アメシロ

先日、家の裏に行ったところ
春に美しい花を楽しませてくれたライラックと桃の木に
大量の毛虫が発生しているのに気がついた。

まぁ、若い頃だったら
「きゃぁー、誰か何とかしてー」
てな感じだったろうけど、

そんなこと言ったところで、誰も何とかもしてくれないのは明らかだし、
大体そんな悠長なこと言ってられない、今にも雨が降ってきそうな天気だったので、
迷わず枝切りバサミとのこぎりを持ってきて作業に取り掛かる。

おそらく、これはアメシロというやつだろう。
夢中になってやってるので、怖いとか気持ち悪いとかあんまり感じなかった。

切った枝はごみの袋に入れ、ぽたぽた落ちた毛虫は土をかぶせて（生き埋め？）にした。

実はそれには、ちょうど殺虫剤を切らしていたという理由もあったのだが、
あることを目にしたからというのもあった。

蟻が、土の上に落ちた自分の何倍もある毛虫を一生懸命に巣穴に運んでいこうとしていたのだ。

そうか、この毛虫だって蟻たちにとっては大事な食料。
鳥だって食べるだろう。
私がここで殺虫剤を噴霧すれば、やってることは無差別大量殺戮だ。

今私がやろうとしているのは毛虫の防除だから、
近くにいるモンシロチョウやトンボ、それにアリといった関係ない小さな命まで奪う必要はないのだ。

そう思うと、あえて殺虫剤を使いたくもなかった。

余談ですが、アメシロはアメリカシロヒトリで、アメリカ白火取（白灯）と書くようです。
てっきり私はアメリカ白一人だと思っていたので、アメリカからやってきて一人孤独なんだなと解釈していました（＾＾；）