観劇&感激記

大好きなお芝居の感想記です

こまつ座&シス・カンパニー公演『ロマンス』

2007-09-28 23:21:40 | 古典芸能以外の舞台
9月28日(金)世田谷パブリックシアター/最寄駅:三軒茶屋
3階席で観劇

■作:井上ひさし
■演出:栗山民也
■出演:大竹しのぶ、松たか子、段田安則、生瀬勝久、井上芳雄、木場勝己

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とっても豪華なメンバー揃いだったので観ることは諦めていたのですが…運良く人からチケットを譲っていただいて観に行った。

いやぁ~作、演出、出演者どれをとっても豪華メンバーの舞台。
【いい意味で安定感のある】舞台で心穏やかに観ることができました。こんなに気持ちを舞台に預けて観た舞台は久しぶりでした。


私の席の周りは30代後半から50代前半の男性が多かった。
(加齢臭にむせそうになったが…)
私はてっきり若い・松たか子さん目当ての人達なんだろーとタカを括っていたが…
大竹しのぶさんがひどく腰の曲がった婆さん役で出てきた瞬間、皆いっせいにドッと深く腰かけていた椅子から身を乗り出した。かぶりつくように大竹しのぶを観ている。いい年をした男性達が目を輝かせて食い入るように観ている姿に驚いた。
確かにあのお婆さん姿の大竹しのぶは輝いていた。生瀬勝久さんとのアドリブのような自然なセリフのやり取りは見張るものがあった。
大竹しのぶのすごさを舞台上と客席上でも感じた瞬間でした。

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銕仙会9月定期公演

2007-09-14 21:59:55 | 能楽観賞
9月14日(金)宝生能楽堂/最寄り駅:水道橋
正面席で観劇

■能:俊寛(観世流)
 シテ:大槻文蔵、ツレ:西村高夫、柴田稔、ワキ:殿田謙吉、アイ:山本則孝
 笛:中谷明、小鼓:観世新九郎、大鼓:亀井実

■狂言:文蔵(大蔵流)
 山本東次郎、山本泰太郎

■能:春日龍神(観世流)
 シテ:浅見慈一、ワキ:舘田善博、ワキツレ:大日方寛、則久英志、アイ:山本則重
 笛:藤田朝太郎、小鼓:森澤勇司、大鼓:柿原光博、太鼓:三島卓

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大槻文蔵さんと山本東次郎さんの文蔵目当て。

<狂言:文蔵>
文蔵という狂言は、不思議な魅力をもつ狂言だ。
狂言を見始めた頃、主が語る姿に飽き…「なに語っているのかわかんないっ!」「こんな狂言嫌いっ!」なんて思ったものだが…観る回数が増えるほど面白くなってきた。

今はこんなに面白い曲はないと思う。

畏れながら…書いてみるが…観る目が肥えると面白みを感じられる狂言なのだと思う。

今日の東次郎さんの文蔵は秀逸で思わず涙腺がゆるむくらい感動した。
東次郎さんの文蔵は二度めだが、今日のは主の怒りといい…語りの動きの迫力といい…申し分なく…いやぁこんなに素晴らしく面白い文蔵を観ることが出来て本当に幸せだと思った。
たぶん、後見の山本則重くんが床几を押さえながら、東次郎さんの背中から溢れる気迫を一番感じられたんではないのか?と思った。(ちょっと羨ましかった)

良い舞台をありがとうございました。
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赤川次郎の文楽入門―人形は口ほどにものを言い

2007-09-07 06:53:00 | 本・CD・DVD
赤川次郎の文楽入門―人形は口ほどにものを言い (小学館文庫 あ 7-1)
赤川 次郎
小学館

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失礼ながら…
赤川次郎さんの小説は苦手なのですが…

好きな文楽の本だったので借りてみました。
(劇場で赤川さん見かけたことあるし…)



いやぁ~さすが、小説家の方が書いただけあって、わかりやすい!

いやぁ~さすが、小説家の方が書いただけあって、もんもんと伝統芸能に持っていた不満を嫌味ったらしくなく、サラッと書いてくれたぁ~!ありがとうっ!

と、いう感じ。


   「そうそう、そうなのよ!ソコが文楽の不満なのよ!」
  (大夫しっかり語ってくれ~、椅子を柔らかくしてくれ~)

   「そうそう、歌舞伎のソコが不満なのよ!」
  (公演が月25日連続だから、中だるみの日に当たると最悪なのよ~、なのにチケット代高いよ~、チケット高いのに椅子小さいよ!)

と、もう、心の中は拍手喝采しながら読みました。

特に【「伝統」を博物館化している】という言葉に思わず、手を握って「よくぞ文章にしてくれました!」と泣いてお礼を言いたいくらいだった。
どうも国立の劇場って…「見せてやっている」感が漂っているんですよね…。
おまけにどう考えてもコレ舞台のこと好きでもない人が演目決めているんだろ~、配役決めているんだろ~と思わざることがたびたびあります。
人事異動で流されてきたお役人が考えたんだろうなぁ~的な舞台が最近多いだけに、この本を読んでストレス発散することができました。



【赤川次郎の文楽入門】というタイトルの本ですが、初心者ならびに、文楽・歌舞伎を何度も観た人も十二分に楽しめる本です。
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国立能楽堂定例公演

2007-09-06 19:41:51 | 能楽観賞
9月5日(水)国立能楽堂/最寄り駅:千駄ヶ谷

■狂言:墨塗(大蔵流)
 茂山忠三郎、善竹十郎、茂山良暢

■能:俊寛(宝生流)
 近藤乾之助、朝倉俊樹、佐野登、福王茂十郎、古川道郎

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狂言も能も好きなシテだったので…会社半休して観に行ってしまった。

両極端な雰囲気の能と狂言だったように思うが…どちらも誰かがひとり見捨てられる話だった。
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<狂言:墨塗>
墨塗は以前、和泉流のを観たことがあった。
なんつーか、最後の終わり方が違っていて驚いた。
主と太郎冠者がうそ泣きをしていた妾に向かって「やーいやーい」と子供のようにからかって去っていった。


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<能:俊寛>
俊寛は歌舞伎で何度も観ていたけど…
感じる空気の重さがかなり違い、はっきりいって別物のでした。

どう考えても歌舞伎座の舞台よりも能楽堂の方が小さいのに…ひとり島に残された俊寛と都に帰った者の距離感が異常に遠くに感じ恐ろしくなりました。
人間の冷たさ・裏切りをジワジワ感じさせてくれました。

歌舞伎だったら最後の「思い切っても凡夫人」は、役者の見せ場的な感じでセットもやけに派手で、寂しく感じたことがなかっただけに…芸の方向性の違いを感じずにはいられませんでした。

同じ伝統芸能といえどもこんなに違う日本の文化の広さに改めて驚かされました。
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