事は決して申し上げることはできませんけれども

   結婚してないで外交官としてキャリアを積んで女性の大使やあるいは大臣に

  なるような可能性があったかもしれないという事は言えると思います」

 本当は好きな人がいたのに(父の為に)諦めて、泣く泣く皇室に入りました。

  もし、皇室入りしていなかったらきっと、日本最高のキャリアウーマンになって

  いた筈(そんな私の才能を潰したのは皇室)

 「結婚前に一応皇室というのはそういう文化的にですね、日本の古来の

  文化を大変に重んじるという事は知ってはおりましたので、それについては

  学習すれば何とかついて行けるようになるのではないかという風に

  考えていたんですけれども、もう一段階深い意味があるとは知りませんでした。

  天皇陛下が日本の大祭司だという事を理解してしていなかった所が

  私の不勉強で不適応を起こした最大の理由ではないかと思っております」

 神道の儀式の段取や思想は勉強すれば覚えられると思っていたのですが

  それが生活の内部にまで入り込んでいるとは思いませんでした。

  天皇が祭司長だったなんて。生活そのものが神道で耐えられません。

 美智子様とも多少の不適応がございまして、私はちょっとアメリカ流の

  英語頭脳の考え方がですね、聖心女子大できっちりと躾をお受けになられた

  美智子様とでは違いがありまして。美智子様のような楚々とした、

  清楚な言葉を使って振舞われ続けるという事は、私には出来ません」

 皇后様のように気取った話し方を延々と続けるなんて出来ません。

  舌が回らないし頭も痛くなるし・・礼儀や敬語が最低限の英語が一番

  自分にあっていると思います。

 「秋篠宮さまの方が早くご成婚されたおで、紀子様以上の女性でなければ

結婚が出来ないというようなことで私になったという事はあるそうなので

ございますが、私は紀子さまのような、ああいった学習院の・・私どもから見たら

驚愕するような、何と言いましょうか、アメリカ人であれば100人中99人は

「学習院は卒業できない」と、多分、思うんでございますけれども、とても

神秘的な生き方をされていらっしゃるので」

 私は紀子妃殿下より学歴が上でキャリアもあるから東宮妃になりました。

  紀子妃は外国人が理解出来ないような古色蒼然とした世界に住んでいる人。

 「美智子さまと紀子様という、二人の日本的な優れた女性に挟まれまして

本当に、外国人が日本に来てですね「玄関で靴を脱いでください」と

言われているような、あんな感じを受ける日々がずっと続いている感じで

ございます」

 皇室に入って以来、一度も馴染んだ事はありませんし、また馴染もうとは

  思いません。

 「父には「といかく時代によっては人身御供を出さなければいけない時代も

あったのだというような言い方もあったようには、間接的には聞いておりますので。

それが当たっているかどうかは知りませんが確かに父は外務事務次官にその後

なりました。東大の法学部でなく、教養学部卒だったので、本来は

外務事務次官になれない筈なのですけれども、なぜかなりました。

私のそうした「人身御供効果」があったのではないか、とは思います。

その交換に、娘は結界に苦しむ事になったのかな、と」

 父は私のおかげで出世したということでしょう。

 『私も本当に、民間のようにに離婚など出来るのであれば、出来れば

そうして差し上げて皇太子様にもっといい方を娶って頂いた方がいいのでは

ないか、と悩んだことも、まあ相当ございます。公務が十分に果たせないままで

「このまま皇后」になっていのだろうか」という事に自責の念がございますので。

病気で亡くなる方が誰の責任にもならなくてよろしいのではかなと、いった

思いをを繰り返す日々もあって、体調が優れない事が多いのではないかと

思っております」

  離婚してもいいと思います。(といいつつ、多分国民は止めるでしょう)

  私など病気で死ねばいいんだわ(でも国民はそうは思わないでしょう)

  本当に体調が悪くて(といえば国民は同情するでしょう)

 

 さて・・・「幸福の科学」というのがどんな宗教か、私にはわかりません。

昔、職場に信者が居て「芸能界にも信者が沢山いるのよ」と嬉しそうに話して

いた事は覚えています。

どこぞの某学会のように「勧誘」してこなかったからまあいいやーーくらい。

確か「エル・カンターレ」とかいうのが神様?で「リバティ」っていう雑誌を

出していて、政党も作った。でも大川総裁は奥さんに逃げられた

今回のインタビューも不明な点が多い。

 守護霊ってその人を「守護している霊」の事で、例えば親だったりご先祖

  様だったりするでしょう?何で本人なのか。

 「結界」に苦しむというのは、例えば邪悪なものが神聖な結界に足を踏み入れ

  苦しむという意味で使われる事はあると思う。

  じゃあ、雅子妃は邪悪と守護霊は言ってる?

 大川総裁の本当の意図はどこに?

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韓国史劇風小説「天皇の母」69(フィクション!!)

2012-08-23 10:26:05 | 小説「天皇の母」61話ー100話

その2週間後、オワダ家から東宮職に正式に「お断り」の返事があった。

今は結婚そのものが考えられない」と。

しかし、この断りには追伸として「しかし、両陛下から直接のお言葉があれば

本人も受諾するかもしれない」とあった。

さすがにヤマシタもヤナギヤもこの台詞には「あまりにも不敬」と思ったが

今やすっかりリベンジを果たしかけているヒサシの前では何もいえなかった。

何でしょうか。直接の言葉というのは

もうすぐ中国訪問・・・というこの時期、いきなりそういわれても皇后はぴんと

来なかった。

なにせ、皇太子が極秘にマサコと会っていた事すら知らなかったのだから。

それは・・多分、皇后陛下から直接マサコさんに来て欲しいというような。

そんなお言葉をかけて頂ければオワダさんの方も納得して、皇太子殿下と

結婚を前向きにですね・・・」

冷や汗が出てくる。

ヤマシタの言葉に皇后は当然のごとく眉をひそめる。

私に直接皇太子妃になってくれとお願いしろと?」

その言葉には小さな・・というより静かな怒りが含まれている。

皇后は内心「随分と甘く見られている」と感じ、絶望的になった。

先帝の時代はそんな事はなかった筈。

なぜ、今、そうなのか。自分が民間から出た妃だからなのだろうか。

それでも時代的な事を思えば、突っぱねるわけにもいかない。

「なんと言う事でしょうか」

皇后は呼吸を置いた。

いつの間にそんな話になっているのですか

それはその」

ヤマシタは事の経緯を隠しておくわけにはいかないと思った。

実は、お断りがあってからも、マサコは東宮御所に来ているし、電話連絡も

しているのである。

彼女側からすれば「結婚はしないけど友達でいよう」という考えなのかもしれない。

しかし、東宮職からすれば

「妃になる事を断ったのになぜ頻繁に電話をしたり遊びに来たりするのか」と

いうことになる。

無論、それはマサコの意志というより「父親」の差し金である事はわかっているが

その通り皇后に伝えるわけにはいかなかった。

そもそもなぜ私が直接お願いしなくてはいけないのでしょうか。私が出て行く

事でまとまる話というのはおかしいのでは?オワダ家は何を望んでいるのですか

はあ」

確かに皇太子妃という立場は重い。私も同じように悩み考え、最終的に

陛下の思いを受けました。でもそれは誰かにお願いされたからではなく

私が心から陛下をご信頼申し上げ、尊敬と敬愛をもてる方だったからです。

あちらの方は違うのですか?」

陛下はご結婚後、民間出身の妃として様々なご苦労をされてきました。

オワダ家もそれを知っています。それゆえに娘さんの心配をされているのです。

マサコさんが皇后陛下のように苛められはしないかと」

私は苛められてはいませんが

皇后の唇は小さく震えていた。

と・・とにかく、それで両陛下からのたってのお願いでご成婚という運びに

なればオワダ家も安心してですね」

まるで政治ですね」

そうだ。これは政治なのだ。何気ない皇后の言葉が的を得ている事に

ヤマシタは今更ながら感心した。

しかし、見抜く事は得意でも政治力があるかどうかは別の問題だ。

皇室の人間になっていくというのは、自分自身の精進の問題ではありませんか」

その通りですがマサコさんはアメリカ育ちで非常に現代的な女性です。

ご優秀で成績もよく、滅多にいない女性ではありますがそれゆえに皇室に対する

感情も・・・・」

なせ、皇太子はそのような人と結婚したがるのでしょうか

ヤマシタは黙りこんだ。親子なんだから自分で聞いてくれというような気持ちだった。

でも、皇太子が立太子し、東宮御所に移った時点で天皇も皇后も

口を出さなくなった。独立した東宮家をたてようとの気持ちらしかった。

結婚の話も、アキシノノミヤの時は散々口を挟んで、あれやこれや指示し

今もキコ妃は皇后の監視下にある。

でも、皇太子に関しては、というより皇太子妃の件に関してはほとんど

口を挟まず、なりゆきに任せるといった具合。

皇太子の自立を重んじているというのが前向きな意見だが、果たしてそうなのか。

もしかしたら両陛下は皇太子は一生独身でもいいと考えているのでは?

そんな事すら頭をよぎるほど。

今になって「なぜそんな人と」とは言うものの、皇太子の訴えを本気で

受け取らなかったのは天皇と皇后だ。

マサコさんはキコ妃殿下よりも学歴があり、しかも美しく聡明でいらっしゃいます。

財産も持ち家もありますし、お父様は外務事務次官。将来は国連大使にも

なろうという方。そんな方を皇太子妃として臨まれた皇太子殿下は大層

お目が高いと私は思います」

学歴と財産」

皇后は呟き、押し黙った。

それを言われると反論の余地はなかった。

まさか「学歴でもなく財産でもなく血筋だ」と皇后の口から言える筈もない。

もっともそれを否定してきたのは自分自身なのだから。

天皇も同じ気持ちだろう。

皇室の中でもっともリベラルな考え方を持っている天皇が「血筋」で人を

評価するはずがない。では何で?

それはやっぱり「学があるかないか」なのかもしれないと皇后は思った。

一方のヤマシタは皇后を論破できたと確信した。

ミチコ皇后こそ、日本の高度成長期時代の申し子なのだ。

皇室という「血」い拘る特殊な世界に、美貌と知識を武器に入ったのだから。

皇后について今まで語られてきた事は全て

「高学歴ゆえの成績優秀者」と「学と教養があるゆえの気遣いの細やかさ」

一度会った人の顔は忘れない。どんな会話をしたかも決して忘れる事はない。

訪問する相手の事は事細かに調べ上げて「出会い」をプロデュースする。

そんな「皇室の中におけるキャリアウーマン像」を作り上げたのは皇后自身。

その証拠に、キコ妃は同じ道を歩み始めている。

 

でもやっぱり私から何か言う事は出来ないと思います。陛下も同じでしょう。

それでダメになるならそれでいいわ」

ヤマシタはがくんと頭を下げた。

この事は陛下に申し上げますが、きっとお怒りになると思います。それは

私がなだめるとしても、皇太子にはもう少し礼儀を弁えて貰わないといけません。

東宮侍従長であるあなたがもっと、きちんとした事を教えてあげてください」

皇后は微笑みながらも目は笑っていなかった。

 

ダメになるならそれでいいだと?」

ヒサシは拳を握り締めた。

この事はすでに陛下の耳にも届いている筈。これ以上高飛車に出る事は

やめた方がいいでしょうね」

電話の向こうのヤマシタは怖気づいているようだった。

・・・・・」

ヒサシは考え込む。

マサコの結婚を成功させるにはどうしても「お墨付きが欲しい」のだ。

無理を言って皇室に来てもらった」という。

そうでなくては意味がない。

わかった。ではこちらで何とかするから。そっちは皇太子に諦めずに

プロポーズしろといえ。そうすればマサコは必ず受けると」

電話を切り、ヒサシはふと新しい考えにとりつかれ、繭をしかめつつも

少し笑った。

マスコミを利用すればいいか

いくらかかるだろうか・・・・と金勘定をしてみる。全額我が家で支払うのは

馬鹿な話だ。フクダに言って外務省の機密費を融通させよう。

そうすれば大々的なキャンペーンが打てるではないか。

すなわち

マサコさんは本当は外務省でキャリアを積み、将来は大臣になる事を

夢見ていたのに皇太子のプロポーズを断れず、泣く泣く皇室に嫁いだ。

両陛下から三顧の礼を尽くされた以上は断れないとオワダ家も考え

娘を説得した」と。

皇太子の諦めない粘り強さがここに来て役に立つ。

いや、自分は思われていない事にも気づかない純情青年なのか?

どっちにせよ全ては皇太子の性格が招いたこと・・・・と思う事にした。

 

 

 

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