散歩と俳句。ときどき料理と映画。

有明海2 ワラスボ

メニューに載っていて注文しなかったモノのもうひとつに〈ワラスボ〉がある。
ワラスボは藁素坊、藁苞と書く。
メニューには〈有明海のエイリアン〉と記載されている。
む、これは記憶がある。
たしか映画『エイリアン』のことを調べていて、ネットで偶然ヒットしたヤツだ。
エイリアンそっくりの顔をしたハゼの仲間である。
干物にして炙って食べるが、刺身でもおいしいらしい。

850円で何尾か聞くのを忘れた。まさか一尾の値段ではないはずだが。

ネットでは干しワラスボは5尾入りのパッケージが1080円で売られている。

ワラスボの干物、炙って食べる。

〈スボ酒〉ふぐのひれ酒の要領で作るとのこと。

干す前の生体。たしかにエイリアンを思わせるが、干しワラスボの方が迫力がある。

こちらは映画『エイリアン』。

生きている姿も凄まじいが、干物にされた姿もさらに強烈な印象を残す。

日本、朝鮮半島、台湾、中国に分布し、日本では有明海奥部の軟泥干潟のみに生息する。八代海の前島でも見つかったことがあるが、記録地は生息に適した軟泥干潟ではなかったため偶発的な記録と考えられる。ムツゴロウやハゼクチなどと同じく、中国大陸と九州が陸続きだった頃に有明海へ定着した大陸系遺存種と考えられている

解説にある〈中国大陸と九州が陸続きだった頃〉とはいつごろのことだろうか。
およそ7万年前から始まり一万年前に終了したいちばん新しい氷河期には、
海抜が100mほど退き中国大陸と九州が陸続きになっていたとする学説がある一方、
これを否定する学説もある。

「日本列島が大陸と繋がっていた」というのは昔の説で、氷河期(ヴュルム氷期)の「最寒期」は、今から「約2万1千年前」に起こっているが、結局、日本列島は大陸とつながることはなかったと考えられてる。(注:現生人類の移動とは無関係な、更に以前の氷河期を除く)。 日本列島と大陸とは地続きで、そこを人類は通って渡って日本にやってきたと述べる学説もあるがこれは誤り。 つまり、対馬・津軽海峡は水深が深く、海が残ったようである。対馬暖流は日本海には流れ込まず、そのため、日本列島は今よりかなり寒かったと推定されるので、縄文人は冬に「対馬・津軽海峡」を埋め尽くした「流氷」の上を歩いてきた可能性はある

どちらが正しいのかワタシには判断できないが、人類の移動ではなく古代生物の移動であれば、
ヴュルム氷期以前に大陸と列島が繋がっていた可能性は高い。
とは言えヴュルム氷期は7万年前から1万年前のことである。
列島は縄文時代ということになる。
6万年間の長い時間にどのような生物の移動があったかは、
専門家の研究にまかせるしかないし、まあ、どうでもいいっちゃどうでもいいことである。

ただこの有明海のエイリアンを食べずに帰ったことは悔やまれる。

『エイリアン』の公開は1979年だから、
それ以前は有明海のエイリアンとは呼ばれてはいなかったはず。
たんにワラスボと呼ばれていたのか。

佐賀市が作ったワラスボの面白いムービーがある。

http://www.saga-city.jp/wrsb/

ワラスボも全長45cmになると恐ろしい。

佐賀市が作ったHPより。

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