まりぶろぐ

舞台や映画、本の感想などを綴ります。

音楽座『とってもゴースト』②

2012-12-12 14:32:41 | 舞台芸術

主人公の入江ユキに宮崎祥子さん。初め、ユキは

35歳という設定なので、宮崎さんはまだ若いし、

大丈夫かなぁと思ったのですが、好演でした。

最初のプライドの高いところ、徐々に光司に惹かれて

いくところなど、うまく丁寧に演じておられました。

透明感のある歌声が素敵です。

光司に安中淳也くん。何回も主役をされているだけあって

安定感があります。夢に向かってもがく姿に共感。

ダンスも上手いです。ガイド役に広田勇二さん。

ベテランさんだけあって、芝居もすごく上手いです。

難しい役だとおもうのですが、コミカルに演じておられました。

呪い苦しみに囚われて動けない霊・かたまり様に

秋本みな子さん。彼女も演技もうまいし、最後に解放されて

ダンスをされるのですが、動きがとても綺麗でした。

話がとにかくせつなくて、泣けるんですよね。幽霊の間は

物にも人にも触れることさえできないユキ。光司にも

触れません。ガイドに頼み込み、一日だけ、人間として

生きることができるようになるのですが、初めて、光司の

デザインした赤い靴を履くところなど、感動的でした。

結婚式をあげ、つかの間の幸せに浸る2人・・・でも別れの

ときはやってきて。光司が「君がゴーストでもいい。僕の

愛する人・・・」と歌うシーンは泣けます。

最後は、別れるけど、またユキが生まれ変わって、

2人が出会うところで終わります。ハッピーエンドで良かったです。