観劇&感激記

大好きなお芝居の感想記です

茂山忠三郎・良暢狂言会

2010-06-20 23:47:11 | 能楽観賞
20100620/セルリアンタワー能楽堂/最寄駅:渋谷
正面席で観劇

■貰聟(狂言/大蔵流)
 聟:茂山良暢、妻:大蔵教義、舅:茂山忠三郎

■蝸牛(狂言/大蔵流)
 山伏:茂山良暢、太郎冠者:善竹富太郎、主人;善竹十郎

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毎年、この会にくるたび、良暢さんの成長ぶりが目覚ましくびっくりさせられる。
若い方の芸の成長を感じると、見ている方も幸せな気分になる。私の場合、三番叟とか花子とか重い曲での成長を感じるより、頻繁に見る機会のある「蝸牛」とかの狂言のちょっとした動きや、間の取り方で進歩を感じる方が感激させられる。

<貰聟>
忠三郎さんの体調が優れないのか?腰掛られたままの狂言となった。
しかし、間がいい。びっくりするくらい、セリフを話されるだけで思わず笑わされる。
「またか」
「ほー」
「これ、これ」
「呼ばぬぞよ~」
意味のある単語よりも、接続詞、感嘆詞に感動できる忠三郎さんの狂言。
いい表現ができないけれど・・・他の人よりも、なんか、言葉の奥行きが広いんだようなぁ~。忠三郎さんの狂言を見ると、狂言ってやっぱり、語りの芸なんだなぁ~と再確認させられる。


<蝸牛>
蝸牛は、今までいろんな人の見たから、今回のはどうだろ?っている感じで、ちょっとはすに構えて見ていたんだけど・・・意外と面白くて吃驚した。
(ごめんなさい)

山伏が、主に叱られている太郎冠者の袖裾をちょいちょいとひっぱって「囃せやい」と合図をしてから
「それ、」/山伏(囃せやい!と催促するような「それ」)
「おっ、」/太郎冠者(「あぁ」と気が付いたような「おっ、」)
「それ、」/山伏(囃せやい!と再び催促するような「それ」)
「おっ、」/太郎冠者(「あぁわかった」と気が付いたような「おっ、」)
この掛け合いの間が非常によくて、面白かった。
善竹富太郎さんの「おっ、」が良かった。
茂山良暢さんの「それ、」が良かったなぁ~。
意外な面白さで唖然とした。

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6月喜劇特別公演【昼の部】

2010-06-19 23:33:42 | 現代劇
20100619/新橋演舞場/最寄駅:東銀座

3階で観劇

■女房のえくぼ

■幸助餅


どちらも、あらかた筋書はわかっている。
しかし、決まって笑わせられ、泣かされる。
これが藤山直美マジックなんだろうか?松竹の筋書きマジックなんだろうか?

よ~く考えてみたらこういう芝居、最近にないスタイルで、新鮮だった。
1時間30分たらずの舞台×2本なのに、関心するくらいまとまっていて、笑わせられ、泣かされる。
短時間で観客の感情を右往左往、舞台人が動かしてしまうだから、芝居に飽きる暇もない。

最近のやたら、前説の部分が長く、話が複雑で劇団のエゴのようなものと比べると、観劇後は胸がすっとする。

客席は還暦過ぎたようなご夫婦が多かったが、もっと年齢層の低い人に観てもらって新鮮味を味わってほしいなぁと思った。

こういうスタイルの芝居は、今後、この劇団止まりになってしまうのだろうか?
複雑怪奇な現代にこそ、昭和的な娯楽が残ってほしいなぁ。
カッコイイ複雑な芝居ばかりじゃつまらないし、疲れる。
彡(-_-;)彡

作り手も、役者も、観客も、ついついカッコつけちゃうよなぁ~。
何かと作るモノに意味付けを要求される世の中は、楽しみの範囲が自然と狭まって窮屈に感じてしまいます。
現代は表面的な選択肢がたくさんあるけど…同じようなものが多くて実は観客の選択権がないように感じることがある。
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6月喜劇特別公演【夜の部】

2010-06-12 23:56:28 | 現代劇
20100612/新橋演舞場/最寄駅:東銀座

■大人の童話

■丁稚の縁結び

藤山直美さんの公演なので、行ってきました。
藤山寛美没後二十周年記念公演だったせいか?還暦近いご夫婦や女性が多かった。

<大人の童話>
油断大敵、結構、涙腺ゆるみ度数の高い話。後半、場内は鼻水すする音が鳴り響いた。
短い一時間半くらいの芝居なのにうまくまとまっていて、笑いあり、涙あり。

<丁稚の縁結び>
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観世定期能6月

2010-06-06 23:53:02 | 能楽観賞
20100606/観世能楽堂/最寄駅:渋谷、京王線なら神泉
中正面席で観劇

■蟻通(観世流)
 シテ:野村四郎、ワキ:森常好
 笛:一味噌仙幸、小鼓:観世新九郎、大鼓:亀井広忠、太鼓:金春国和

■呂連(和泉流)
 野村萬、野村万蔵、吉住講

■二人静(観世流)
 シテ:片山幽雪、ツレ:片山清司、ワキ:宝生欣也
 笛:杉市和、小鼓:大倉源次郎、大鼓:柿原崇志

■安達原(観世流)
 シテ:観世恭秀
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片山幽雪さんと片山清司さんの【二人静】目当て。

前シテが中入りする姿に感激。
高齢だから動きがスローにもかかわらず・・・
  
     本当に”かき消すように失せにけり”。

人間が舞台を歩いているだけなのにですよ、それなのに「消えていく」ように観えてしまう。
思わず唖然としてしまい、幕の中に入った余韻を楽しんでしまった。

幽雪さんの能ってどうして、他の人と違って【身体に物語がある】んだろうと、いつも思ってしまう。年齢がなせる技なのか?稽古の賜物なのか?

清司さんの能は【身体の美しさからくる空気の澄み切った感】を背中に背負っている。

親子でもあきらかに空気感が違う。
そこが、今回の「二人静」の舞に合っていて、感激しっぱなしの私。

二人静】ってなんどか観たことのある曲でした。
ずっと、シテとツレの舞は合っていないといけないものなのかな?と、思い込んでいたけれど、実はストーリー自体、別人物が舞っているのだから、違って当然なのだぁ~と、今日見て思った。やっとわかった。
菜摘女と、静の亡霊。
静の心情がのり移った菜摘女と、それを操る静。
橋かかりにいるシテ、舞台で舞ツレ。

そして、「この親子の芸風の違い」が「静と菜摘女」をよく現していて、非常に面白かった。

静の悲しみ→舞台にいるだけで物語を感じ取れてしまう幽雪さん。
菜摘女が静の舞を舞う→舞の名手だった若かりし頃の静を彷彿させる、美しい舞の清司さん。

なんかもう、充分過ぎる【二人静】でした。

ありがとうございました。
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