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「キャリア向上のための」性的関係はレイプではない?MeToo運動

2018年03月06日 | 日記

米ハリウッドの大物プロデューサー、ワインスタイン氏の弁護士の発言である。ここをどうぞ。

♯MeToo運動のきっかけになったワインスタインのセクハラ疑惑について、イギリスで性的暴行、レイプ疑惑で告発されたことを受けての弁護士の発言。

レイプかどうかの基準は「合意」があったかどうかである。
女性たちが不快・不本意であったことは事実なのだと思う。そうすると不本意だったのだから「合意」はなかったということになると、女性たちはそういう主張だ。

映画の「キャリア向上のための」という反論・弁護の理論構成は初めてだと思う。ということで注目したのだが。
勿論、こういう主張自体、女性サイドからみれば、吐き気を催すほど不快なものだ。
ただ、反論として「女性はキャリア向上のために、」自らが不快であり不当だと感じることを「自発的に行うことを意識的に決定したのだ」という構成はそれなりに説得性がありうると思う。

いわゆるパワハラだということは間違いないと思う。ハリウッドでは広く行われている文化だとしても弁解にはならない。

ただ、刑事事件としてのレイプや性的暴行に該当するかということになると、単にパワーに屈するというのと「キャリア向上のため」つまりはいい役をもらうため、有名になるため、の対価という積極的な選択といわれると、刑事事件としてはどうなるかと、ちょっと考えたくなるはずだ。
しかも舞台は「ハリウッド」という超エリートの世界である。
吐き気はするが、有効な反論の理論構成であることは間違いないと思う。
差し当たり、検察段階での判断が注目される。

それにしても、100名もの女性たちが告発している。異常であることは間違いない。

ビル・クリントンとの有名な不倫疑惑の主のモニカ・ルインスキーは♯MeToo運動を踏まえ、クリントンとの関係について、今みると当時のことは「合意」というより「重大なる権力の乱用」だっだとコメントしている。注目すべきである。

話は飛躍するが、慰安婦問題というのも、国家間で解決しているとしても個人の問題としてとらえると根深いものがあるに違いないと思う。仮に「やむを得ない」と頭で納得していても、抵抗できないほどの大きな力に従属したことについては、やはり「意思ではない」という部分があるのだと思う。

人間というのは、本質的・本来的に「誇り高い」生き物なのだろう。
「尊厳」こそが人間を人間たらしめるもの。