まりぶろぐ

舞台や映画、本の感想などを綴ります。

「キャバレー」(3)

2017-02-10 02:40:51 | 舞台芸術
今回はネタバレがありますので、
これから観る人は、気を付けてください。
結局2組のカップルは別れを選ぶわけですが、
せつないです。時代の流れには逆らえない
というか・・・。
特に女性陣は今の生き方を変えられないと
いうのもあります。
サリーは、クリフからアメリカへ行こうと
誘われますが、断ります。
享楽的な世界での生活を捨てられません。
お腹に宿した子もクリフには言わずに
堕胎してしまいます。
シュナイダーは、今までずっと1人で
この宿を守ってきた、これからも
ずっと守りたい、と意志を通し、
ユダヤ人のシュルツとは別れを決意します。
悲しい結末で終るお話ですが、
松尾スズキさんの演出だけあって、
随所に笑いが散りばめられてあって
そこが救いでした。
松尾さん独特の皮肉もありました。
私が前に観た、真矢みきさん主演の
バージョンはまだ松尾さんの演出じゃ
なかったんですよね。笑いとかなかったし。
前回の松雪泰子さんのバージョンから
松尾さんになったんですよね。
「大人計画」の劇団員さんが脇を
固めていて、良かったです。
見応えのある作品でした。