終わる人、始める人

先日、日帰りでジオサイト巡りの旅行に行ってきた。
地元なので何度か行ったことはある場所なのだが、ジオパークのガイドさんの解説が素晴らしくてとても有意義な一日だった。

出発するときバスの運転手さんが、
「今回の皆さんの旅行が、私の最後の仕事になります」
と挨拶をした。誕生日が来れば７０歳になるので、運転の仕事はこれを区切りとしてやめることにしたのだそうだ。
大手のバス会社を定年で辞めてから個人でやってきたそうだが、無事故無違反安全運転で幕を下ろすことができることに感謝していると言っていた。
物事には潮時がある。

そしてジオパークのガイドさんの挨拶があった。
「６０歳の時、ちょうど地元の広報誌でボランティアガイドの養成講座があることを知って、会社を辞めてその講座に申し込んだそうだ。二年間の研修の後試験を受けて、ジオパークのボランティアガイドを始めたとのこと。ガイド歴はまだ２年というが、どんな質問にも窮することなく答えてくれて、また方言と標準語？の他に外国からの旅行者のために英語も勉強中とのことだった。再雇用で会社に残る道もあったが、残りの人生を自分の育った故郷のために何かしたいという気持ちが沸いてきて、妻に相談したら「好きにすれば」と言われたそうだ。
物事には潮時がある。

そうだ、潮時とは、始めたり終えたりするのにちょうどいい時期のことだ。

ちなみに、ジオパークとは、地質学プラス公園からの造語で、科学的・文化的に貴重な地質遺産を含む自然公園のことである。
妹にジオパークに行くと言ったら、「いいなー！私も行きたいなー！」と言うので、おかしいな…そんなのに興味ある人だったっけ、とよくよく聞いてみたら、何と妹はジオパークをどっかのテーマパークだと思っていたらしい‥。